木走日記

場末の時事評論

小泉純一郎〜狭量だけどもストイックで一途な政治家としてのカリスマ性

 ご存知の通り、当ブログでは郵政民営化関連では与太話以外取り上げてきませんでしたし、昨日は実験的にテレビニュースブログ速報みたいなマネをしてみましたが、郵政民営化の政策本来を深く考察してきたわけではありません。

 まあ、今後の政局も睨んだまじめな考察などは他の真面目なブログの議論にお任せするとして、今回は少しメディア検証を忘れて、私個人の雑感を感じたままに語ってみたいと思います。

 昨日の衆議院解散に関連して不肖・木走が感じたままに感想を書いてみます。



●ああ、愛しき森前首相、木走は最後まであなたを愛し続けます。(笑)

 まずはどうでもいいマクラ話です。が木走的にはどうしても読者のみなさまに報告したい愛おしい話です。今朝の新聞各紙は紙面もWeb板も小泉解散一色なのですが、そんな中で産経の地味な記事から・・・

森喜朗氏が派閥会長の辞意撤回 慰留受け

 自民党森派森喜朗会長(前首相)は8日夜の派閥総会で、「衆院解散になれば会長を辞める」としていた方針を、派内の慰留を受けて撤回する考えを示した。

 (後略)

(08/09 00:20) 産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/050809/sei001.htm

 ・・・

 解散当日にはやくも前言撤回ですか? 森さん、すばらしいです、感動した(爆笑

 今回道化役を演じて小泉説得談判をし空振りしてしまった森前総理なのでありますが、、いや一部に根強くささやかれている芝居ではなく本気でつまみに怒った説もありますが(苦笑)、そんなこたあ私にはどちらでもよいのです。

 全国民をわらかしてくれた森前総理、ステキですねえ、しかもすぐに前言撤回であります。(微笑)

 こうじゃなくっちゃいけません。道化役として見事な一貫性があります。一部に冷ややかなあなたをバカにする意見も散見いたしますが、おそらく当ブログの読者のみなさまも批判的な方が多数でしょうが、たとえ日本中の人々があなたを嫌おうとも、不肖・木走だけはあなたの味方です。

 森さん、心から愛おしく思います。いやマジで。
 あなたには、ただの道化ではない哀愁があります。

 一人の政治家としてではなく一人の人間として、いやひとつの生物として私の中であなたへの愛が芽生えたのでした。(爆

 「かむんだけど、硬くてかめないんだよ」

 ・・・

 私は生涯この名言を忘れることはないでしょう。(感涙



小泉純一郎という男〜狭量だけどもストイックで一途な政治家としてのカリスマ性

 で、昨日一日だけですが、小泉純一郎という男の行動・言動をウオッチし続けてみて、自分の中でいろいろな再発見がありまして、ある意味、木走の中で小泉さんの評価の再構築がなされたのでした。

 彼は退路を断つ潔さを持っています。

 反対派の連中は小泉さんの覚悟を少し見くびっていたようなのですが、改めて再発見した第一のポイントは、彼の「本気さ」と「潔さ」であります。

 郵政民営化は彼が首相になる前からの持論でもあり、「小泉改革の本丸」でもあるわけですが昨日の記者会見での彼の発言を聞いてみて、ああこの男はおそらく本気で「殺されてもいい」から郵政民営化を成し遂げたいと決意しているのだと感じました。

 また自民公明合わせて過半数に達しなければ「私は退陣する」という言葉にも偽りのない、自らの退路を断つ潔さを感じたのでした。

 おそらく就任5年たっても50%近くの支持率を維持しているこの小泉の魅力のひとつに、今までの日本の政治家にはないこの「言語明瞭」さがあるのでしょう。

 考えてみれば私も含めて多くの国民が実は郵政民営化など政策課題の優先順位としては10指にも入れていないどうでもいいような事柄だったでしょうが、昨日の記者会見を見て、やはり私を含めて多くの国民がそこまで本気ならばやらして上げたいと感じたのではないでしょうか。

 そう言う意味で彼は非常に優れたアジテーターであると再認識したのでした。

 考えてみれば首相再選の時も「郵政民営化反対ならば私を降ろしてくれ」といった感じで、これまでの彼の言動も権力・地位にすがることなく、絶えず退路を断ちながら行動してきたわけです。

 昨日の30分に及ぶ彼の熱弁を聞き入り、私は深く考えさせられました。

 今テレビの全国放送でせつせつと自説を訴えている一人の男・小泉純一郎には、ある種の狭量さはあるけれどもストイックで一途で禁欲的な一人の政治家としてカリスマ性が確かにある。

 そして、彼の想いは国民の心象に強烈に投影されているわけで、彼のその想いこそ、彼の大好きな特攻隊員に近い心理構造なのかも知れませんが、今日に至るまで国民を不思議に引きつけている小泉の魅力のコアの部分であると実感したのでした。

 昨日の記者会見を見て、靖国参拝問題を中心に必ずしも小泉贔屓ではないこの木走がこう感じたのでありますから、テレビの前の少なからずの国民が再度小泉支持に転じたような気がするのです。

 靖国参拝問題での彼の頑固さも昨日の記者会見から私は彼の評価を再構築しなければならないかも知れません。

 参拝凍結という私のスタンスは不変ですが、この人に自説を曲げよというのは不可能であると確信を持ったのでした。

 彼は狭量であるが故に純粋であり協調性などというものは彼に取り邪心なのでしょう。ロジカルな判断などとは無縁なその行動原理は、靖国参拝問題で頑固に参拝を繰り返すその姿勢を私などは全く理解できなかったのですが、今回理由がわかった気がします。
 まあ、一国の総理大臣としての小泉純一郎の評価は歴史がしてくれるのでしょう。

 しかし、私の中で彼への評価は昨日の会見で、再構築を余儀なくされたのでした。

 読者のみなさまはいかが感じられましたでしょうか?



(木走まさみず)



<関連テキスト>
●開票速報 参院郵政民営化法案! 大差で否決確定!!
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20050808/1123478969
●オレをなめるな、ジュンイチロー! 硬くてかめないんだよ〜森前首相怒りの報道リーク!
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20050807/1123394646