木走日記

場末の時事評論

韓国映画「軍艦島」のでたらめ大嘘を検証しておく〜いつまで日本は韓国による歴史捏造行為を放置し続けるのか?

 さて今夏封切の韓国の話題の大作映画、リュ・スンワン監督の作品で期待を高めている「軍艦島」が強い戦慄と心の響きを伝えるローンチポスターと予告編を初公開し、ベールを脱いだのであります。

 Youtube動画でも公式に公開されています。

 たかだか一分ほどの予告編であります、セリフは3つだけ、しかも韓国映画にも関わらず全て「日本語」のセリフであります、見ていない読者は必見であります。 

Youtube動画:映画「軍艦島」予告編

http://www.youtube.com/embed/re7ZC-VNEOA
※URLをクリックすれば移動します。(再生時音量注意されたし)

 うむ、この映画の封切りのいまだ半年前なのに先走りすぎじゃないのか的な予告編公開でありますが、韓国メディアによれば、現在韓国において空前の大反響を起こしているというのであります。

(参考記事)

映画「軍艦島」予告編が100万ビューを突破=歴代最短での記録

 リュ・スンワン監督の新作として期待を集める韓国映画軍艦島」のローンチポスターと予告編が去る25日解禁となり、わずか13時間で予告編の再生回数は100万ビューを突破した。また、ポータルサイトの検索語1位を席巻するなど、期待作として高い関心を受けている。

 映画「軍艦島」は日本統治時代、日本・軍艦島に徴用された後、命をかけて脱出を試みる約400人の朝鮮人を描いた作品。

 ベールを脱いですぐ、一日も経たずに100万回の再生回数を突破した「軍艦島」は、公開当日の深夜までポータルサイトのリアルタイム検索語1意を独占。異例の反応を得ている。また、「多く見られた芸能映像クリップ1位、「多く見られたムービークリップ1位」、「公開予定映画 検索順位1位」を席巻し、ことし最高の期待作となっている。

 一方、映画「軍艦島」は今夏、韓国で公開予定。

2017年1月28日10時50分配信 (C)WoW!Korea
http://www.wowkorea.jp/news/enter/2017/0128/10182617.html

 半年前の「予告編」公開だけでこの反響です、記事にあるとおり韓国映画界にとり「ことし最高の期待作」なのでありましょう。

 さて“そこは地獄の島”とサブタイトルが付いた韓国映画軍艦島」のその内容について、韓国側の制作意図も含めて詳細の解説がされている記事がKstyleニュースに掲載されています。

(参考記事)

ファン・ジョンミン&ソン・ジュンギ&ソ・ジソブ主演「軍艦島」ポスター&予告編公開…“そこは地獄の島”
2017年01月25日16時05分
http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2062095

 韓国側の視点がよく理解できる秀逸な解説記事なので、少し長いですが、読者にご紹介してまいりましょう、少しお付き合いください。

 なお、文中太字は重要なキーワードが含まれていると思われる箇所なので当ブログが勝手に付記したものであります、ご了承ください。

 記事は作品を「日本統治時代、多数の朝鮮人たちが強制徴用され、死亡した軍艦島の隠された歴史をモチーフに誕生」したとの紹介から始まります。

日本統治時代、多数の朝鮮人たちが強制徴用され、死亡した軍艦島の隠された歴史をモチーフに誕生した「軍艦島」は昨年、動員観客数1341万人を記録した映画「ベテラン」のリュ・スンワン監督とファン・ジョンミン、ソ・ジソブ、ソン・ジュンギ、イ・ジョンヒョンの共演で、2017最高の期待作とされている。

ローンチポスターは、まだ闇が消えない夜明けの瞬間、荒い波の上に姿を現した軍艦島の威圧的な全景で視線を引きつける。全長480m、幅160m、そして約10mの岸壁に囲まれた小さな島で、軍艦の形に似ていることから軍艦島と呼ばれていた場所。

 「一度入ると出ていくことができない牢獄で地獄と呼ばれていた軍艦島」は「日本の奇跡と呼ばれたが、朝鮮人には地獄」のようだったと説明は続きます。

1940年代、日本植民地時代に、多くの朝鮮人が強制徴用された場所で、一度入ると出ていくことができない牢獄で地獄と呼ばれていた軍艦島を捉えたポスターは、「1945年、日本植民地時代。我々はそこを地獄の島と呼んだ」というフレーズが胸に染みる。

日本の奇跡と呼ばれたが、朝鮮人には地獄のようだった軍艦島の威圧的な姿でベールを脱いだ「軍艦島」。強烈なローンチポスターを通じて歴史の中に隠された真実をモチーフに繰り広げられる朝鮮人たちの胸が熱くなるストーリーに関心が高まっている。

 ナレーションから「すべての費用を朝鮮人の給料から差し引くという不当な規則」が流れます、多くの韓国人が騙されて来たのです。

ポスターと共に初めて公開された「軍艦島」の予告編は、海底1000mを超える坑道の末、地下の切り場に向かう朝鮮人たちの姿がモノクロで描かれる中、すべての費用を朝鮮人の給料から差し引くという不当な規則が流れ、最初から視線を引きつける。

 そして「ここの出来事を記憶する朝鮮人は一人たりとも残してはいけないということです」という日本人のセリフが流れます、必死に脱出を試みる朝鮮人たちを弾圧いたします。

摂氏40度まで上がる海底の炭鉱、腰を伸ばすこともできない場所で、屈み込んだまま採掘をす朝鮮人の少年たち、予告もなしに勃発するガス爆発事故に無防備で露出される危険な状況は「脱出することも、死ぬこともできない」というフレーズが加えられ、搾取と苦難の連続である軍艦島朝鮮人たちの暮らしをそのまま表している。また「ここの出来事を記憶する朝鮮人は一人たりとも残してはいけないということです」という日本人のセリフに合わせて、命がけで軍艦島から必死に脱出しようとする朝鮮人たちの姿と、ろうそくで意志を表すシーンは胸の深くまで戦慄を与える。

 さて、映画の配役には「軍艦島に潜入する独立軍パク・ムヨン役のソン・ジュンギ」もいます、どうやら当時の韓国独立軍の有志が軍艦島に潜入し攪乱工作作戦を展開するのかも知れません。

日本に送るという言葉に騙されて娘と共に軍艦島に来た楽団長のイ・ガンオク役のファン・ジョンミン、京城(キョンソン:ソウルの旧称) 一の喧嘩強い男ソ・ジソブ軍艦島に潜入する独立軍パク・ムヨン役のソン・ジュンギ軍艦島に強制的に連れてこられたマルニョン役のイ・ジョンヒョンまで、俳優たちの新しい姿と渾身を込めた演技が添えられた「軍艦島」は、今年の夏韓国人の胸を熱くするものとみられる。

 最後に記事は、「植民地時代、多くの朝鮮人たちが強制徴用された「軍艦島」の隠された歴史をモチーフ」と再度繰り返し、この映画が史実に基づくものであることを強調して結ばれています。

植民地時代、多くの朝鮮人たちが強制徴用された「軍艦島」の隠された歴史をモチーフにリュ・スンワン監督が新たに創造するストーリーとパワフルなキャスティングが添えられた2017年最高の期待作「軍艦島」は、韓国で夏に公開される予定だ。

 ・・・

 いかがでしょうか、読者のみなさん。

 さて娯楽作品である他国の映画の内容に文句を言うのも大人げないですが、彼らが本作を「歴史をモチーフに」して作ったとおおむね「史実」であると主張しているのでその点はしっかり反証しておきたいと考えます。

 記事中、当ブログが太字にした箇所は、

 すべて事実無根です、史実に照らせばでたらめです、大嘘と言ってもいいでしょう。

 「歴史をモチーフに新たに創造するストーリー」とありますが、創造するにもほどがあります、ここまで設定がでたらめであるとこれはもはや歴史など関係ありません、空想ファンタジーです。

 嘘をすべてあげればきりがないのですが主だったところだけでも指摘しておきます。

 ありもしなかった戦時中の韓国独立軍「軍艦島に潜入する独立軍パク・ムヨン」役はご愛嬌で無視しましょう。

 まず「軍艦島」こと長崎県端島ですが、映画では「日本植民地時代に、多くの朝鮮人が強制徴用された場所」として描かれていますが、まず戦時においても朝鮮人の「強制労働」や「強制徴用」の事実はまったくありません。

 当時の軍事徴用は国民徴用令に基づいており、当時の国際法上違法ではなかったのです、アメリカやイギリスなど連合国側でも軍事徴用は行われていました。

 しかも軍事徴用は、当時の「皇民」すなわち「日本人」を中心に行われたものであり、当時日本人であった朝鮮人も当然徴用されていますが、そこには当然ながら強制もありません、従って。「軍艦島」こと長崎県端島には、朝鮮人だけでなく多くの日本人や中国人も働いていましたし、当たり前ですがそこには看守もいませんし、鉄条網もありませんでした。

 ちなみに当時の端島を管轄していた三菱鉱業の社史によれば、終戦当時、三菱社内炭鉱の労務者約50000人のうち、朝鮮人、中国人は約17000人を占めていたそうです。

 これは九州全域ですが、同社史の記述では、昭和16年12月における端島の在籍労働者数1826名中、坑内夫は1420名とあり、坑内夫の内訳は当然ながら日本人、朝鮮人、中国人が一定の割合で構成されていたと思われます、終戦時には日本人労働者不足により朝鮮人、中国人の割合が増えていたようですが、いずれにしても「朝鮮人だけが強制労働」を強いられた史実はまったくないのです。

 さらに、この映画では「屈み込んだまま採掘をする朝鮮人の少年たち、予告もなしに勃発するガス爆発事故に無防備で露出される危険な状況」と、あどけない朝鮮の少年たちが過酷な環境で「強制労働」させられていることが描かれているわけですが、これもありえません。

 首都大学東京名誉教授の鄭大均氏はシンクタンク「日本戦略研究フォーラム」の時事論考で「戦時期の日本の炭鉱にあどけない『朝鮮人少年坑夫』など存在しなかったことは関係者なら誰でも知っている」と批判しています。

(参考記事)

軍艦島は地獄島…」韓国映画・絵本が強制徴用の少年炭鉱員を捏造 憤る元島民たち「嘘を暴く」
http://www.sankei.com/politics/news/170208/plt1702080004-n1.html

 さらに、映画の予告では「ここの出来事を記憶する朝鮮人は一人たりとも残してはいけないということです」という日本人のセリフが流れるわけですが、この発言も「史実」からすると想定しがたいのです。

 当時を知る、宮崎県在住の元坑内員で朝鮮半島出身者や中国人とも働いた松本栄(88)さんは、 朝鮮半島出身者の子供は日本人の子供と同じように学校に通い、机を並べて勉強したと話しています。
 アパート内には朝鮮半島から来た家族も多く入居していたといいます。

 さらに事実をいえば、軍艦島の労働者人口のピークは戦中ではなく戦後に迎えます。

 続々と高層住宅が建てられ家だけでなく、学校、病院、寺社に映画館まで。ただでさえ小さな島に炭鉱施設と都市が共存し、わずか200メートル四方の居住エリアに5千人が暮らします。

 やがて、日本が石炭から石油へエネルギー政策の転換を迎えたことで、昭和49(1974)年、軍艦島は閉山し、住民は島を離れることを余儀なくされるのですが、戦後も長らく半島出身者が家族ごとこの島で日本人と共に働いていたのです。

 この事実はなにを語っているでしょうのか、映画の言う「ここの出来事を記憶する朝鮮人は一人たりとも残してはいけないということです」とのアウシュビッツのような惨劇が戦中展開していたとしてなぜ戦後も半島出身者は日本人と仲良く同じ島で働き続けたのでしょうか。

 戦時中そのような悲劇はこの島では起こっていない、

 戦後も半島出身者は日本人と仲良く同じ島で働き続けた事実から、当たり前ですが普通に考えればわかる単純な事実です。

 ・・・

 この映画で作られようとしていることは「従軍慰安婦」の少年版であることは自明です。

 この映画の隠れた主題はこれです。

 戦時中、「多く」の朝鮮半島の「幼い」男の子・少年たちが、日本軍関係者にだまされて「強制連行」され、この「地獄のような島」などで「強制労働」に従事させられた

 まさに従軍慰安婦の男子版を史実を捻じ曲げて空想映画として「創造」しているのであります。

 いつまで日本は、このような韓国による「歴史の捏造」行為を無批判に放置し続けるのでしょうか。

 韓国とは関わるな、とする意見も承知しておりますが、「嘘も繰り返し宣伝すれば本当になる」という手法に対して、それを無視しているだけでよろしいのでしょうか。

 いいえ、それでは事態は改善されませんでしょう。

 韓国による明らかな事実無根・史実に照らすところのでたらめ・大嘘は、事細かに徹底的に指摘し、つどしつこくしかし冷静に批判をし続けるべきではないでしょうか。

 これ以上、不毛で一方的な韓国による反日的な「歴史捏造」を、国際的に広めさせないためにもです。
 読者のみなさん。

 いかがお考えですか?



(木走まさみず)