木走日記

場末の時事評論

読売新聞はもともとゾンビメディア、前川氏はもともとスケベ官僚! 以上


 さて読売新聞であります。

 弁護士の郷原信郎氏の論説、『読売新聞は死んだに等しい』がネットで議論を呼んでいます。

郷原信郎
2017年06月05日 12:33
読売新聞は死んだに等しい
http://blogos.com/article/227017/

 読売新聞が、5月22日に、『前川前次官 出会い系バー通い 文科省在職中、平日夜』と題し、前川喜平文部科学省事務次官が、新宿の「出会い系バー」に頻繁に出入りし、代金交渉までして売春の客となっていたかのように報じる記事を大々的に報じたことに対して、郷原信郎氏がお怒りです。

 「出会い系バーへの出入りだけでは、売春、援助交際の“推認”は働かない」だろう、と極めてわかりやすい「正論」でお怒りになっています。

 論説の結語はこう結ばれています、少し長いですがここ重要なので、失礼して引用ご紹介。

テロ等準備罪」という名称の共謀罪の法案の国会審議が最終局面を迎え、捜査機関の運用によっては、国民に対する重大な権利侵害を伴う権力の暴走が懸念される中、国家権力に対する監視をするメディアの役割が一層重要になっている。そのような状況の中で、逆に、国家権力に加担する方向で、倫理を逸脱した報道を行うことを厭わない巨大新聞が存在することは、日本社会にとって極めて危険だ。それは、凶悪・重大な事件を引き起こして日本社会に脅威を与えたオウム真理教に「結果的に加担してしまった」かつてのTBSの比ではない。

今回の問題に対して、真摯な反省・謝罪と再発防止の努力が行われない限り、“読売新聞は死んだに等しい”と言わざるを得ない。

 うむ、「国家権力に対する監視をするメディアの役割が一層重要になっている」現在、「逆に、国家権力に加担する方向で、倫理を逸脱した報道を行うことを厭わない巨大新聞が存在することは、日本社会にとって極めて危険」であると指摘しています。

 そして“読売新聞は死んだに等しい”と結ばれているのであります。

 「死んだに等しい」この表現は「生きている」わけではない、かといって「死んだ」と言い切ってもいない、まさに「死んではいないが死んでいるようなもんだ」的なニュアンスなんですね。

 そう、つまり読売新聞はメディアとして、ドラクエモンスターに当てはめれば、ゾンビ系、「リビング・デッド」=生きる屍(しかばね)である、とそう主張されているようなものです。

 うむ、読売グループは「生きる屍」巣窟メディアであるとの主張ならば、不肖・木走は大肯定・激烈に支持いたします。

 読売グループがメディアとして人間界では終わっています、社主のナベツネからして、お年を感じさせない妖怪のような生命力を見てください、ゾンビそのもの(←尊敬を込めて表現しています、念のため(汗))でしょ、ナベツネ氏のご友人の中曽根大勲位に次ぐ人間離れした生命力なのであります。

 読売グループが、メディアとして権力べったりで独りよがりで時に人間界で悪さをするとんでもないゾンビメディアであることは、当ブログも認めるものであります、この前の憲法記念日で、ただ一紙だけ安倍インタビュースクープ記事を載せていましたよね。

 これは胡散臭いでしょと、当ブログではこのときの安倍さんと読売主筆ナベツネさんとの4月24日の密会、会食について、突っ込んでおります。

 当時の当ブログエントリーより、当該部分抜粋。

 安倍発言の言葉尻を捉えるならば、不詳・木走ならば、ココをえぐりますですね。

 なぜ読売なのか、です。

 (中略)

 うむ、つまりです。

 読売ナベツネ主筆と安倍首相は4月24日夜密会して、同紙単独インタビューを密約したわけです。

 で同26日には同紙の単独インタビュー応じ、その内容が同紙の5月3日朝刊の一面トップに掲載されるのです。

 発行部数世界一のナベツネ率いる読売新聞が憲法記念日に一面で首相インタビューをぶっちぎりのスクープ報道をする、それ自体、胡散臭い話ですがまあそういうことが行われたのでしょう。

 で、実際この内容は国会で絶対揉めるはずなのだから、もめたら安倍ちゃんリップサービスのひとつもよろしくね、とナベツネさんがジョークをとばしたと。

 はいよ、わかりました、国会でもめたら「詳しくは読売新聞読んでね」と読売新聞のPRに一役買いましょう、と、首相がリクエストに応えました。と。

 これが密約の全貌です、どうです? ありえそうでしょ?

2017-05-11 聞いてるこっちが恥ずかしくなる蓮舫「二枚舌」発言 より
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20170511

 読売新聞グループなんてとっくの昔から権力迎合メディアなのです。

 さらに健常な人間界に敵対するゾンビメディアなのも昔からです。

 6年前、東日本大震災発生直後の4月です、首都圏が未曾有の電力不足で悪名高い「計画停電」が実行され、喘いでいるまさにそのときです。

 なんと読売新聞グループは、大電力を消費する東京ドームのドル箱カード「巨人VS阪神」戦を強行しようと、独り日本政府・読売以外の全メディアを敵に回して、「金儲け」に走ったのであります。

 一試合当たり消費電力で一般家庭の6千世帯分を使ってしまう東京ドームの試合に対し日本政府は延期を要請するのですが、ナベツネこと巨人の渡辺恒雄球団会長(読売新聞グループ本社会長 当時)は、「開幕を延期するとか、俗説」だと吠えまくり、強行しようといたします。

 これには同じ保守メディアの産経新聞からも社説で「プロ野球開幕 理解されぬナイター強行」と大批判を受けます。

 ゾンビメディア読売グループは人間界の窮状など知らんぷり、自グループの利益追求に猛進しようとしたわけです。

 このあたりの当時の顛末に関心がある読者は、以下の当時の当ブログのエントリーをご一読あれ。

(当時のエントリー)

2011-03-22 実に見苦しい読売グループの醜態
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20110322

 余談ですがこのエントリー後日ネット上で普段の倍以上のアクセスをいただいたのですが、それが朝日新聞の「web論座」からだから苦笑せざるを得ませんでした。

 読売Gの悪口を書けば朝日新聞が湧いて来る、このようなネット上の闇の法則を当ブログは初めて学習したのでした、なんか怖いです。

 ・・・

 まとめたいのです。

 つまりです、 弁護士の郷原信郎氏の論説、『読売新聞は死んだに等しい』は、心から賛同いたしますが、今検証したとおり、読売が腐ったゾンビメディアなことは、今に始まったことではありません。


 ようするに『読売新聞は死んだに等しい』のは、前川氏が出会い系バーに通っていたことをすっぱ抜いた今回の「ゲス」で「下劣」なスクープ記事を掲載したこととは、まったく関係ありません。

 そしてです、ここが一番重要な点ですが、読売がメディアとして死んでいようが生きていようが関係なく、この記事は報道に値するわけです。

 だって通ってたのは事実ですし前川氏が財力のあるスケベなのも事実なのですから、「売買春」をによわした箇所が前川氏の振る舞いと違っている、濡れ衣だったとおっしゃいたいのでしょうが、

 教育行政を司る行政の最高責任者が、新宿歌舞伎町の管理売春が疑われている出会い系バーに常連として何年も多い週では34回という頻度で入り浸って女の子にポケットマネーを渡して食事とかしていたことが、本当に報道に値しないのか、こここそが重要なのです。

 李下に冠を正さず です。

 この故事成語の教訓は、しかるべき地位あるものは下々の人などに疑われるような事はしてはいけない、という戒めです。

 この故事成語、みなさんご存知のとおり、正式には3行(嘘です(苦笑))で構成されています。

 現代語訳付けてご紹介。

 瓜田に履を納れず
 李下に冠を正さず
 出会い系バーで「貧困調査」をせず
(現代語訳)
 瓜の畑の中で靴を履き直すと、瓜を盗むと疑われる。
 李(すもも)の木の下で冠を被り直せば、李を盗むと疑われる。
 新宿歌舞伎町の出会い系バーに常連になって通うことを、「貧困調査」とごまかせば、事務次官としての「人格」ならびに「チンカク」が疑われる。

 こういうことでありましょう。

 郷原氏が何と主張しようと、読売新聞はもともとゾンビなんだし、前川氏はもともとスケベなんだし、それだけなのであります。

 この件の登場人物では、「正義」など誰一人持ち合わせてはいないのです、聖人などいません。

 以上。



(木走まさみず)