全原発の発電能力4884.7万kwが失われる五月〜それでも電気は足りている?原発は壮大なムダだったのか?
2012年4月9日現在、日本の実用発電用原子炉54基のうち、稼動しているのは北海道電力泊原子力発電所3号基のみであり、全原発の発電能力4884.7万kwのうち91.2万kwを発電しているのに過ぎず、原発稼働率は1.8%にまで落ち込んでいます。
残る泊原子力発電所3号基も5月5日の停止が決まっており、実質来月にはこの国の全原発が稼動停止となります。
歴史的なこのタイミングで、私なりに「原発稼働状況(2012年4月現在)」をまとめておくことにしました。
■図1:原発稼働状況(2012年4月現在)
すごい状況です。
歴史的トピックといっていいでしょう。
建設中だった2基、計画中だった12基の工事開始もまったく白紙になり、全国54基の原発が5月5日にすべて停止する歴史的瞬間がすぐそこに来ています。
全国54基の原発は壮大なムダとなってしまいました。
この圧倒的な光景に私は東京都民として電力消費者としてこれから長い後処理を考えると声が出ません。
これら54基の原発をすべて廃炉にするにしても膨大な時間とコストが掛かることでしょう。
さらに全国の原発には行き先のない使用済み核燃料が溢れんばかりにプールされています。
運び出す場所がないのです、最終処分場も決まっていません。
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図をまとめていて再確認したのですが、大飯原発は発電量が大きいのですよね、事故を起こした福島第一の1号機から4号機合わせて281.2万kwなのに対して、大飯原発の1号機から4号機の発電量は571万kwと倍以上になっています。
しかしながら、現在関電管轄の原発11基1076.8万kwすべてが停止しているにもかかわらず、関西電力において、電力は不足していません。
もちろんこれから夏場において今以上に電力需要が逼迫するのは必定ですが、ではどのくらい不足するのか情報開示がないのはなぜなのでしょうか。
本当に不思議なのは、電力の需要の予測と、供給の見通しの数値情報がなぜいっさい開示されないのか。
過去の数値から、平年並みの気温の夏だったらこれくらい、冷夏ならこれくらい、猛暑ならばこれくらいの需要が見込まれる、原発が再稼動しないと、これこれの電力が不足だから、少なくとも何万kw分は原発を再稼動しなければならない。
このような具体的情報がほしいのです。
野田さん、再稼動の賛否はともかく本当に電力は不足しているのか・不足するのか、根本的な情報を開示してください、お願いいたします。
まもなく日本中の原発が停止します。
実は原発を再稼動しなくても電力は充足されているのではないのか、この国民の疑問に再稼動を急ぐ政府・電力会社は今こそ真摯に答える義務があります。
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まもなく全原発の発電能力4884.7万kwが失われる五月がやって来ます。
原発は壮大なムダだったのでしょうか?
(木走まさみず)