歴代自由民主党総裁選徹底検証〜現職総理大臣の総裁選勝率は92.3%
さて、石破茂・元幹事長(61)は10日、9月の自民党総裁選に立候補する意向を正式に表明しました。
これにより6年ぶりに自由民主党総裁選が党員・党所属議員などの投票により決まることとなりました。
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2018年8月10日16時24分
https://www.asahi.com/articles/ASL8B55HYL8BUTFK011.html
そこで今回は歴代の自由民主党総裁選について徹底的に検証していきましょう。
さてまず戦後の日本国の内閣は現安倍晋三内閣が35代目であります。
35代の中で自由民主党内閣は24代であります、在任年数付きで表にしてみました。
■表1:戦後歴代内閣と在任年数一覧
No 自民党内閣 内閣名 在任期間 在任年数 01 東久邇宮稔彦王内閣 (昭和20年8月17日〜昭和20年10月9日) 0年2ヶ月 02 幣原喜重郎内閣 (昭和20年10月9日〜昭和21年5月22日) 0年7ヶ月 03 吉田 茂内閣 (昭和21年5月22日〜昭和22年5月24日) 1年0ヶ月 04 片山 哲内閣 (昭和22年5月24日〜昭和23年3月10日) 0年10ヶ月 05 芦田 均内閣 (昭和23年3月10日〜昭和23年10月15日) 0年7ヶ月 06 吉田 茂内閣 (昭和23年10月15日〜昭和29年12月10日) 6年2ヶ月 07 *01 鳩山一郎内閣 (昭和29年12月10日〜昭和31年12月23日) 2年0ヶ月 08 *02 石橋湛山内閣 (昭和31年12月23日〜昭和32年2月25日) 0年2ヶ月 09 *03 岸 信介内閣 (昭和32年2月25日〜昭和35年7月19日) 3年5ヶ月 10 *04 池田勇人内閣 (昭和35年7月19日〜昭和39年11月9日) 4年4ヶ月 11 *05 佐藤榮作内閣 (昭和39年11月9日〜昭和47年7月7日) 7年8ヶ月 12 *06 田中角榮内閣 (昭和47年7月7日〜昭和49年12月9日) 2年5ヶ月 13 *07 三木武夫内閣 (昭和49年12月9日〜昭和51年12月24日) 2年0ヶ月 14 *08 福田赳夫内閣 (昭和51年12月24日〜昭和53年12月7日) 2年0ヶ月 15 *09 大平正芳内閣 (昭和53年12月7日〜昭和55年7月17日) 1年7ヶ月 16 *10 鈴木善幸内閣 (昭和55年7月17日〜昭和57年11月27日) 2年4ヶ月 17 *11 中曽根康弘内閣 (昭和57年11月27日〜昭和62年11月6日) 5年0ヶ月 18 *12 竹下 登内閣 (昭和62年11月6日〜平成元年6月3日) 1年7ヶ月 19 *13 宇野宗佑内閣 (平成元年6月3日〜平成元年8月10日) 0年2ヶ月 20 *14 海部俊樹内閣 (平成元年8月10日〜平成3年11月5日) 2年3ヶ月 21 *15 宮澤喜一内閣 (平成3年11月5日〜平成5年8月9日) 1年9ヶ月 22 細川護煕内閣 (平成5年8月9日〜6年4月28日) 0年8ヶ月 23 *16 羽田 孜内閣 (平成6年4月28日〜6年6月30日) 0年2ヶ月 24 村山富市内閣 (平成6年6月30日〜8年1月11日) 1年7ヶ月 25 *17 橋本龍太郎内閣 (平成8年1月11日〜平成10年7月30日) 2年6ヶ月 26 *18 小渕恵三内閣 (平成10年7月30日〜平成12年4月5日) 1年9ヶ月 27 *19 森 喜朗内閣 (平成12年4月5日〜平成13年4月26日) 1年0ヶ月 28 *20 小泉純一郎内閣 (平成13年4月26日〜平成18年9月26日) 5年5ヶ月 29 *21 安倍晋三内閣 (平成18年9月26日〜平成19年9月26日) 1年0ヶ月 30 *22 福田康夫内閣 (平成19年9月26日〜平成20年9月24日) 1年0ヶ月 31 *23 麻生太郎内閣 (平成20年9月24日〜平成21年9月16日) 1年0ヶ月 32 鳩山由紀夫内閣 (平成21年9月16日〜平成22年6月8日) 0年9ヶ月 33 菅 直人内閣 (平成22年6月8日〜平成23年9月2日) 1年3ヶ月 34 野田佳彦内閣 (平成23年9月2日〜平成24年12月26日) 1年4ヶ月 35 *24 安倍晋三内閣 (平成24年12月26日〜※現在継続中) 5年8ヶ月
鳩山一郎内閣以前は55年の保守合同以前で自由民主党自体が存在していません。
さて、この表を睨みながらですが、この期間の歴代の自由民主党総裁選の結果を表にいたしましょう。
総裁選は41回、ただしそのうち14回は諸事情により候補者一人で不戦勝であります。
表中の二重丸はその時点での現職総理大臣を表しています。
■表2:歴代自由民主党総裁選挙
No 候補一人 年月日 一位 二位 01 昭和31(1956年4月5日) ◎鳩山一郎 岸信介 02 昭和31(1956年12月14日) 石橋湛山 岸信介 03 昭和32(1957年3月21日) ◎岸信介 松村謙三 04 昭和34(1959年1月14日) ◎岸信介 松村謙三 05 昭和35(1960年7月14日) 池田勇人 石井光次郎 06 昭和37(1962年7月14日) ◎池田勇人 佐藤栄作 07 昭和39(1964年7月10日) ◎池田勇人 佐藤栄作 08 *01 昭和39(1964年12月1日) ◎佐藤栄作 09 昭和41(1966年12月1日) ◎佐藤栄作 藤山愛一郎 10 昭和43(1968年11月27日) ◎佐藤栄作 三木武夫 11 昭和45(1970年10月29日) ◎佐藤栄作 三木武夫 12 昭和47(1972年7月5日) 田中角栄 福田赳夫 13 *02 昭和49(1974年12月4日) 三木武夫 14 *03 昭和51(1976年12月23日) 福田赳夫 15 昭和53(1978年11月26日) 大平正芳 ◎福田赳夫 16 *04 昭和55(1980年7月15日) 鈴木善幸 17 *05 昭和55(1980年11月27日) ◎鈴木善幸 18 昭和57(1982年11月24日) 中曽根康弘 河本敏夫 19 *06 昭和59(1984年10月30日) ◎中曽根康弘 20 *07 昭和61(1986年9月11日) ◎中曽根康弘 21 *08 昭和62(1987年10月31日) 竹下登 22 *09 平成元(1989年6月2日) 宇野宗佑 23 平成元(1989年8月8日) 海部俊樹 林義郎 24 *10 平成元(1989年10月31日) ◎海部俊樹 25 平成03(1991年10月27日) 宮澤喜一 渡辺美智雄 26 平成05(1993年7月30日) 河野洋平 渡辺美智雄 27 *11 平成05(1993年9月30日) 河野洋平 28 平成07(1995年9月22日) 橋本龍太郎 小泉純一郎 29 *12 平成09(1997年9月11日) ◎橋本龍太郎 30 平成10(1998年7月24日) 小渕恵三 梶山静六 31 平成11(1999年9月21日) ◎小渕恵三 加藤紘一 32 *13 平成12(2000年4月5日) 森喜朗 33 平成13(2001年4月24日) 小泉純一郎 橋本龍太郎 34 *14 平成13(2001年8月10日) ◎小泉純一郎 35 平成15(2003年9月20日) ◎小泉純一郎 亀井静香 36 平成18(2006年9月20日) 安倍晋三 麻生太郎 37 平成19(2007年9月23日) 福田康夫 麻生太郎 38 平成20(2008年9月22日) 麻生太郎 与謝野馨 39 平成21(2009年9月28日) 谷垣禎一 河野太郎 40 平成24(2012年9月26日) ◎安倍晋三 石破茂 41 *15 平成27(2015年9月8日) ◎安倍晋三
どうですか、読者のみなさん。
歴代自由民主党総裁選における現職総理大臣の圧倒的勝率をご確認ください。
41回の中で現職総理大臣の登場した21回においてその勝率は、
21戦20勝(8不戦勝)1敗、95.2%
であります。
不戦勝を除いても、12勝1敗、92.3%なのであります。
というか唯一負けた総理大臣は昭和53年の福田赳夫氏のみなのでありました。
現職総理大臣が自民党総裁選で負けたのは過去に一度だけなのでした。
うーん、さて安倍さんと石破さんの一騎打ちになると予想されるこたびの42回目の自由民主党総裁選。
今検証したとおり、安倍さんが現職の強みで勝利するか、あるいは石破さんが歴代2人目の現職総理を破る下克上がなるのか・・・
この検証が読者のみなさんの参考になれば幸いです。
ふう。
(木走まさみず)