この際だから総理大臣を外国人にアウトソーシングしたらどうでしょう
18日付け北海道新聞紙面記事から。
「菅はもう詰んでいる」 会派離脱の裏で小沢氏動く(02/18 09:23)
民主党の小沢一郎元代表は17日朝、鳩山由紀夫前首相に電話した。
「俺も今日初めて聞いたんだ。自分の所から動きが出る」
自らに近い衆院議員16人の会派離脱届。小沢氏も16人も互いに無関係を装った。
しかし、小沢氏は16日夜、都心から離れた料理店で離脱メンバーとひそかに会った。川島智太郎議員は小沢氏の元秘書。16人は2009年8月の衆院選で比例代表の下位で当選し、風が吹かなければ再選がおぼつかない小沢チルドレンだ。小沢氏の了承を得た動きだとだれもが疑わない。ベテラン議員は「小沢君も総会屋みたいなことをやった」とつぶやいた。
小沢氏の狙いは「菅降ろし」。強制起訴された自身の処分問題を政権浮揚に利用しようとする首相に怒りを募らせてきた。14日の役員会で、党員資格停止処分の期間を「判決確定まで」とされたことが引き金だった。
党の指針にある最長6カ月を念頭に一審で無罪を勝ち取り次の代表選出馬も視野に入れていたが、最高裁判決確定までなら68歳の小沢氏が復権する目は限りなく小さくなる。
布石も周到に打っていた。
8日には、「減税」を旗印に名古屋市長選で当選した河村たかし市長らとの会談をわざわざ報道陣に公開。小沢氏に近い原口一博前総務相は河村氏との連携を模索しつつ、近く発売される月刊誌で厳しく首相批判を展開する。離脱グループの石井章氏は「われわれは先遣隊だ」と後続の動きを示唆した。
小沢氏はこれまでも、離党や政界再編をちらつかせて政敵を揺さぶってきた。今回は11年度予算関連法案採決での「造反」部隊がのろしを上げ、菅政権の生殺与奪の権を握った。側近は、将棋で勝敗が決した局面に例えてつぶやいた。
「菅はもう詰んでいる」<北海道新聞2月18日朝刊掲載>
興味深いバラシ記事ですね、「俺も今日初めて聞いたんだ」(小沢氏)などとよく言うよ(苦笑)、ってことであります、もっともこの記事に教わらなくても、今回の一連の会派離脱騒動に小沢氏が関与していないなんて、国民は誰一人信じてはいなかったでしょうが。
それはさておき、名古屋の河村市長、小沢氏、そして小沢氏に近い原口前総務相、これに大阪の橋下知事あたりが絡んで胡散臭い動きが表面化してきました。
今回の離脱グループは「われわれは先遣隊だ」(石井章氏)と後続の動きを示唆していますが、小沢氏らの目的は一義的には菅政権を揺さぶることにありつつ、その最終目標は「減税」新党か「維新」新党かわかりませんが、お得意の政界再編劇場を準備し始めたと見てよろしいでしょう。
小沢氏の場合ポリシーなき政局の人ですから、行動を予測しやすい信念を持った政治家に比べその行動は予測しづらいのですが、いよいよ彼お得意の政界再編も睨んだ大政局に持ち込もうとしているのかも知れません。
こうなるとあわれ菅政権は打つ手がないでしょうね、記事にある「菅はもう詰んでいる」という発言もあながちブラフとは言えない状況にあるのではないでしょうか。
それを裏付けるような速報記事が入ってきました。
18日付け朝日新聞電子版速報記事から。
「首相退陣と引き換えに協力を」民主幹部、公明に打診
新年度予算の関連法案をめぐり、菅直人首相を支持してきた民主党の有力幹部が公明党幹部に対し、首相退陣と引き換えに関連法案成立に協力を得られないか打診していたことがわかった。小沢一郎元代表に近い議員ばかりではなく、首相支持派からも首相退陣で局面打開を目指す動きが出てきた形で、政権運営は一層厳しさを増している。
この民主党幹部は今週に入り、公明党幹部と会談し、菅内閣がめざす新年度予算案と関連法案の年度内成立を要請した。「首相のクビを代えてもいい。何とかならないか」と働きかけたという。さらに子ども手当法案を大幅修正する用意があることも伝えた。
公明党幹部は、民主党幹部からの打診を断ったという。公明党は4月の統一地方選に向けて民主党政権との対決姿勢を強め、予算案と関連法案に反対する方向で調整を進めている。
(後略)
http://www.asahi.com/politics/update/0218/TKY201102180176.html
「首相を支持してきた民主党の有力幹部が公明党幹部に対し、首相退陣と引き換えに関連法案成立に協力を得られないか打診していた」そうですが、「公明党幹部は、民主党幹部からの打診を断った」そうであります。
うむ、この情報は産経も日経も取り上げていますので、朝日の単独スクープではなく複数の記者達の前で関係者がリークしたようですね。
民主サイドのリークか公明サイドのか現時点で不明ですが、いずれにしてもこのような情報が漏れだしては、残念ながらこの政権は本当に「詰んでいる」と考えて良いでしょう。
ただ、管政権が詰んだとして、退陣して前原氏とか岡田氏が引き継ぐという形の民主党政権が続くとは、このタイミングでは考えづらいです。
誰が後継になろうと、記事にあるように公明党が反対姿勢を崩さない限り予算関連法案を国会で成立させる目処がまったく立たないからです。
これは一気に解散総選挙の可能性が高まったと言えましょう。
そして、今総選挙を実施すれば支持率が20%を割り込んでいる政権与党の民主党の惨敗は必至と思われます。
つまり「菅はもう詰んでいる」だけでなく、「民主党政権はもう詰んでいる」ということでしょう。
更に付け足せば、最近の世論調査によれば、民主党だけでなく自民党もみんなの党も既存政党の支持率はすべて落ち込んでおり、支持政党無しが6割を越えていることを考えてみると、来るべき総選挙は大荒れに荒れることが考えられます。
多くの国民は民主党政権の体たらくにあきれつつ、自民党も含めたこの国の国会および国会議員すべてに、ほとほと絶望してしまっているのだと思われます。
このままでは、国会の最大の使命とも言える国家予算の成立を放棄して解散総選挙となるでしょう。
おそらくそして民主惨敗はもちろんのこと自民党も回復せず上記の新党も絡んでの大連立に近い政界再編へと向かうでしょう。
そしてどの政党が政権に加わるにしても当然ながら連立政権となることが予想されます。
下手をすればまたねじれ状態に陥り審議拒否が繰り返され短命政権に終わるかも知れません。
国会でこんな体たらくがまた繰り返され、やがて遠からず1000兆にとどかんとする国債が暴落する日がおとずれるのでありましょうか。
ふう。
「詰んでいる」のはこの国の政党政治そのものなのかもしれません。
この国の政治制度そのものがチェックメイトなのではないでしょうか。
全ての国会議員に一度退場してもらったほうがいいのかも知れません。
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よろしいです、日本の政治家がだめならば他から探せばよろしいです。
憲法を変えましょう。
まずは参議院を廃止します、いまのままならじゃまなだけです、いりません。
さらに総理大臣の「文民であること」と「国会議員であること」を両方とっぱらってしまいましょう。
内閣総理大臣は誰でも成れることにして、この際だから、国会以外に外注に出しましょう。
つまり総理のアウトソーシングであります。
アウトソーシング、つまり企業や行政の業務のうち専門的なものについて、それをより得意とする外部の企業等に委託することで劇的に改善されることがよくありますよね。
この国の政治家がうまく政治をできないのなら、仕方ないです、総理大臣をアウトソーシングして見ましょう。
できれば外国人がよろしいですね、さすれば日産のゴーン社長のように、どんなしがらみも無視してバッサバッサと改善して一気に財政を改善、景気も回復してくれるかもです。
官僚の天下り団体もバッサバッサ切り落とし、社会保障の改革もバッサリ切り込み、日本人政治家が長年利権がらみで踏み込めなかった改革を一気に進めてもらいましょう。
もちろん高額な報酬で迎えます。
結果が伴わなければ即クビにすればいいのですし、結果がでれば成功報酬・ボーナスも手にする契約にいたします。
そう、アジアカップで優勝したサムライジャパンのザッケローニ監督のようにです。
この際、総理大臣を日本人以外の優秀な人材にアウトソーシングするのはいかがでしょうか。
(木走まさみず)