木走日記

場末の時事評論

木走まさみずリアルで焦げる

kibashiri2007-11-27




 いやあエントリーが2週間も滞り大変申し訳ありません。

 とりあえず死んでないぜ、生きているぜ(苦笑)って証としてちょこっとエントリー。
 えーご心配いただいた読者の皆様(←いるのか?)、ご安心下さい、不肖・木走は生きております。

 とにかくリアルな世界の仕事で完全にドツボにはまっておりまして、ブログの更新が2週間もできない状態が続いたのであります。

 とんだプロジェクトの臨時リーダーになっちまいまして、不利な状況の中、最後の反撃を試みた、第二次大戦でのドイツ陸軍、戦車団の大将の気分でございます、トホホ。

バルジ大作戦

バルジ大作戦(Battle of the Bulge)は、第二次世界大戦におけるバルジの戦いを描いた1965年公開のアメリカ映画。ケン・アナキン監督。

陸戦、特に戦車部隊を扱った米国製映画としては、最優秀作品と評価される。 当時のスペイン陸軍の装備を借りてロケしたため、登場する戦車等は実際のドイツ軍とは著しく違うものの、台数が(ソ連の『ヨーロッパの解放』程ではないが)非常に多く、最後の戦車部隊同士の決戦は見もの(ドイツのティーガーII戦車の役はM47パットン戦車、アメリカのM4中戦車の役はM24軽戦車が務めた)。もっとも、雪の中の戦いであったはずが後半は溶けてしまっている。また、実際の戦史とはかけ離れているフィクション(偶発的に発生した事件である『マルメディの虐殺』が計画的犯行のように描かれる等)も多い。

主人公は、米軍のカイリー中佐となっているが、完全に準主役の独軍ヘスラー大佐(ヨアヒム・パイパー親衛隊中佐をモデルにした架空の人物)が主役を喰ってしまっている。 この為、何度かヘスラーの好感度が下がるように、編集しなおした模様。それでもヘスラーの存在感は揺るがない映画になっている。

ヘスラー大佐率いるドイツ戦車隊の進撃。ドイツの戦車兵たちが合唱する「パンツァー・リート(戦車の歌)」は、雄雄しく悲愴。この映画のハイライトシーンである。

出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%B8%E5%A4%A7%E4%BD%9C%E6%88%A6

 うーむ、悪役であるはずのヘスラー大佐が完全にヒーローになってしまった懐かしの戦争映画『バルジ大作戦(Battle of the Bulge)』なのでありますが、映画の中のヘスラー大佐がとにかくかっこいいのであります。

 ヘスラー大佐を演じてたロバート・ショウが実はイギリス人だったとか、映画の中ではドイツ人なのに英語でしゃべっていたとか、細かいことは気にしてはいけません。

 特にかっこいいシーンは、有名なドイツの戦車兵たちが合唱する「パンツァー・リート(戦車の歌)」のシーンであります

 まさに、雄雄しくも悲愴。この映画のハイライトシーンであります。

 ・・・

 1944年12月16日、ドイツ陸軍はベルギーのアルデンヌの森を通って進撃を開始します。
 すでに制空権を完全に失っていたドイツ軍にとって。折からのひどい悪天候により、連合軍は航空機を飛ばすことができず、天も味方します。

 この最後の総反撃の中でしかし、映画の中のヘスラー大佐は作戦前から苦悩いたします。

 東部戦線からも寄せ集めた最新鋭の世界に誇るドイツ戦車軍団ではありますが、制空権を失っている上に、すでに熟練のドイツ戦車兵はほとんど戦死していて、ヘスラー大佐の指揮下にはまだあどけない急造の少年兵ばかりの寄せ集めしかおりません。

 また燃料も欠乏しているために作戦計画自体、敵・連合軍の給油所を襲撃し燃料を奪いながら進撃するという無謀なモノでありました。

 「これでは闘えない」

 さすがの歴戦の強者、ヘスラー大佐も、居並ぶ少年兵のあどけない顔を見ながら天を仰ぎます。

 そのときです、一人の少年兵が声高らかに「パンツァー・リート(戦車の歌)」を歌い始めるのです。

 すると全員が後に続き足踏みしながら「パンツァー・リート(戦車の歌)」を合唱いたします。

 やがて、その戦車兵達の勇姿を目の前に、感動を隠せないヘスラー大佐も、大きな声で合唱に参加するのであります。

 ドイツ戦車兵達は、このときまさに勇ましくも悲愴な覚悟をするのであります。

 ジーン。

 ちなみに以下のユーチューブでその有名なシーンがご覧になれますです。
(ご存じ無い方、再度あのシーンを見たい方は必見ですよ)

Panzerlied
http://www.youtube.com/watch?v=lSLHasN9UXQ

 うーむ、かっこいい。

 ちなみにこの歌の部分だけはちゃんとしたドイツ語で唱っておるのでありますが、なんかずっと一番だけ繰り返しているのはほんとはちょこっとお間抜けなようですが、一番の歌詞はこんな感じ。

Ob's sturmt oder schneit,

Ob die Sonne uns lacht,

Der Tag gluhend heis

Oder eiskalt die Nacht.

Bestaubt sind die Gesichter,

Doch froh ist unser Sinn,

Ist unser Sinn;

Es braust unser Panzer

Im Sturmwind dahin.

 不肖・木走はドイツ語はぺらぺら(←嘘つけ(苦笑))なので歌いやすく邦訳(意訳)しちゃいますと、

Ob's sturmt oder schneit,
Ob die Sonne uns lacht,
嵐に雪 何するものぞ

Der Tag gluhend heis
Oder eiskalt die Nacht.
熱い日も 凍える夜も

Bestaubt sind die Gesichter,
砂塵に塗(まみ)れても

Doch froh ist unser Sinn,
Ist unser Sinn;
我等の士気高らか

Es braust unser Panzer
Im Sturmwind dahin.
いざ我が戦車 驀(ばく)進す

(訳:へスラー木走(爆))

 迷訳ですが、うーむ、どうでしょうか。

 ・・・

 さて、木走ですが、ある火の噴いた開発プロジェクトのリーダーが過労のため入院という事態を引き継ぎ、臨時で同様のシステムの開発経験があると言う理由だけでリーダーをさせていただいております。

 これがもうね、悲惨なのであります、設計はひどい精度の上、開発を担当するのは、熟練エンジニアのほとんどいない新人君ばかりのしかも各社寄せ集めのPG軍団、しかも納期遅延で予算は使い切ってしまっているという状態であります。

 どうでしょう、映画の中、無謀な計画を承知なうえで少年兵を引き連れ燃料欠乏も覚悟の上で進撃を開始するへスラー大佐と酷似しているではないですか(苦笑)

 へスラー大佐は最後に壮絶な戦死を遂げ映画は終わりますが、現実の木走はあんなかっこいいラストを迎えさせてはもらえていません。

 毎日のようにユーザーには謝罪を繰り返しながら、疲れ切っている新人君達には励ましの言葉を掛け、この仕事を木走に紹介した某社営業部長Sを呪い(苦笑)ながら、今日も毎日デスマーチでございます、トホホ。

 半泣きしながら、現場では、Panzerlied(戦車の歌)を口ずさみ、がんばっております。

 ・・・

 木走まさみずリアルで焦げる・・・

 近日中の復帰をお約束しつつ、今回は私事で恐縮ですが近況のご報告でありました。



 ジャンジャン。



(木走まさみず)