家畜インド象とラジカセ犬パフと田中直紀氏の連関性について愚考する
18日付け産経新聞記事から。
「何を言っているか分からない」と安倍首相 田中直紀氏の“質問”に苦言
「何を言っておられるのかよく分からない」
安倍晋三首相が18日の参院予算委員会で、民主党の田中直紀元防衛相の質問内容に思わず苦言を呈す場面があった。
田中氏は過去の週刊誌報道に基づく首相の「脱税疑惑」を取り上げた。実は、昨年11月の参院予算委で社民党の吉田忠智党首も「時効だが…」と追及、首相が「『時効』とはまるで犯罪者扱いだ。全くの捏造(ねつぞう)だ」などと反論していた。
これに対し田中氏は「捏造ではない」と“断定”。さらに「5W1H」のない質問を繰り返し、首相をイライラさせた。
http://www.sankei.com/politics/news/150318/plt1503180017-n1.html
うむ、この産経記事自体、具体的な質問が不明なので、なぜ「「5W1H」のない質問を繰り返し、首相をイライラさせた」のか、よくわからない(苦笑)のであります。
で、問題の予算委員会のやり取りはこちらの動画で確認できます。
【あーもしもし田中直紀 vs 安倍総理】参院予算委 2015 03 18 Dailymotion動画
https://www.youtube.com/watch?v=qHw-1RIMiW8
うーん。
今日はこの田中直紀氏について考察したいのです。
・・・
まず象の固定観念のお話からです。
インドやタイでは家畜化された象がおります。
その象たちですが、畜舎で極めて細い鎖に繋がれてるのにも関わらず、逃げ出そうとはしないそうです。
何故か?
彼らは小象のときから後足が鎖に縛られています。
もちろん、小象は何度もその鎖をちぎろうとするが、小象の力ではちぎれません。
どんなに頑張っても、その鎖はちぎれない。
結果、大きくなった象は今でも「この鎖は決してちぎれない」と思い込むのだそうです。
大きくなった象たちにとってはその鎖は容易にちぎれるにも関わらず、「この鎖は決してちぎれない」という固定観念が彼らを支配し、ちぎろうとする行為を自ら封じているというわけです。
おそらくこの逸話から、漫画家の佐々木倫子さんは「ラジカセ犬パフ」を着想されたのでありましょう。
「ラジカセ犬パフ」は、漫画『動物のお医者さん』(佐々木倫子、白泉社)に出てくる犬です。
パフは子犬の頃、自分の力では動かせないラジカセにつながれていたため、大きくなってからも「このラジカセは動かせない」と思っておとなしくラジカセにつながれています。
家畜象と同じですね。
さて人間です。
人間もこのパフのように、回避できるはずの障害物を回避できなくなってしまうことがあり、心理学ではそのような状態は「学習性無力感」と呼ばれています。
田中直紀さんは今回の質問だけでなく、かつて防衛大臣の時の国会答弁で、そのトンチンカンな答弁で大ヒンシュクを買い、問責決議案が可決する、といった醜態をさらしたのは、ご記憶の読者も多いことでしょう。
彼をここまで無能にしたのは何かといえば、当時、精神科医の日向野春総氏は、それは田中角栄元首相を義父に持ち、田中真紀子元外相(68)の夫という「偉大な家族との生活」に原因があるのではないかと、見立てています。
日向野春総氏は「環境の中で少しずつ牙を抜かれていったのでは。偉大な父を持つバリバリの才女の夫になるには、いい意味でも鈍感力がないとダメだからだ」といい、こう解説していました。
「存在感抜群の家族との生活で、自然と自分の発想を消す訓練がなされたのではないか。結果、意見を主張することを忘れ、正確な言葉が出にくくなるケースがある。草食系男子の先駆けではないか。偉大な家族との生活では、辛いことも多くあったはず。人間は、苦しいことは忘れるようにできている。これが続けば『物忘れ』のギアも入りやすくなる」
田中直紀氏といえば、名門・武蔵中高から、慶大法学部卒業、日本鋼管(現JFEスチール)入社という、間違いなく少なくとも結婚前は少なくとも「無能」ではない人生を歩んできた経歴があります。
少なくとも30歳ぐらいまでは彼はエリートであり、「暗愚」などの形容とは無縁な人生だったはずです。
長い間細い鎖に繋がれてきた象が鎖をちぎろうと思わなくなるのと同様、そして「ラジカセ犬パフ」同様、強烈な個性の真紀子ママのそばで、長い間自分の発想を消す訓練がなされ、意見を主張することを忘れ、苦しいことは忘れるように鈍感力を磨き続けた直紀パパは、いつしか「学習性無力感」の症状を呈し、秀才から暗愚へと、変貌してしまったのではないでしょうか。
彼はあの奥さんと一緒に暮らし続けられるのだから、人間的には素晴らしい人だと思います。
しかしあの強烈な個性の奥さんと一緒に暮らし続けてきたことが仇となり、国会でまともな質問や答弁ができない彼を作ってしまったのではないでしょうか?
(木走まさみず)