木走日記

場末の時事評論

がんばれムネオ! へたれ外務省の恥部を全てさらけ出せ!

 いや、見直しました。
 どうやら鈴木宗男氏は本気で「外務省潰し」に取りかかったようですぞ。
 当ブログとしても、我らが鈴木宗男氏に猛烈にエールを送ることにします。



●「国民の知る権利」という大義を使命として特派員協会で吠えるムネオ先生

 相変わらずムネオ先生に失礼な19日のスポーツ報知の記事から・・・

宗男議員 外務省に“反撃”
対応マニュアル「見たい」告発手記も

 新党大地鈴木宗男衆院議員(57)が19日、日本外国特派員協会で講演し、外務省が作成した“宗男マニュアル”について、「ぜひとも見たいと思っている」と話し、「なぜ、神経質になっているのか不思議でなりません」と疑問を投げかけた。

 かつて、宗男氏との「不適切な関係」が問題となった外務省。先月には会食禁止や接触を禁止するなどを記したマル秘の“対応マニュアル”を作成、配布していたことが明らかになった。宗男氏は「私に無駄なエネルギーを使わず、八方ふさがりの外交にエネルギーを使ってほしい」と皮肉った。

 「私は外務省といさかいを起こそうとは思っていない」と話す宗男氏だが、すでに“反撃”は始まっている。「外務省文書の秘密指定区分」などに関する「質問主意書」を次々に提出。その数はすでに6件に上り、外務省では対応に追われている。

 18日には宗男氏の質問主意書から、外務省の在外職員に対する年間住居手当が、1人平均約290万円にもなることが発覚。今年度の手当総額は約81億円にものぼることがわかった。

 さらに、20日発売の週刊新潮(10月27日号)では、職員の実名を出した“告発手記”を寄せ、外務省の内幕を暴いている。当時の一連の疑惑に関し「間違った情報を出した外務省は、負い目や心配している人たちが個人的にはいるのでは」と宗男氏。その“反撃”の手を緩めることはなさそうだ。

10月19日 スポーツ報知
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/index.htm

 「不適切な関係」とか「皮肉った」とか「その“反撃”の手を緩めることはなさそう」とか、相変わらずムネオ先生に対する偏見がひどいのでありますが、先生の以下の発言は「汚れた鳩派」としてのへたれ外務省官僚への真摯な忠告なのですぞ。

 「私に無駄なエネルギーを使わず、八方ふさがりの外交にエネルギーを使ってほしい」

 そうです。平和主義者の先生は別に外務省とケンカしようなどとは思ってないのです。

 「私は外務省といさかいを起こそうとは思っていない」

 そうです。ただただ真実を国民に示すために「外務省文書の秘密指定区分」などに関する「質問主意書」を次々に提出し、記事中には「その数はすでに6件に上り、外務省では対応に追われている」とありましたが、今日私が調べたら先生の「質問主意書」は7件に増えてました(爆笑)が、これはまじめな先生の外務省の為を思っての質問なのですよ。

 え? それこそ無駄なエネルギーを使わしてるって?

 ・・・(汗

 そ、そんなこたあ「国民の知る権利」という大義を使命として燃えている先生には、きっと小さなことなのです。

 よおし、先生の提出した「質問主意書」とか、週間新潮の「手記」とか、しつこい検証で定評のある『木走日記』の総力を挙げて、徹底的に検証しちゃいましょう。



●見よ! 提出者名「鈴木 宗男君」の見事に並んだ「質問主意書」タイトルを!

 以下の衆議院公式サイトで今国会で提出された質問を照会できます

第163回国会 質問の一覧
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm

 ほほう、全部で23本の「質問主意書」が国会議員の先生達から提出されているようですが、経過ボタンをクリックすると提出者名が確認できますぞ。

 ・・・

 すごいです、23本中実に7本までが、提出者名に「鈴木 宗男君」とあるではないですか。余談ですが会派名が「無所属」とあるのは、「新党大地」が所属議員1名しかいないからなのでしょうが、少し涙をそそりますです(苦笑

 いや、しかしすごいです。まとめてみました。

質問番号 7
質問件名 アイヌ民族の先住権に関する質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

質問番号 10
質問件名 外務省在外職員の住居手当に係る非課税問題などに関する質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

質問番号 14
質問件名 在モスクワ日本国大使館における裏金問題に関する質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

質問番号 15
質問件名 外務省文書の秘密指定区分に関する質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

質問番号 16
質問件名 外務省作成冊子『われらの北方領土―二〇〇四年版―』における重要事項の削除に関する質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

質問番号 18
質問件名 在外公館が行っている便宜供与に関する質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

質問番号 23
質問件名 外務省在外職員の住居手当に係る非課税問題などに関する再質問主意書
提出者名 鈴木 宗男君

 しつこい・・・(汗

 ゴホン、いやすばらしい。

 全て外務省をピンポイントで狙っているのもステキですが、ひとつひとつの質問が金にまつわる重大な疑義から重箱の隅をつつくモノまで、実にしつこい、じゃなかった執拗、じゃなかった必要十分な質問であります。(苦笑

 ルールをおさらいしておきますと、この国会議員の「質問主意書」制度ですが、国会議員の「国政調査権」に関わる重要な制度であり、全ての国会議員は「国政」に関わる「質問」を議長に提出する権利を有しておるのです。

 でもって内閣は行政の助言を得ながらこの質問に全て回答して議長に回答を提出する義務があるのですよ。

 たとえば、質問番号 7の質問件名 アイヌ民族の先住権に関する質問主意書を例に見てみると、提出者 鈴木 宗男君は次のように質問書を提出しています。

 平成十七年十月三日提出
質問第七号


アイヌ民族の先住権に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男

アイヌ民族の先住権に関する質問主意書

 1 先住民族に関する日本政府の定義如何。
 2 日本国が参加している先住民族に言及した国際条約、国際協定にはどのようなものがあるか。すべて列挙されたい。
 3 2の国際条約、国際協定の中で署名を終えているが、批准していない文書があるか。ある場合は列挙されたい。
 4 アイヌ民族先住民族かどうか、政府の認識如何。
 5 「先住民族の権利に関する国際連合宣言」に対する日本政府の対処方針如何。
 6 アイヌ民族先住民族としての権利を確立すべきと考えるが、政府の考え如何。
 7 北方四島ビザなし交流に、アイヌ民族枠を設けるべきと考えるか。政府の見解如何。

 右質問する。

 で、これに対する回答(答弁書)は形式上、内閣総理大臣 小泉純一郎君が、衆議院議長 河野洋平君に提出しています。

 平成十七年十月十一日受領
答弁第七号

  内閣衆質一六三第七号
  平成十七年十月十一日

内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員鈴木宗男君提出アイヌ民族の先住権に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員鈴木宗男君提出アイヌ民族の先住権に関する質問に対する答弁書

1について

 「先住民族」については、現在のところ、国際的に確立した定義がなく、また、日本国政府としての明確な定義はない。

2及び3について

 「参加」の意味するところが明らかではないが、我が国が締結している条約その他の国際約束及び日本国政府が署名したもののいまだ締結していない条約その他の国際約束の中に、「先住民族」の用語に言及したものはない。

4及び6について

 アイヌの人々が、アイヌ語や独自の風俗習慣を始めとする固有の文化を発展させてきた民族であり、いわゆる和人との関係において、日本列島北部周辺、取り分け北海道に先住していたことについては、歴史的事実として認識しているが、「先住民族」の定義をめぐる現状が1についてで述べたような状況にあることから、アイヌの人々が「先住民族」であるか、また、「先住民族」の権利が具体的にどのようなものであるかについては、結論を下すことができる状況にはない。

5について

 御指摘の宣言については、国際連合の場において、議論が行われており、我が国としても、基本的には、人権の保護に資するものとして、可能な限り早期に採択されることが望ましいと考えている。

7について

 我が国国民の北方領土への訪問を旅券・査証なしで行うことについては、「我が国国民の北方領土への訪問について」(平成三年十月二十九日付け閣議了解及び平成十年四月十七日付け閣議了解)に従い、領土問題の解決を含む日本国とロシア連邦との間の平和条約締結問題が解決されるまでの間、相互理解の増進を図り、もってそのような問題の解決に寄与することを目的として、北方領土に居住していた者(これに準ずる者を含む。)、北方領土返還要求運動関係者、報道関係者及びこの訪問の目的に資する活動を行う専門家であって、内閣総理大臣及び外務大臣が適当と認めるものにより、実施されることとしている。
 アイヌの人々についても、これに該当すれば、内閣総理大臣及び外務大臣の了解を得て、旅券・査証なしで北方領土を訪問することができる。したがって、かかる訪問について別途アイヌの人々のための枠を設ける必要があるとは考えていない。

 もちろん、実際は外務省の役人が一生懸命大慌てで回答をまとめ上げているわけです。

 現段階でWEBで回答まで公開されているのはこの質問だけですが、なんせあと6本ありますから、こりゃ外務省の担当官も大変です。

・外務省在外職員の住居手当に係る非課税問題などに関する質問主意書
・在モスクワ日本国大使館における裏金問題に関する質問主意書
・外務省文書の秘密指定区分に関する質問主意書
・外務省作成冊子『われらの北方領土―二〇〇四年版―』における重要事項の削除に関する質問主意書
・在外公館が行っている便宜供与に関する質問主意書
・外務省在外職員の住居手当に係る非課税問題などに関する再質問主意書

 うーむ、この回答が全部出そろったら素晴らしい情報開示になりそうです。

 大いに期待して待ちましょう。



●実名告発手記「外務省の犯罪」を暴く!〜週間新潮暴露記事の衝撃

 スポーツ報知の記事にも触れられておりましたが、鈴木宗男氏は今週発売の週刊誌に告発暴露記事を載せたのであります。

 実名告発手記「外務省の犯罪」を暴く!

 「真紀子を追い出して下さい」と頼みに来た「飯村官房長」

 代議士に返り咲いたあの鈴木宗男氏(57)が、ついに外務省に対して反撃に出た。斡旋収賄容疑で逮捕されるまで、鈴木氏は田中真紀子元外相と対決し、終始、外務省を擁護する立場にいた。しかし、最終的には組織防衛に走る外務官僚に切り捨てられたのである。外務省に絶大な影響力を行使し続け、すべてを知り尽くした鈴木氏が、「外務省の犯罪」を暴く。

 ・・・

週間新潮10月27日号 28P

 上記の語りで始まる4ページに渡る手記なのですが、これがすごい内容です。

 だって、実名告発手記のタイトル通り、登場人物が全部実名なのでございます。

 詳しくは是非雑誌でお読みいただくとして、実名で書かれている外務省官僚の主な登場人物だけでも上げてみると・・・

・松尾克俊・元要人外国訪問支援室長
・小寺次郎ロシア課長
・飯村豊官房長(現インドネシア大使)
・坂場三男総括審議官(現中南米局長)
・川島裕事務次官(現宮内庁式部官長)
・野上義二事務次官
・小町恭士官房長(現オランダ大使)
・阿倍知之官房長
・斉藤邦彦元事務次官

 この人達の実にやばい発言と行動が4ページにわたり赤裸々に暴かれているのです。

 断言できますが、この暴露手記は、外務省を知り尽くしそして外務省に裏切られ、全てを失いもはや失うモノは何もない鈴木宗男氏でなければ、誰も書くことは不可能な衝撃的内容だといえます。

 こりゃ絶対話題になりますですよ。

 ん?

 しかもタイトルのすみに「第一回」と書かれているのですよ。

 「第一回」。

 ・・・(汗

 げげげ、先生は連載するおつもりなのです!(爆笑)

 いや、ムネオ先生は本気であります。ブルブルブル



●がんばれムネオ! 負けるなムネオ!

 先生のブログ『ムネオ日記』を見てみましょう。

2005年10月21日(金) 鈴 木 宗 男

 ニューズウィーク10月26日号「プロフィール ニューヨークで、ケニアで、ポーランドで、国境と文化の壁を越えて輝く天才・鬼才・異才100人 世界が尊敬する日本人」の中に、私が取り上げられている。その中で、世界的に著名な米国プリンストン大学のギルバート・ロズマン教授が興味深いコメントをしてくれている。世界のニューズウィークに取り上げられるだけでも、存在感を示す事が出来たと思う。
 4件の質問主意書に対する答弁が届いた。外務省が作成したものだが、どれも肝心な点について、国民の理解を得られる答えになっていない。私は外務省の自浄能力、自浄作用を期待しているのだが、わかっていない様である。
 国民の理解、支持があってはじめて強力な日本外交が出来るのだという、基本的な事がわからないのだろうか。答弁書をよく精査して、更に国民にわかりやすい、国民に理解戴ける答えを求めていきたい。

『ムネオ日記』より
http://www.muneo.gr.jp/html/index.html

 どうでもいいけど、毎日「鈴 木 宗 男」って署名入りなのが律儀な先生らしくていいじゃありませんか(苦笑)(←不肖・木走と同じだ)

 へええ、ニューズウィーク10月26日号で「世界が尊敬する日本人100人」に先生が選ばれたのでありますか。

 さっそくその素晴らしい記事から抜粋・・・

日ロ関係を支えた疑惑の男

 ここ数年、日本のマスコミに最もたたかれた人物といえば、鈴木宗男かもしれない。露骨な利益誘導型の政治手法が高じた結果、02年に収賄容疑で逮捕された。それから3年、鈴木は国政の場に戻り、地元・北海道での人気の根強さを示した。
 その評価は地元にとどまらない。たとえば、鈴木の北方四島返還に関する考えは国内では批判されたが、外交交渉としては理にかなっていたと主張する声もある。
 「鈴木は、日ロ関係の悪化を招きかねない従来の主義主張にこだわらないスタンスだった」と、日ロ関係に詳しい米プリンストン大学のギルバート・ロズマン教授は言う。「(彼の関与がなくなった結果)北方領土問題は膠着状態に陥り、日ロ関係は改善のメドが立たないほど悪化した」
 中国の台頭や北朝鮮の核問題など今の不安定なアジア情勢を考えると、良好な日ロ関係は日本外交に有益だったはずだ。
 鈴木の利益誘導型の政治は当然だという在京外国人記者もいる。むしろ地元や支持者に利益を還元するのが政治家の仕事なのに、なぜあれほどたたかれるのかと、鈴木をめぐる報道合戦に首をかしげる記者もいた。当時、ある欧米人ジャーナリストはこう言った。「仕事をちゃんとやっているだけなのに、それのどこが悪いんだ?」

ニューズウィーク10月26日号
「世界が尊敬する日本人100人」 47ページより抜粋

 うーむ、「日ロ関係を支えた疑惑の男」ってタイトルが少しイタイです(苦笑)が、胸のすくような良い評価じゃないですか。

「仕事をちゃんとやっているだけなのに、それのどこが悪いんだ?」

 そうです。世界のニューズウィーク紙も認めたのです。

 鈴木宗男氏は有言実行の男なのです。

 戦う「汚れた鳩派なのです。

 とりあえず、当ブログとしては、我らが鈴木宗男氏に猛烈にエールを送ります。

 がんばれムネオ! 負けるなムネオ!

 外務省の恥部を全てさらけ出すのだ!!



(木走まさみず)



<関連テキスト>
●「汚れた鳩」と「きれいな鷹」〜鈴木宗男小泉純一郎
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20051008/1128743638