木走日記

場末の時事評論

よど号ハイジャック事件を思い出させたO氏の災難

 大阪市在住のO氏はITソフトウエア会社の社長さんです。

 毎週のように東京での打ち合わせがあるので時間が節約できる飛行機で日帰り出張しています。

 昨日も朝6時に自宅を出て7時過ぎの飛行機に搭乗、機内では睡眠不足から爆睡(ばくすい)していたそうです。

 しばらくしてもう当に羽田に着いて良い頃なのに、飛行機がまだ飛んでいることに気づいたそうです。

 「羽田空港が濃霧のため上空を旋回中」との機内アナウンスを聞き、再び眠りに落ちたそうです。

 どのくらいの時間寝てたでしょうか、次に目が覚めたとき搭乗機は無事に着陸していました。

 寝ぼけた頭に「バスの手配が遅れています、今しばらく着席してお待ちください」と機内アナウンス。

 「バス?」いつものゲートじゃないのかな?と寝ぼけ眼で窓の外を眺めるO氏。

 ん?

 ゴシゴシ(目をこする音)

 んんん?

 ここは羽田空港なんかじゃないじゃないか!?

 隣の人に確認したら何と着いたのは成田空港だったのだそうです。

 あいたた、ナリタかあ。

 その後O氏はリムジンバスで東京に向かい、結局予定の場所に着くまで7時間を要することになったのだそうです。

 勿論天候由来の行き先変更ですからリムジンバス代も自腹であります。

 O氏はバスの中で、その昔よど号ハイジャック事件の犯人達を乗せたよど号が、平壌空港に偽装してソウル金浦空港に着陸した際、偽装に気づいた犯人達が叫んだという「ここは平壌(ぴょんやん)なんかじゃない、ソウルだ!」という発言を彷彿と思い出したと言います。

 散々な目にあったO氏なのでした、お気の毒ですが大笑いさせていただきました。

 

(木走まさみず)