木走日記

場末の時事評論

乖離する直近一ヶ月の感染者数推移と死者数推移を検証する

わが国における、新型コロナウイルスの感染者数と死者数の推移を改めて検証しておきます。

2月から7月までの半年を半月ごと12区分に分けて大きな推移を表にしてみます。

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※NHK公開データより『木走日記』作成

直近の1ヶ月(ピンク色)を除くいわゆる第一波の推移を見ますと、感染者数のピークが4月前半6551人、半月のタイムラグをもって死者数のピークが4月後半308人となっています。

2月〜6月の5ヶ月の感染者数と死者数の推移を、縦軸を調整して重ねてグラフ化してみます。

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※NHK公開データより『木走日記』作成

ほぼ半月のタイムラグをもって感染者推移に死者数推移がほぼ綺麗に連動していることが見て取れます。

ここでこのグラフに直近の1ヶ月(ピンク色)を加えてみます。

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※NHK公開データより『木走日記』作成

ご確認いただけるように、直近一ヶ月(ピンク色)では、感染者が激しく増加しているのに死者数の増加が見られません。

明らかに直近1ヶ月の感染者数推移と死者数推移はその動きは連動していません、乖離しています。

明らかに4月のときと異なっています。

7月前半に4265人が感染していますから、第一波の連動関係が保たれていれば7月後半には3桁の死者数が発生しておかしくないはずですが、28人にとどまっています。付け加えると、ここ2日間まだ二日だけですが、8月に入って死者数はゼロとなっています。

今だ断定的なことは言えませんが、統計数値を見る限り、今回は感染者数の増加率に比し死者数の増加割合が顕著に減少傾向にあると推測されます。

統計的に重要な事象だと考え検証いたしました。



(木走まさみず)