2ヶ月後の我が国の感染者数を、3つのシナリオで予測〜安倍政権は極めて難しい政治判断を求められる
今回はモデルを用いて2ヶ月後の我が国の感染者数を、3つのシナリオで予測したいと思います。
まずは正確な現状の数値を押さえます。
■図1:日本国内の感染状況(3月13日現在)【発生数累計】
※『木走日記』作成
グラフの傾きは残念ながら明らかに増加傾向にあります、指数関数的とは言えませんが二次関数的には傾きがましていると判断できそうです。
これは毎日確認される感染者数すなわち【日別発生数】をグラフにすればより明確に分かります。
■図2:日本国内の感染状況(3月13日現在)【日別発生数】
※『木走日記』作成
ここでシナリオを三つ用意します。
・シナリオ①
現在の59名の発生数がピークでありこの後暫時発生数は減少していく
・シナリオ②
日別発生数は100人まで増加し、そのあと減少していく。
・シナリオ③
日別発生数は200人まで増加し、そのあと減少していく。
解説します、図2でも確認できますが明らかに【日別発生数】は現在も増加傾向にあります。
従って現在をピークとする・シナリオ1は可能性としては少ないのですが、もっともおとなしい予測になるはずです。
ピーク100人を設定した・シナリオ2は、ここまでの経過から増加ペースを実測値を継承しているミドルの予測と言えます。
・シナリオ3は、イタリアや韓国のようにピーク時200人の感染者が発生してしまうもっとも危険なシナリオといえましょう。
■図3:日本国内の感染者数予測(3月13日現在)【日別発生数】
※『木走日記』作成
実際の発生数はこのような直線的なグラフ予測にはならないはずですが、モデルを用いたあくまでシミュレーションなのでご理解ください。
さて実際のシミュレーション実行結果です。
■図4:日本国内の感染者数予測(3月13日現在)【発生数累計】
※『木走日記』作成
二ヶ月後に・シナリオ1は2500人前後で感染者数は収束を見ています。
・シナリオ2は5200人前後、・シナリオ3は9500人前後ですが収束はまだしていません、・シナリオ3は最終的には1万人を超えることでしょう。
もちろん、ここでお示しした3つのシナリオは、無限にあるシナリオから当ブログが勝手にピックアップしたものであり、感染者がこれより以下に少ない将来予測も、逆にこれ以上に拡散してしまう将来予測も、十分に有り得ることは留意してくださいませ。
さてです。
いくつかシミュレーションして理解できることは、ここ2週間ほどでこの状況の拡散や収束を判断することは極めて困難であるだろうことです。
何をもって、現在の学校休校措置やイベント中止の要請を解除できるのか、あるいは逆に何をもって緊急事態宣言となるのか、何を基準に判断するというのでしょうか?
いつまでも今のようなイベント抑制などを続ければ経済が持ちません。
では、要請を解除したとき、仮にそのとき感染者数がさらなる増加に転じた場合、判断ミスとの批判は免れません。
ここ半月で、安倍政権は極めて難しい政治判断を求められることになるでしょう。
(木走まさみず)