負けるな、高崎山自然動物園!〜赤ちゃんザルに「シャーロット」命名の何が悪いのかわからない
ことの発端は大分県の「高崎山自然動物公園」が3月26日、例年恒例の「高崎山ニホンザルの第1号赤ちゃんの名前を募集します。」との告知をホームページに掲げたのが始まりです。
http://www.takasakiyama.jp/takasakiyama/topics/detail.php?id=105
2015年3月26日(木)
~✿ 募集期間 平成27年3月27日(金)〜 第1号赤ちゃんが生まれるまで
(高崎山ではサルの赤ちゃんは5月〜8月に生まれます)
✿ 名前の付け方
・ カタカナで2文字以上5文字以内の名前。
・ この1年で話題になった言葉や出来事にちなんだ名前。
・ 今までに付けられた名前は付けられません。
※ 第1号赤ちゃん名前一覧をご参考にしてくださいLP
✿ 応募方法 ◎ 応募用紙で応募箱に直接ご応募
※ 応募箱は・切符売り場・サル寄せ場の2か所に設置
◎ 高崎山ホームページからメールでご応募
☆ 赤ちゃんの名前と由来
☆ ご応募者のお名前・ご住所・電話番号 をお願いします。
✿ そ の 他 第1号赤ちゃんの名前に採用された方の中から、抽選で5名の方に
高崎山オリジナルグッズをプレゼントいたします。
うむ、名前の付け方は「この1年で話題になった言葉や出来事にちなんだ名前」がポイントのようであります。
ちなみに過去の名前はこんな感じ。
http://www.takasakiyama.jp/show_pdf.php?src=Topics_105-125_file.pdf&title=%E9%96%A2%E9%80%A3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB
うむ、今回のように公募するのは3年前からですが、ご覧のとおり31年前から第1号赤ちゃんの名前には「この1年で話題になった言葉や出来事にちなんだ名前」が付けられてきたようです。
名前の由来とネーミングが興味深いのですが、山口百恵さんの長男が生まれたから「ユータロー」(S59)、一万円札の福沢諭吉から「 ユキチ 」(S60)、サッカーの三浦選手が活躍したから「カズ」(H05)など、実在の人物由来のものもありながら、円高だから 「エン」と「タカ」(S62)とか、開園60周年だから「カンレキ」(H25)とか、正直付けられたサルが気の毒のような手抜き(失礼)な名前もチラホラであります。
特に「クロマグロ」(H22)って、どうでしょう(苦笑)。
さて、今年度の募集期間中に 英王室がウィリアム王子とキャサリン妃の間に生まれた王女の名前を「シャーロット・エリザベス・ダイアナ」と発表したから、さあ大変であります。
直後の5日未明から、メールなどで「シャーロット」を推す応募が急増。853通のうち最多の59通を集めたのであります。
5月6日、「高崎山自然動物公園」は今年の「高崎山ニホンザルの第1号赤ちゃんの名前」は「シャーロット」に決定したことをホームページ上で公表いたします。
命名発表後に、電話やメールで「英国のサルに日本の皇族にちなんだ名前が付いたらどう思うのか」「撤回してほしい」などとする抗議が殺到、大炎上とあいなります。
「日本の皇族の名前をサルに付けられたらどんな気分になるか想像してほしい」「応募が最も多かったとはいえ、判断が甘いのでは」相次ぐクレームに、公園側は白紙撤回を含めて再検討する事態に追い込まれます。
そして公園はウェブサイト上の「シャーロット」決定の通知ページを削除、「多くの皆様方に多大なるご迷惑をおかけしたことを、深くおわびします」などとおわび文を掲載、赤ちゃんザルの名前は関係機関と協議して決定したいと命名を事実上撤回であります。
http://www.takasakiyama.jp/takasakiyama/topics/detail.php?id=110
あわれ「高崎山自然動物公園」、この騒動は、マスメディアに大々的に報じられてしまうのであります。
(参考記事)
【読売新聞】
サルに命名「シャーロット」…批判殺到で再検討
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150507-OYT1T50028.html?from=ytop_main1
【産経新聞】
英王女ちなむ命名に抗議 赤ちゃんザル「シャーロット」 高崎山自然動物園、取り消し検討
http://www.sankei.com/west/news/150506/wst1505060052-n1.html
やがて、このニュースは本国英国に伝わりBBCなどにより大々的に報じられます。
ただこの記事、決して批判的ではありません、文面から「世界面白記事」のような扱いですね。
子ザルに「シャーロット」と名付けた動物園側が、抗議が殺到して「謝罪」に追い込まれてしまったと、事実を淡々と報じています。
・・・
ふう。
今回は間が悪かったとしかいいようがありません。
英王室の名前公表に合わせるように赤ちゃんザル「シャーロット」発表と、世間では英王室に便乗したように映ったのでありましょうか。
しかし、読者のみなさん。
サルにどんな名前付けようが高崎山公園側の自由であります。
「ユキチ」や「カズ」がOKで「シャーロット」がいけない理由など見当たりません。
日本人は良くて外国人はダメというならば、ヘイトそのものです。
平民は良くて高貴な方々はダメというならば、いつの時代の価値観かと問いたい。
赤ちゃんザルに「シャーロット」、素敵なネーミングじゃないですか。
このサルが来園するみなさんに可愛がってもらえれば良いことじゃないですか。
当ブログは赤ちゃんザルに「シャーロット」と命名した「高崎山自然動物園」を断固支持するものであります。
「高崎山自然動物園」は名前を撤回してはいけない。
衆愚な圧力に屈してはなりません。
ガンバレ「高崎山自然動物園」!
負けるな「「高崎山自然動物園」!!
(木走まさみず)