木走日記

場末の時事評論

公党同士の約束を平気で反故にし、災害時には財政バラマキを主張する、不誠実・無責任な旧民主党の議員のみなさん

台風19号は東日本を中心に記録的な豪雨をもたらしました。洪水や土砂災害などの被害が極めて広範囲に及び、深刻な事態です。

15日午前の報道で、58人死亡15人不明211人けがとなっており、堤防の決壊は、37河川の52か所に上っています。しかし、被害の全容はまだ分かっていません。

近年日本近海の海温上昇により、台風が勢力を保ったまま日本列島近くに北上・上陸することが多くなりました。この傾向は今後も続くことでしょう。

NHK「日曜討論」での野党議員の方々の無責任とも言える発言が気になりました。

まず、立憲民主党の逢坂政務調査会長は「政府は、自治体に『財源は心配するな』というサインを早く出すべきだ。これほどの自然災害の被害が相次ぐと、個人の力で生活を再建するのは容易ではなく、私的な財産への支援の在り方も根本から見直していく必要があるのではないか」と述べました。

次に国民民主党の泉政務調査会長は「被害の大きさによっては、補正予算案の編成も考えなければならない。生活再建にあたっては、家財道具や車を中心に消費税率10%の負担がかかってくるので、何か手当てができないか被災者向けの枠組みを考える必要がある」と述べました。

旧民主党の逢坂、泉両議員は、政府に「自治体に『財源は心配するな』というサインを早く出せ」「家財道具や車を中心に消費税率10%の負担がかかってくるので、何か手当てができないか被災者向けの枠組みを考」よと、財政的にほぼ制限なく支出すべきだと要求します。

しかし話が消費税増税になると、とってかわって立憲民主党逢坂誠二政調会長は「税制の逆進性が高まり、お金を持っている企業、個人が有利な税制になっている」と述べ、国民民主党泉健太政調会長は「駆け込み需要すらおきないほど消費に元気がない。疲弊していると判断すべきだ」と語りました。

消費税増税は大反対なのです。

(関連記事)

与野党 政府は人命救助や被災地支援を NHK「日曜討論
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012128971000.html

財源は気にせず大盤振る舞いせよ、しかし増税はするな、というご両人の主張ですが、これは政治家として極めて無責任な論理です。

そもそも、立憲民主党の逢坂政務調査会長、国民民主党の泉政務調査会長、お二人とも2012年の三党合意のとき、民主党在籍でしたよね。
野田佳彦首相のもと、民主党主導で「現行5%の消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる法案」を採決しましたよね。

当時の日経記事より抜粋。

一体改革、3党合意 消費税率上げへ前進
民主、18日に党内手続き
2012/6/15付

民主、自民、公明3党は15日夜、社会保障と税の一体改革関連法案をめぐる修正で合意した。自公両党は同法案に賛成する方向で、現行5%の消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる法案は成立に向けて大きく前進する。野田佳彦首相は20日にも自公両党との党首会談を検討。今国会の会期末の21日までに衆院で採決したい考え。政府・与党は参院審議をにらみ8月までを軸に会期を延長する方針を固めた。

(後略)
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1504S_V10C12A6MM8000/

特に逢坂さん、あなた3党合意の時、民主党副幹事長の要職にありましたよね。

公党同士の約束を平気で反故にし、災害時に国民受けのする財政バラマキを財源確保も担保せず主張する、旧民主党の議員のみなさんは不誠実・無責任です

読者の皆さん。

そうは思いませんか。



(木走まさみず)