木走日記

場末の時事評論

大相撲を国技から公営ギャンブルに改革してはいかが

 うむ、知りませんでしたが「八百長」と言う言葉の語源は「八百屋の長兵衛(ちょうべえ)」という人名から来ており、明治時代の相撲界から使われだした、歴史的には新しい言葉なのですね。

 長兵衛さんは通称「八百長」と呼ばれていて、相撲の年寄「伊勢海」さんと碁仲間だったそうで、商売上の打算で、わざと負けたりして伊勢海親方のご機嫌をとっていたそうな。

 のちにこの事実はばれて、これ以来わざと負けることを相撲界では「八百長」と言うようになったそうです。

語源由来辞典
八百長
http://gogen-allguide.com/ya/yaotyou.html

 新聞各紙社説も大相撲の八百長問題を取り上げていますが、朝日新聞社説がいつになくいい視点だったのでご紹介。

八百長メール―相撲は競技か、興行か
http://www.asahi.com/paper/editorial20110203.html

 相撲は競技なのか、はたして興行なのかという鋭い問いになっております。

 過去、八百長については元力士が証言したり、週刊誌が疑惑を報じ、裁判になるなど、何度も取りざたされてきた。国会で疑惑が追及されたこともある。一方で「昔から星のやり取りはある。相撲なんてそんなもの」といった冷めた見方をする向きもある。

 だが、協会は八百長を終始否定してきた。お金を払って場所に足を運ぶファンも、鍛え上げた力士同士の白熱した勝負をこそ、楽しみにしてきた。

 うむ、「鍛え上げた力士同士の白熱した勝負」に「お金を払って場所に足を運ぶファン」の立場で言えば、つまりスポーツとしてとらえるならば八百長などあってはならないわけですが。プロレスとか興行として考えれば「昔から星のやり取りはある。相撲なんてそんなもの」という見方は成り立つでしょう。

 私は相撲界の八百長体質はかなり根が深いと素人なりに見ていますが、もし本気で八百長を撲滅するならば、そうとう思い切った改革をすべきでしょうね。

 八百長が発覚したら組織の死活問題になるような改革をしてすさまじい容赦のない自浄システムが自ら機能するようにするべきです。

 簡単にそれができる方法があります。

 相撲協会はね、こうなったら国技を名乗るのは止めて公営ギャンブルにしちゃえばいいのです。

 単勝、連勝などいろいろな掛け方ができる競馬みたいに、単発の一番勝負も有り、「星取り表」での複数戦の予想あり、いろいろなバクチが打てる娯楽にしちゃえばいいのです。

 この角界ギャンブル券は馬に掛ける馬券ならず力士に掛けますから「力券」と名付けて、全国で販売、ネットでも購入可能にしちゃいましょう。

 力士の強さでオッズ(賭率)は競馬のように変動しておもしろいでしょう。

 全対戦を予想させるサッカーくじ見たいな要素も取り入れても面白いかもです。

 そうなると相撲部屋はさしずめ競馬における厩舎のような存在になりますね。

 青森など地方ではまだまだ相撲の人気はありますからそうとうな売り上げになると思いますよ。

 NHKの中継もね、最新のオッズを出したり、翌日の取り組みの発表なんかでも予想オッズが表示されたりしてエキサイティングなることこの上ないでしょう。

 ね、この際国技などは返上しプライドも捨てて公益法人ではなくて公営ギャンブルに相撲界は変身すればよろしいではないでしょうか。

 それにね、現在の競艇でも競輪でも競馬でもそうですが、公営ギャンブルにすれば、それこそ死活問題になりますから「八百長」に対してはものすごい自浄システムが出来上がりますよ。

 力士にとってもいいことだらけ、競輪選手の年俸同様、実力次第で億の金が手にはいるように完全実力主義になります。

 収益の一部は貴重な財源になりますから、政府もいいんじゃないですか。

 相撲協会も生き残れる、NHKの中継も維持できる、全国の好角家も満足のWin−Winなアイディアだと思いますが、いかがでしょうか。



(木走まさみず)