木走日記

場末の時事評論

国民的英雄ウソック教授がウソツキ教授になっちゃった物語〜「第1号最高科学者」ってどうよ

kibashiri2005-12-22


 お隣韓国でも、捏造疑惑で大変な騒ぎなのであります。



黄禹錫教授はわれわれの顔だ〜中央日報コラムに見る韓国の落胆

 まずは今日(22日)付けの韓国・中央日報の【中央時評】から・・・

【中央時評】黄禹錫教授はわれわれの顔だ

1カ月前はまだわれわれの英雄だった黄禹錫(ファン・ウソク)教授が、今は「被疑者」扱いの身分にまで墜落した。

三国志顔負けな反転と屈曲、陰謀と本物探しゲームが科学研究をめぐって進行されているのだ。この情けない現場を見ている国民の心は、年の瀬に襲い掛かった酷寒のように凍りついている。

ソウル大調査委の検証が事態収拾の鍵となってほしいと願いながら、黄禹錫教授疑惑も事態の行方を占ってみよう。

手綱の緩んだ民族主義愛国心、成果至上主義、経済的付加価置に対する盲目的期待、耐え難い軽いマスコミの扇情主義、難病患者たちの切実な願い、政界の政略などが絡まったこのドラマは、韓国社会を赤裸々に露呈してしまった。こんな雑多な要因を背景にした黄禹錫英雄神話の台頭と没落は、当分、冷めた分析の対象になるだろう。

今回の事態で私が集中的に関心を持つ部分は、黄教授による繰り返された嘘と、それが韓国社会で受け入れられてしまっている様相だ。

彼は卵子供与問題について1年以上嘘を突き通すが、決定的証拠が出されるややむを得ず認めた。2005年のサイエンスの論文の真偽性に関し暴露されると黄教授は「人為的ミス」という巧言とともに論文を取り消すとした。

しかし彼は論文操作を明示上、認めないまま「幹細胞が11個ではなく3個なら、または1個ならどうなのか、論文が1年後に出るからといって何の問題があるのか」などと全世界に抗言した。

ここでは「幹細胞すり替え」陰謀論はいったん論外としよう。

難解な黄教授の解明で隠しきれないのは、問題の2005年論文が操作されたという明白な事実だ。仮に「源泉技術」や体細胞クローンによるES細胞株が存在するとしても、この致命的事実は変わらない。

「治癒複製が技術的に可能だという証拠を提示した」2004年サイエンス論文の成果を一段階格上げさせ「幹細胞樹立の効率性を10倍以上上げたこと」が2005年の業績なのに、黄教授自身の説明によっても2005年の成果には根拠がない。このため論文を取り消したと思うが、その後にも彼は源泉技術があるのにそれくらいの「ミス」が何の問題になるのかと強弁したのだ。ここで黄教授は学問の基本を自ら否定している。

さらに興味を引くのは、論文を操作したのかについてを(体細胞クローンによる患者に合わせた型の)ES細胞作成の源泉技術問題に転換させた黄教授の巧みなレトリックについて、市民たちが見せる寛容的態度だ。ここには先に例挙した要因以外に「はたいてもほこりの出ない人がいるか」という考えが定着していることがいえるだろう。

または韓国の学界に蔓延している盗作や嘘を塗り固める慣行に一般人たちさえ免疫ができているからなのか。

1つ明らかなのは黄教授チームが犯した学問的「不正行為」の深刻性に対する認識度が、先進国に比べて韓国社会はぐっと落ちるという事実だ。これは韓国社会が慢性的な低信頼社会であるということを立証している。責任ある地位にいる公人たちが嘘と言い換えることについて日常茶飯事なことだと深刻な社会問題にしない。言葉を言うたびに「真正性」を重ねて言う政治家たちの虚言と食言はもちろん、悪性の嘘さえ審判の対象になることがほとんどない。法廷での誣告と偽証の割合が隣国とは比べるものにならないほど高い。

また修学能力試験(大学入試)での組織的不正が高校入試や小学校の現場でも発見される。大学生たちは「カンニング」について良心の呵責さえない。このように公な嘘が特に問題にならない社会に住んでいるのだ。

これに対する省察もなしに黄教授疑惑の事態を見て一喜一悲するとき、われわれがそれほど念願する先進国入りははるか遠いだけだと思った。社会的信頼に欠いたわれわれの顔は賎民の顔でしかないのだ。

一方、正直さと真実のために苦闘する若い科学者たちや報道人たちの顔は、それだけ美しいと思う。

ユン・ピョンジュンハンシン大教授(社会哲学)

2005.12.22 13:03:23
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=70941&servcode=100§code=120

 うーん、国民的英雄から国辱扱いに急転直下、評価がた落ちの黄禹錫(ファン・ウソク)教授なのであります。

「また修学能力試験(大学入試)での組織的不正が高校入試や小学校の現場でも発見される。大学生たちは「カンニング」について良心の呵責さえない。このように公な嘘が特に問題にならない社会に住んでいるのだ。」

「これに対する省察もなしに黄教授疑惑の事態を見て一喜一悲するとき、われわれがそれほど念願する先進国入りははるか遠いだけだと思った。社会的信頼に欠いたわれわれの顔は賎民の顔でしかないのだ。 」

 いやはや、「社会的信頼に欠いたわれわれの顔は賎民の顔でしかない」とは、そこまで反省しなくともいいのではと少し同情してしまうのですが・・・

 しかしこの一年の韓国における政府やマスコミや国民の熱狂的な騒動を振り返れば、この中央日報の自暴自棄的な嘆きコラムも止む無しと思えてしまいます。

 今日は、本件に関する韓国メディア記事をリテラシーしつつ、彼の国の異様な盛り上がり方を物語風に遡ってみましょう。

 題して「国民的英雄ウソック教授がウソツキ教授になっちゃった物語」の始まり始まり・・・

 パチパチパチパチ



●我らが国民的英雄黄禹錫(ファン・ウソック)教授を讃える韓国政府・国民・メディア

 ことの始まりは、昨年2月であります。

 黄禹錫(ファン・ウソック)教授ら米韓の研究者が「ヒトクローン胚からES細胞作製に世界で初めて成功」との論文を米誌サイエンスに発表いたしました。

 これにより彼は一躍韓国の国民的英雄としてあがめたてられていくのです。

 昨年7月には「子どもたちの最も会いたい科学者」第1位になります。

「子どもたちの最も会いたい科学者は黄禹錫教授」

 韓国の子どもたちは黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大学獣医学教授に最も会いたがっていると調査された。

 韓国宇宙情報少年団は今年8月5日に開かれる第15回世界宇宙少年団大会を控え、990人の子どもを対象にアンケート調査した結果、最も会いたい科学者に黄禹錫教授(36.4%)が選ばれたと16日明らかにした。

 次に、ユン・ソンイ・SKテレコム常務が2位、安哲秀研究所の安哲秀(アン・チョルス)社長が3位だった。

朝鮮日報 2004/07/16 10:16
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/07/16/20040716000020.html

 昨年8月には頭脳流出を恐れた韓国政府が、黄禹錫教授チームの研究活動を集中支援することを決定いたします。

大統領府、「黄禹錫教授保護」特別チーム構成

 ヒトクローン胚を通じ難病治療に使われるES細胞を作り、世界的な生命工学者として浮上したソウル大獣医学科の黄禹錫(ファン・ウソク)教授が米国から1兆ウォン以上の研究費を条件に誘致提案を受けたが、これを拒否したと、毎日経済新聞が10日報じた。

 これを受け、政府は黄禹錫教授チームの研究活動を集中支援することで未来産業へと発展させるため、大統領府情報科学技術補佐官を中心に特別支援チームを構成したと同紙は報じた。

 これはES細胞を中心とした黄禹錫教授チームの研究がIT産業を上回る収益を作り出し、韓国経済の新たな突破口を開くと分析したためと伝えられた。

朝鮮日報 2004/08/10 09:05
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/08/10/20040810000009.html

●記念切手も発行される国宝級科学者に

 今年の2月には教授の業績を讃えて記念切手も発行されました。

ES細胞培養 黄禹錫教授の業績を記念 特別切手を発行

 ソウル大学黄禹錫(ファン・ウソク)教授がヒトクローン胚からES細胞を取り出し培養することに成功したことを記念する特別切手が発売された。

 情報通信部は11日、陳大済(チン・デジェ)情報通信部長官と具永甫(ク・ヨンボ)郵政事業本部長らが出席した中、ヒトクローン胚からのES細胞複製を記念する特別切手贈呈式を行い、陳長官らが署名した切手を入れた額を黄教授にプレゼントした。

 今回の記念切手は額面価格220ウォンで12日から全国の郵便局で購入できる。

朝鮮日報 2005/02/11 11:17
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/02/11/20050211000030.html

 額面価格220ウォンですか、そうですか(苦笑

 今年5月には、黄教授らが「病気の患者の皮膚細胞からクローン技術でES細胞を作るのに成功」とサイエンスに発表し、また8月には黄教授らソウル大研究チームが「世界初のクローン犬を誕生させた」とネイチャーに発表いたします。

 もう韓国国内は騒然といたします。

国宝級科学者黄禹錫教授、超特級ボディーガード

「国宝級科学者を保護せよ」−−。

世界初のヒト胚性幹細胞培養に成功した黄禹錫(ファン・ウソック、53)ソウル大教授が、警察による「超特級」警護を受けている。

警察は昨年末から黄教授を「警護警備対象」に昇格させ、24時間、身辺保護をしている。 これは「黄教授に対する警護を大幅強化せよ」という青瓦台(チョンワデ、大統領府)の指示によるもので、最高水準だ。

また、一線警察署が身辺保護を担当する要員保護とは違い、警察庁が直接、黄教授に対する警護および警備計画を立てている。 警察とは別途、国家情報院(国情院)も秘密流出の危険性が高い黄教授の研究所を国家機密施設に指定し、特別管理している。 警察庁関係者は「韓国で政治家ら権力者ではない科学者の身分で警護警備対象に指定されたのはきわめて異例的」とし「不意の事故を防ぎ、黄教授の研究業績が海外に流出されることを防ぐための措置だ」と説明している。

状況により変わるが、警察の警護警備規則に基づき、黄教授は原則的には公式行事参席時、3重の密着警護を受けることができる。 飛行機や汽車に搭乗する際も、警護員が同乗し保護、車両警護はもちろん、船舶利用時には警備艇などが警戒勤務に当たる。

警察は、しかし黄教授の研究に支障をきたすことを憂慮し「騒がしい警護」は最大限自制するという方針だ。

これにより警察は、ソウル江南区(カンナムグ)にある黄教授のマンション前に3坪ほどの警備警戒所を設置し、機動警察を動員、1日3交代で24時間、私邸警備を行っている。

中央日報 2005.05.24 09:13:14
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=63815&servcode=400§code=400

 ウソック教授は「国宝級科学者」の称号をいただくのであります。



●「李舜臣(イ・スンシン)将軍以後、韓半島最高の英雄」

 このころから政界・財界・学界の有名人らが黄教授を後援するのに先を争い黄禹錫シンドロームを巻き起こしていきます。

大韓民国が「黄禹錫シンドローム

黄禹錫(ファン・ウソック) シンドローム」が大韓民国を揺さぶっている。

政界・財界・学界の有名人らが黄教授を後援するのに先を争い、黄教授の研究成果発表のたびに株式市場までその影響を見せる。 生命工学関連株式は一斉に上昇している。

黄教授の側近によると、黄教授のソウル大研究室と後援会には「苦しんでいる人々を救ってほしい」という激励の電話が一日数十件かかってきている。 電子メールも1日に300通。 「助けてください」という難病患者のものから進路相談をしてくる中・高校生まで内容も多様だ。

黄教授関連単行本も飛ぶように売れている。 黄教授は共著した科学エッセー『私の生命の話』を編集したH出版社は、普段より10倍もの注文が入り、うれしい悲鳴を上げている。

広告業界も熱い視線を送っている。 ある広告業界関係者は「認知度が高く、国民に信頼を与えるため、自動車、マンションの広告主が乗り気になっている」と説明した。

ネチズンも「李舜臣(イ・スンシン)将軍以後、韓半島最高の英雄」と声を高らかにしている。主要ポータルサイトにはファンクラブが相次いで生じるなど、有名な芸能人にも劣らない人気を得ている。

後援会ホームページ(www.wshwang.com)の訪問者数は1日平均2000人に達している。

中央日報 2005.05.25 10:23:52
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=63861&servcode=400§code=400

 うーむ李舜臣(イ・スンシン)将軍以後、韓半島最高の英雄」ですか(苦笑

 もうたいへんな盛り上がり方なのであります。

 大韓航空だって黙っていませんよ。もう飛行機だってタダにしちゃいます。

大韓航空黄禹錫教授に10年間の無料搭乗便宜

大韓(テハン)航空が胚幹性細胞研究で世界から注目を集めている ソウル大学黄禹錫(ファン・ウソック) 教授に10年間の国内外全路線、ファーストクラスに無料で搭乗できるよう便宜を図ることにした。

趙亮鎬(チョ・ヤンホ)大韓航空会長は3日午前、ソウル西小門(ソソムン)洞ビルで、黄教授に研究活動後援証書の伝達と、研究活動のために民間レベルでの支援を惜しまないと約束した。

黄教授はこれにより、大韓航空が運航する国内および国際全路線のファーストクラスを、回数の制限なく、いつでも利用できることになった。

大韓航空は、2002年の韓日ワールドカップサッカーで韓国をベスト4に導いたヒディンク前韓国代表監督に国際線全路線4年間、俳優のペ・ヨンジュン氏には昨年、韓日路線に3年間のファーストクラス無制限利用を提供しているが、10年は黄教授が初めてだ。

中央日報 2005.06.03 11:27:21
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=64179&servcode=400§code=410

 しかも「国内および国際全路線のファーストクラスを、回数の制限なく、いつでも利用できる」のであります。



●「第1号最高科学者」ってどうよ(笑

 この辺りから、いろんな賞もいただいちゃいます。

黄禹錫教授、第1号最高科学者に選ばれる

黄禹錫(ファン・ウソック)ソウル大教授が第1号最高科学者に選ばれた。

科学技術部は24日、ソウル盤浦洞(パンポドン)パレスホテルで最高科学者委員会を開き、黄教授を最高科学者に決定した、と明らかにした。

政府は今年から世界的な研究成果を収めた科学者1、2人を毎年選定し、年間30億ウォン(約3億円)ずつ5年間にわたり研究費を支援する。 黄教授は現在20億ウォンの研究費支援を受けており、今年は追加で10億ウォンを受けることになる。

黄教授は、ヒトクローン胚から世界で初めて幹細胞を抽出し、患者別の幹細胞抽出効率を大幅に高めた功労が認められた。

中央日報 2005.06.24 17:13:23
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=64903&servcode=400§code=400

 「第1号最高科学者」ってどうよ(笑

 8月には「韓国イメージアピール」賞も受賞しちゃいます。

鄭明勲黄禹錫両氏「韓国イメージアピール」賞を受賞

コンダクター鄭明勲チョン・ミョンフン)氏とソウル大・黄禹錫(ファン・ウソック)教授が、05年前半に、韓国のイメージをアピールさせることに寄与した点が認められ、「韓国イメージ・アピールのディディムドル(飛び石という意の韓国語)」賞を受けた。
韓国イメージ・コミュニケーション研究院(理事長:チェ・ジョンファ)が、20日、ソウル三成洞(サムソンドン)のグランドインターコンチネンタルホテルグランドボールルームで開催した授賞式には、大使33人など51カ国の外交団をはじめ、金元基(政・キム・ウォンギ)国会議長、呉明(オ・ミョン)副総理、潘基文(パン・キムン)外交通商部長官、韓昇洙(ハン・スンス)平昌(ピョンチャン)オリンピック招致委員会委員長、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)ソウル大総長、魚允大(オ・ユンデ)高麗(コリョ)大総長、玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代(ヒョンデ)グループ会長、ストール・ルノー三星サムスン)自動車社長など約500人が出席した。

鄭明勲(ピアノ)、鄭明和(チョン・ミョンファ、チェロ)氏らとデニス・キム(バイオリン)の演奏▽韓半島の形をした大型ケーキにろうそくをともすイベント▽鄭明勲後援会「マエストロ&フレンズ」の発足式▽韓国のイメージを伝える映像の上映会▽有名人が寄贈した物品の競売−−などが行われた。

中央日報 2005.08.21 17:49:53
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=66843&servcode=400§code=410

 なんだかもうなんでもありなんで、同じ8月には芸能人を押さえて「複製したい人物」1位に輝くのです。

黄禹錫教授、ソ・テジ抑えて「複製したい人物」1位に

2004年2月世界で初めてヒトクローン胚からES細胞を作り出して世界を驚かせたソウル大黄禹錫(ファン・ウソック)教授は、最近、アフガンハウンドを複製した子犬「スナッピー」を誕生させ、再び世界を驚かせたばかりだ。

クローン人間を扱った映画も注目を集めている。生命工学が発達した2019年、人間に臓器を提供するために作られたクローン人間の「反乱」を描いた映画『アイランド』の場合、クローン犬発表直後、映画は3週間目にして前売り率が急上昇する珍現象を起こした。

製作者であるウォルター・F・パークス氏は、黄教授の研究成果により映画の背景を2060年から2019年に変えたと明らかにしている。

皮膚の美容企業コウンセサンネットワークは8月1日から22日までホームページを通じ20〜30代ネチズン1350人を対象に「誰の能力を複製したいか」という内容のアンケート調査を実施した結果、黄教授が42%(567人)の支持を受け1位となったと明らかにした。

歌手ソ・テジという回答が21%(284人)で2位に上がり、ソプラノ歌手チョ・スミが16%(216人)で3位に上がったほか、4位は『オールドボーイ』『親切なクムジャさん』などで知られる映画監督朴賛郁(パク・チャンウック、12%、162人)、韓国人初のプレミアリーガーの朴智星パク・チソン)が5位(9%、121人)だった。

中央日報 2005.08.24 11:05:12
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=66950&servcode=400§code=400

 「複製したい人物」って・・・(苦笑

 11月には「箸を最も上手に扱いそうな人」第一位の栄誉に輝きますぞ。

「箸を最も上手に扱いそうな人」にソウル大の黄禹錫教授

「箸を最も上手に扱いそうな人」にソウル大の黄禹錫(ファン・ウソック)教授が選ばれた。
ベトナム麺(フォー)専門店「ホアビン」は11日、「箸デー」(11月11日)を迎えてネチズン458人を対象にアンケート調査を行った結果、回答者の34.1%が「箸を上手に扱いそうな人」に黄教授を選んだ、と明らかにした。

2位はプロゴルファーの朴祉垠(パク・ジウン、米国名グレース朴)氏、3位はチェロ演奏者チャン・ハンナ氏だった。 朴氏は「集中力が必要なゴルフに箸の扱いが役立つ」という理由で、チャン氏は「チェロの演奏に必要な精巧かつ素早い手の動きが箸の扱いに通じる」という理由で選ばれた。

このほか、タレントのキム・スミ氏、プロゲーマーのイム・ヨハン氏も上位に入った。
中央日報
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=69368&servcode=400§code=410

 ・・・

 どうです、すごいでしょう。




●ああ、それなのにウソック教授ったら、ウソツキ教授になっちゃった

 なんだかなあ、そのうち業績を讃える公園でもできるのではと思ったあなた。

 いい勘していますよ、ととめはこれだ。

忠南洪城に黄禹錫記念公園設ける

ソウル大・黄禹錫(ファン・ウソック)教授に実験向け豚を供給してきた忠清南道洪城郡(チュンチョンナムド・ホンソングン)の農場付近が公園化する。

忠南道は、7日「洪城の豚農場は、黄教授がヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の研究を進めた最初の実験場所」とし「黄教授の学問的故郷も同然の豚の飼育農場(440坪)と周辺地域を『黄禹錫記念公園』に造成する予定」だと伝えた。同道は近く、忠南発展研究院に依頼し、具体的な公園化計画を打ち立てる計画だ。

同道関係者は「1〜2億ウォン(約1170万〜2340万円)を投入し、農場の入り口に案内板を作り、黄博士広報館などを設ける案を検討中」だとした。畜舎も原形のまま保存するとの方針。同道はまた、来年から予算約8400万ウォンで豚農場を賃借りし、黄博士に無償で実験用の豚を供給することにした。同農場は02年11月から黄博士に実験用の豚を供給してきた。

中央日報 2005.12.07 20:27:43
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=70439&servcode=400§code=410

 黄禹錫記念公園』ですと。

 ・・・

 どうです。読者の皆様。

 我らがウソック教授がいかに韓国民の国民的英雄として、韓国の政府・マスコミ・国民に讃えられてきたのか、理解できましたですか。

 ゴホン。

 簡単にまとめると、我らがウソック教授は、「子どもたちの最も会いたい科学者」であり、その業績を讃え記念切手も発行され、「国宝級科学者」として手厚く保護と資金提供を受け、「黄禹錫(ファン・ウソック) シンドローム」を巻き起こし、大韓航空には10年間のファーストクラス乗り放題であり、「第1号最高科学者」で「韓国イメージアピール」賞受賞し、「複製したい人物」第1位に輝き、しかも「箸を最も上手に扱いそうな人」なのであります。(大汗

 おまけに忠南道には『黄禹錫記念公園』が造営されるのでございますよ。

 ・・・

 ふう。

 ああ、それなのにウソック教授ったら、ウソツキ教授になっちゃったのであります。(苦笑

 韓国民の嘆きもわかろうというモノです。

 教授の罪は深いですぞ。

 子供達の夢を返せ。(怒

 記念切手をどうするんだ。(怒

 公園に名前も付けちゃったんだぞ(怒

 国を挙げて騒ぎ過ぎちゃったから、ひっこみがつかないじゃないですか(プンプン
 ・・・

 なんだか、リテラシーしてたら与太話みたいになってしまいました。



(木走まさみず)