朝鮮半島に日本に向けた核ミサイルは必ず残るだろうと予測する理由
さて朝鮮半島非核化への道に暗雲がたれこみ始めております。
米朝首脳会談決裂の中、韓国の中央日報がスクープと思われる記事を掲載しています。
アメリカ側が「寧辺(ヨンビョン)核施設」から数キロ離れたところにある、地下に建設された巨大ウラン濃縮施設の閉鎖も求めたため、北朝鮮はそれに驚き交渉が決裂した、と韓国・中央日報が報じています。
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米国が発見し北朝鮮が驚いた新たな核施設の場所は「分江」
https://japanese.joins.com/article/858/250858.html?servcode=500§code=500
この記事の信ぴょう性はともかく、北の核関連施設が既に北もその存在を認めている寧辺(ヨンビョン)核施設だけであると考えている北朝鮮専門家などは誰もいないでしょう。
朝鮮半島の完全な非核化をなすためには、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)を実現するための具体的措置をとらない限り方法はありません。
しかしながらトランプ大統領は、前回の共同声明でもCVIDへの言及はなかったし、今回も決裂したのですが、それはCVIDのはるか手前、寧辺以外にもう一ヶ所核施設の閉鎖を求めただけのものです。
私は北朝鮮が「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)を受け入れる可能性は限りなくゼロに近いと思っています。
今回のようにそもそも拒否するか、たとえ同意するとしても米提案の非核化を表面上受け入れつつ必ず核兵器を隠し持つことを模索することでしょう。
私は当面朝鮮半島には核は残るだろうし、そのターゲットには日本が必ず含まれるだろうと予測しています。
4つのシナリオを考えます。
シナリオAが成立する可能性は限りなく低いと考えますが、この場合も北朝鮮がCVIDを受け入れる可能性はさらに低いと考えます、すなわち北に隠れ核兵器が残るだろう可能性は大です。
シナリオBが成立する可能性は大きいです。この場合南北で核戦力のアンバランスが固定化してしまうのですが、それを在韓米軍の存在でかろうじてリカバーすることになります。
シナリオAにせよシナリオBにせよ半島南北分断状態なわけですが、やがて南北が統一されるとすれば、もう2つのシナリオが考えられます。
シナリオC
・北朝鮮主導の赤化統一。北の核は温存される。
シナリオD
・韓国主導の民主化統一。表面上北の核は放棄される。
シナリオCの成立する可能性は現時点では軍事的にはゼロに近いです。しかし韓国が親北政権が続き、在韓米軍完全撤退が実現すれば、平和的に実現する可能性は将来あります。
その場合、日本をターゲットにした核兵器を有する統一朝鮮と日本は対峙することになります。
シナリオDの成立する可能性は現時点では軍事的にはゼロに近いです。平和的にはどうか、軍部のクーデターなどで北の政権が倒された場合、韓国主導による統一朝鮮が成立する可能性はゼロではないですがおそらく中国が許さないでしょう。実はこの場合も北に隠れ核兵器が残るだろう可能性は大です。韓国政府は統一を実現したならば自らの核兵器を廃棄する理由はないからです。
以上、シナリオA、B、C、Dをまとめます。
※『木走日記』作図
表面上北の核兵器が廃棄されることになっているシナリオA、シナリオDにしても、私は朝鮮半島に隠れ核兵器および核施設が残るだろうと考えます。
残念ながら、考えられるあらゆるケースで当面朝鮮半島には核は残るだろうし、そのターゲットは当然ながら日本を向くだろうと予測しています。
ですから、日本政府には、中期的に半島の核が日本を向いていることを前提とした国防政策を望むのです。
まずは憲法改正です。
(木走まさみず)