木走日記

場末の時事評論

小池氏による民進候補者いじめ"The Massacres at Osaka"(「大阪の虐殺」)

 悲惨であります。

 修羅です、修羅場です、これはもはや無差別大量殺戮(さつりく)です。

 美術作品を模してタイトルを付ければ、小池百合子氏による"The Massacres at Osaka"(「大阪の虐殺」)といったところでしょうか。

(関連記事)

前原氏の説明と違う…民進系ぼう然 大阪で希望擁立せず
http://digital.asahi.com/articles/ASK9Z5H2TK9ZPTIL00T.html?rm=387

 ひどい話です。

「大阪の選挙区におきましては、候補者は立てないという形でございます」

 この希望の党小池百合子代表の、満面の笑顔での、無慈悲な一言で、希望への合流を目指していた大阪の民進党の立候補予定者たち13名は行き場を失い、一瞬で政治的生命を断ち切られたのであります。

 大阪府内の19小選挙区のうち、民進は13選挙区に候補者を立てる予定でありました。

 しかし、希望の党大阪府内で候補者を公認しないと決めた以上、「受け皿」の政党は消えます。乃木涼介氏(7区)は「こんなおかしなことはない」と述べ、民進に方針変更を求める考えを示します。

 山口克也氏(53)は、出馬を断念する意向、「政治の世界は一寸先は闇。希望の党には希望がなくなった」と悔しさをにじませます。

 民進大阪府連代表の平野博文氏(68)は「まさかこういうことになるとは。立候補しようとした人たちに何て説明すればいいのか」と途方に暮れます。

 尾辻かな子氏(42)は党執行部に対し、「どういう交渉をしていたのか。あの段階で無血開城する必要があったのか」と憤り、「とにかく何があろうと立候補する」と語ります。

 森村広氏(26)は「無所属では選挙に出られない」と述べ、立候補取りやめを検討するといいます。

 この小池氏による無差別大量殺戮の中で、この方は「私はいきません」と健気です、無所属でも戦うとの表明です。

辻元清美
2017年10月01日 08:17
私は現実的なリベラルの力と重要性を信じています
http://blogos.com/article/249454/

 ・・・

 これが小池氏が唱える「寛容」な保守の振る舞いであります。
 
 前日までは「安全保障、憲法観」で「リベラル派は排除する」と申していました。

「リベラル派は排除する」 希望・小池百合子代表が明言

 新党「希望の党」代表の小池百合子東京都知事は29日の記者会見で、希望の党からの出馬を望む民進党の立候補予定者の絞り込みについて、「リベラル派を『大量虐殺』するのか」と問われ、「(リベラル派が)排除されないということはない。排除する」と言い切った。その上で、小池氏は「安全保障、憲法観といった根幹部分で一致していることが、政党構成員としての必要最低限」と重ねて強調した。

http://www.sankei.com/politics/news/170929/plt1709290064-n1.html

 「安全保障、憲法観といった根幹部分で一致していることが、政党構成員としての必要最低限」(小池氏)なのは当然でしょう、これはまだ理解できます。

 だがしかしここへ来ての「維新との住み分け」では、「安全保障、憲法観」関係なく、大阪地区では民進候補者をすべて無差別に「排除」であります。

 悲惨であります、修羅です、修羅場です。

 まさに小池百合子氏による"The Massacres at Osaka"(「大阪の虐殺」)であります。

 ひとことだけ。

 小池さんは不必要に敵を作りすぎるきらいがあります。

 このような他者に対する非「寛容」な狼藉(ろうぜき)は、因果応報、やがてご自身に跳ね返ってくること必定でありましょう。

 どうなのでしょう。

 小池手法のあまりの乱暴さに声がでません。

 小池一派による旧民進党候補者へのいじめ。

 これは日本の政治史・歴史に残るトピックとなることでしょう。

 ふう。



(木走まさみず)