木走日記

場末の時事評論

123456789の不思議

※電卓を用意できる方は電卓を片手にお読み下さい。



 誰か頭のいい人、教えて下さいませ。

 ・・・

 小学校5年生の娘が電卓を片手に私のところに駆け込んできました。

 「お父さん、お父さん、大発見したよ!」

 何が大発見なのかというと123456789という数字の不思議な性質を発見したというのです。

 「この数字に2を掛けてみて」

 娘にいわれるままに2を掛けてみると結果は

 246913578

 となりました。

 これがどうしたと娘に聞けば

 「ほらよく見て、順番は違うけど1から9までの数字が1回ずつ出現してるでしょ」

 ムムムム・・・

 本当だ(汗

 娘はさらにまくし立てます。

 「もっと不思議なのは、3と6と9はダメだったけど、他の数字を掛けても順番は違うけど1から9までの数字が1回ずつ出現するの」

 娘に言われるまま電卓を叩いてみると、たしかに、

 123456789 × 2 = 246913578

 123456789 × 4 = 493827156

 123456789 × 5 = 617283945

 123456789 × 7 = 864197523

 123456789 × 8 = 987654312

 うーむ、不思議だ、感動した(爆

 特に5倍の「617283945」なんか一桁置きに6789と1234が並んでいて芸術的ですらあるなあ。

 また8倍の「987654312」もいい味だしているじゃないですか(苦笑

 私はしばし結果の数字に見とれてしまいました。

 いや、不思議だ。

 ・・・

 「ね、大発見でしょ」

 無邪気に喜ぶ娘に「こんなことは不思議でも何でもない、ましてやおバカなお前の大発見なんかじゃぜったいない」と諭しながら、「じゃあ、どうしてなの? 理由を教えて」と逆に娘にたずねられて絶句してしまいました。

 それにしてもこれはどういう理屈で起こる現象なんだろう???

 ・・・

 こんなもん所詮10進数の世界で起こっていることだ、普段2進数や16進数と格闘している私に解けぬはずがない。

 3、6、9と3の倍数での掛け算では成り立たないのがいかにもクサイぞ、9での桁上がりと密接に関係している現象なのかもしれないぞ・・・

 よし数十年振りに数学的考察をしようと思い立ちましたが、5分ですぐに断念しました。

 だって、ぜんぜん頭が回転しないんですもの(苦笑

 不肖木走の40代さび付いた頭ではもはやお手上げなのです。

 ・・・

 誰かこの愚かな父親の父権を保つために、この理屈を優しく教えて下さいませんか。

 うーん、それにしても不思議なのです。



(木走まさみず)