「24時間テレビ 愛は読売Gを救う」〜単なる販促ビジネスで「チャリティー」を称する読売Gの性根が気持ち悪い
世界最大の発行部数1000万部を誇る読売新聞とそのスポーツ紙であるスポーツ報知、ならびに日本最初の民間放送TVである日本テレビ放送網(日テレ)と日テレ系列30局、大読売新聞グループのその総力を挙げての真夏の一大イベント、「24時間テレビ 愛は地球を救う」が今年も高視聴率を獲得したようです。
マイナビニュースによれば瞬間最高39.3%とのことです。
[24時間テレビ]終了直後に瞬間最高39.3%! 平均視聴率18.1%
[2013/08/26]
「24時間テレビ36 愛は地球を救う」が日本テレビ系で24日午後6時半から25日午後8時54分まで放送され、平均視聴率は18.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。瞬間最高視聴率は、番組終了直前の午後8時51分、52分の2時点で記録した39.3%(同)だった。チャリティーマラソンに挑戦したお笑いトリオ「森三中」の大島美幸さんが番組放送終了後にゴールし、その模様を中継した「行列のできる法律相談所」は27.5%(同)と高視聴率を記録した。
うーむ、「チャリティーマラソンに挑戦したお笑いトリオ『森三中』の大島美幸さんが番組放送終了後にゴールし、その模様を中継した『行列のできる法律相談所』は27.5%(同)と高視聴率を記録」とあります、すごいですね。
でこのヨシモトの女芸人はこの日のために「体重88・4キロ(6月計測時)から71・7キロまで減量して臨んだ」そうで、「気合で88キロを完走」したそうであります。
26日付け読売新聞記事から。
森三中・大島、24時間マラソン88キロを完走!放送時間内に間に合わず
日本テレビ系「24時間テレビ36 愛は地球を救う」のチャリティーマラソンランナーを務めた、お笑いトリオ「森三中」の大島美幸(33)が25日午後9時20分、東京・北の丸の日本武道館にゴールした。歴代女性ランナー最重量の体重88・4キロ(6月計測時)から71・7キロまで減量して臨んだが、雨や左足痛に悩まされた。惜しくも放送時間内には間に合わなかったが、気合で88キロを完走し、夫で放送作家の鈴木おさむ氏(41)、メーンパーソナリティーの「嵐」から拍手で出迎えられた。
(後略)
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130826-OHT1T00002.htm
で、チャリティ募金の総額はなんと4億3605万円に達したそうです、すばらしいですね。
24時間テレビ募金総額4億3605万円に
日本テレビ系のチャリティー番組「24時間テレビ36 愛は地球を救う」は25日夜、約26時間半の生放送を終えた。
同日午後8時現在の募金総額は、計4億3605万4731円だった。
(2013年8月25日21時09分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130825-OYT1T00634.htm?from=ylist
・・・
大読売新聞グループのその総力を挙げての真夏の一大イベント、「24時間テレビ 愛は地球を救う」ですが、私はこのイベントのただ一点を除いては批判しません、やり方はともかく多くの市民からの4億を越える尊い募金が集まり、そのお金が身障者や経済的に恵まれない子供達の生活のために少しでも役立つわけです、方法論はともかく良しとしたいです。
このイベントの募金に参加した市民の皆さんにも、番組つくりに参加した芸人の皆さんにも、何も文句はありません。
ただ一点、ひとつだけ主催者である読売新聞グループに言いたいのです。
これは「チャリティー」を利用した単なる読売新聞グループあげての販促ビジネスであります。
「愛は地球を救う」などの恥かしい冠(かんむり)は取っていただきたいです。
現実に起こっていることは「愛は読売Gを救う」でしょ。
光文社の『FLASH』8月13日号の記事に掲載されていた暴露記事によれば、「24時間テレビ 愛は地球を救う」の総製作費は4億2000万円で、CM収入合計は22億2750万円だといいます。
制作費が4億で広告収入が22億、イベント自体はビジネス的に大きく黒字なのです。
で、全国の読売新聞グループはこのイベントを大々的にその宣伝活動、販促活動に利用します。
「24時間テレビ 愛は地球を救う」を扱う読売新聞記事の一部を紹介します(リンクは付けません)。
荒尾で24時間テレビ募金[2013年08月26日]
県読売会が街頭募金 24時間テレビ[2013年08月26日]
24時間テレビ募金 県内各地に善意の輪[2013年08月26日]
24時間テレビ 高校生ら募金活動[2013年08月26日]
善意の輪、県内でも広がる[2013年08月26日]
24時間テレビ 県内各地で募金活動[2013年08月26日]
24時間テレビ 浄財次々[2013年08月26日]
県読売会が募金活動 24時間テレビ[2013年08月26日]
ご当地グルメずらり 大分 空揚げや日田やきそばなど[2013年08月25日]
24時間テレビ 鳥取でも募金[2013年08月25日]
香川サヨナラ ファン沸く…IL 読売応援デー[2013年08月25日]
24時間テレビ県内でも 募金の家族ら訪れる[2013年08月25日]
募金で漁船50隻支援 24時間テレビ[2013年08月24日]
【長時間番組(テレソン)】動き続けて「今」を共有[2013年08月22日]
ダンス甲子園「日本一」誓う…高松の高校生4人[2013年08月22日]
嵐「24時間テレビ36『愛は地球を救う』」[2013年08月19日]
日テレ開局60年記念 社会貢献に取り組む…6月、各番組で紹介[2013年04月05日]
今年も嵐…「24時間テレビ36」メーン司会[2013年01月03日]
例えば宮崎県では、こんな感じ。
県読売会が街頭募金 24時間テレビ
日本テレビ系列のチャリティー番組「24時間テレビ36 愛は地球を救う」の放送に合わせて、県内の読売新聞販売店でつくる県読売会(松田陸夫会長)は25日、宮崎市や都城市、日向市、高鍋町の4か所で街頭募金を行った。浄財は東日本大震災の復興支援や、福祉施設の備品購入などに充てられる。
宮崎市橘通西3のボンベルタ橘東館入り口前に募金ブースが設けられ、松田会長ら約20人がそろいの黄色いTシャツを着て、「ご協力をお願いします」などと買い物客らに呼びかけた。
募金した宮崎市恒久、主婦原口このみさん(81)は「少しでも、困っている人たちの役に立つことができればうれしい」と話していた。
(2013年8月26日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/news/20130825-OYT8T00869.htm
「県内の読売新聞販売店でつくる県読売会(松田陸夫会長)は25日、宮崎市や都城市、日向市、高鍋町の4か所で街頭募金を行った」、つまり、全国各地の街頭募金活動の中核は、読売新聞販売店でつくる読売会が担っておるのでございます。
また、前述の光文社の『FLASH』8月13日号の記事に掲載されていた暴露記事によれば、出演者の高額なギャラも取り上げられています。
メインパーソナリティの嵐が5000万円
特別ドラマ主演の嵐・大野智に上記プラス500万円
チャリティマラソンランナーの森三中・大島美幸1000万円
チャリティパーソナリティの上戸彩500万円
総合司会の羽鳥慎一500万円
日テレはこの報道について「一部報道とは違い、嵐のメンバーにはチャリTシャツのデザインを含め、24時間テレビのメインパーソナリティーを今年もボランティアで務めて頂いております」と嵐に関してだけは抗議するも、文面には「無償」という言葉はなく、おそらく有償ボランティアであろうと囁かれている訳です。
チャリティマラソンランナーのギャラが1000万円です、17キログラムのダイエットで1000万のギャラから、「キロ当たり60万円」のギャラとネット界隈で皮肉られております。
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つまりこういうことです。
最高視聴率40%近くを稼ぐ、大読売新聞グループのその総力を挙げての真夏の一大イベント、「24時間テレビ 愛は地球を救う」は、総額4億3605万円の募金を集める一大チャリティー番組であります。
しかし、それと同時にそれ以上にといっても過言ではないでしょう、出演者の高額なギャラも含めた制作費が4億、そして広告総収入が22億という、一大ビジネスの側面も持っております。
そして全国の読売新聞販売店でつくる読売会(YC)が、募金活動の中核組織として大活躍、全読売新聞グループの地域への一大販売促進活動に「24時間テレビ 愛は地球を救う」は、寄与しているのであります。
単なる販促ビジネスで「愛は地球を救う」という「チャリティー」を全面に出す読売Gの性根が気持ち悪いです。
実態は「24時間テレビ 愛は読売Gを救う」でしょ。
(木走まさみず)