木走日記

場末の時事評論

残念ながら緊急事態宣言の中行動変容できなかった松本純衆院議員と二人の仲間たち

さて共産党議員がお怒りです。

井上哲士
自民・公明議員が辞職、離党
https://blogos.com/article/514074/

井上議員は「松本氏は発覚時以来、"飲食は1人だった"と繰り返しのべており、一週間にわたりウソをついていた」とお怒りです。

失礼してエントリーの一部抜粋。

「国民には外出自粛要請、自分たちは深夜まで銀座のクラブ」――こんなことが許されるのかという国民の怒りが朝から与党を追い詰めています。

 公明党の遠山衆院議員は今日、衆院議長に議員辞職願を提出。一方、辞任した自民党の松本国対委員長代理の銀座クラブ訪問に大塚衆院議運委理事、田野瀬文科副大臣が同席していたことが朝から報じられ役職辞任、更迭に。さらに松本氏はじめ三氏は午後、自民党を離党しました。

 松本氏は発覚時以来、"飲食は1人だった"と繰り返しのべており、一週間にわたりウソをついていたことになります。報道されるまで放置した自民党の責任は重大です。

うむ、「国民には外出自粛要請、自分たちは深夜まで銀座のクラブ」――こんなことが許されるのか、至極ごもっともではあります。

さにありながら、ここは冷静に読者のみなさんとともに、このシュールな国会議員たちの行動を味わいたいと思います。

一週間前、松本純衆院議員はメディアに銀座のクラブをハシゴしたこと(料理店=>クラブ=>クラブ)が報道され、「これら(3つの店)には私一人で、陳情を伺いに行った」と、のたまいました。

何で国会議員が選挙区でもない銀座のクラブにわざわざ出向いて「陳情」を受けるのか、しかも11時過ぎまでハシゴまでして、と疑惑を深めたいいわけなのでした。

私は松本氏の釈明もどうかなと思いましたが、彼のお店のハシゴの順番(料理店=>クラブ=>クラブ)に着目いたしました、これは銀座のクラブ遊びをするオヤジの定番コースではないかと。

別に銀座だけではないですが、クラブの常連客の何割かは、店のお気に入りのホステスを誘って会食してから、「同伴」でクラブに「出勤」するのがつねなのであります。

「同伴出勤」は女の子の営業成績に反映されるのです。

さて案の定、今週、松本氏はクラブ訪問について「1人だったと説明したが、実は後輩議員2人とともに訪問した。事実と違うことを申し上げ、心からおわびしたい」と嘘をついたことを記者団に謝罪します。

クラブには、松本氏とともに離党届を提出、受理された田野瀬太道文部科学副大臣大塚高司国対副委員長が同席していたのです。

今明らかになった、シュールな国会議員たちの行動を味わいたいと思います。

真実はこうです。

松本氏は後輩で飲み仲間である田野瀬氏と大塚氏を誘って、「いつも」の銀座のクラブ遊びをしようと声かけます。

ここで重要なことは彼らが銀座のクラブ遊びの「常連」であったことです。

なぜなら、最初の会食場所であるイタリア料理店には、松本氏、田野瀬氏、大塚氏の他に、女性2名の計5名で会食しているからです。

この女性2名は、後輩の田野瀬氏が常連のクラブBのホステスなのです。
(※松本氏たちは同伴ではないと会見で否定していましたが、おそらくまたプチ嘘を付いています。状況から事実「同伴」していますので、本エントリーでは事実を重視して「同伴」と表現します。)

なぜそれがわかるかと言えば、田野瀬氏、大塚氏の両名はホステス2名同伴でクラブBに「同伴出勤」しているからです。

イタリア料理店会食後、松本氏は単独で自分の行きつけのクラブAに「陳情」(?)を伺いに行きます。

一方田野瀬氏、大塚氏の両名はホステス2名同伴でクラブBに「同伴出勤」しています。

お客様と「同伴出勤」というのは、ホステスにとっては、ただで高級な食事はできるし売上成績は上がるし、とてもおいしい営業になります、はい。

さてしばらくしてクラブAで単独「陳情」(?)を受けた松本氏が、田野瀬氏、大塚氏が待つクラブBに合流して、11時過ぎまで飲食して過ごした、というわけです。

・・・

つまりです。

緊急事態宣言の中、深夜まで銀座で飲食をしていた、この3人の国会議員は、おそらく間違いなく、銀座のクラブの常連客であったのであり、彼らにとっては、いつも通りの行動だったのであります。

残念ながら緊急事態宣言の中行動変容できなかった松本純衆院議員と二人の仲間たちなのでした。

なんとシュールな国会議員たちの行動なのでしょう。

ふう。

老婆心ながら、やばいぞ自民党、と警鐘を鳴らしておきます。



(木走まさみず)