参院選民主敗退すれば民主・公明連立が誕生するとの予測
2日付け朝日新聞電子版記事から。
2010年3月2日12時50分
鳩山首相との会談のため官邸に入る民主党の小沢一郎幹事長=2日午後0時41分、池田良撮影
鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長が2日昼、首相官邸で会談した。2010年度予算案が同日午後に衆院を通過するのを踏まえ、「政治とカネ」の問題に取り組むための与野党協議機関の設置を呼びかけることなどを話し合ったと見られる。同協議機関は公明党の山口那津男代表が2月の党首討論で提案し、鳩山首相も「賛成したい」と前向きな姿勢を示していた。平野博文官房長官は会談に先立つ記者会見で、「首相から幹事長に官邸にお越しいただきたいとお願いをした」と説明した。
http://www.asahi.com/politics/update/0302/TKY201003020224.html
鳩山氏と小沢氏が会談し、公明党の山口那津男代表が2月の党首討論で提案した「政治とカネ」の問題に取り組むための与野党協議機関の設置を呼びかけることを話し合ったそうです。
でこの動きと関連してそうな2日付け毎日新聞電子版記事から。
民主党の小沢一郎幹事長が先月26日夜、創価学会幹部と東京都内のホテルで会談していたことがわかった。今夏の参院選での選挙協力などについて話し合ったとみられ、野党の公明党の支持母体である創価学会との会談は憶測も呼びそうだ。
関係者によると、輿石東参院議員会長も同席した。公明党は、自公政権時代に代表だった太田昭宏氏の参院選比例代表での公認を取り消すなど、自民党と微妙な距離を取り始めている。一方で、今年1月には細川連立政権で、当時新生党代表幹事だった小沢氏と関係が深かった市川雄一元書記長を常任顧問として復帰させた。
参院の民主党会派は自民党を離党した議員らの加入で現在は過半数を確保しているが、「政治とカネ」の問題などで内閣支持率が低下するなか、夏の参院選で単独過半数を確保できるかどうかが焦点になっている。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100302ddm005010011000c.html
先月26日に小沢氏が輿石氏同席のもとで創価学会幹部と都内ホテルで会談していたことがわかったそうであります。
これは参院選を睨んで公明党の動静ががぜん注目される展開となってきました。
当ブログの民主党内部情報の情報源である民主党参議院議員政策秘書氏にこの動きについて確認してみました。
木走「報道によれば小沢氏は先月創価学会幹部と会談、また鳩山氏は政治とカネの問題で公明党提案を受け入れる模様だが、この一連の動きは参院選を睨んでのものなのか」
秘書氏「小沢氏と学会幹部の会談だが事実のようだ、しかしこれは学会側から申し入れがあったと聞いている。また公明党提案の受け入れは代表質問の時点ですでに鳩山首相はそれに賛意を示している。民主党政権の国会戦略として野党分断、つまり自民党の徹底的な孤立化を狙っているわけだ」
木走「つまり参院選を睨んでのものではないと」
秘書氏「いや結果的にはであるけど参院選とそれ以降の公明党との連携を小沢氏が視野に入れていることは十分考えられると思う」
木走「結果的にはという回りくどい表現の真意はなに?」
秘書氏「最初に触れたが今回の学会幹部との会談は学会側から熱心な申し入れがあったわけで小沢幹事長からすれば受動的な動きなんだ。はっきり言って公明党側が支持母体を含めて民主党政権との距離をつめようとしているのじゃないか。ただその動きは最近の支持率低迷で危機感を持つ民主党政権にとってもちろん歓迎なのだろうし、保険の意味を含めて政権は公明党には紳士的に接しているのだと思う」
木走「なるほど、民主・公明接近はむしろ公明側がしかけていると。参院選後に民主党が単独過半数を獲得できなかった場合、公明党との連立もあり得ると考えるか」
秘書氏「いや選挙後までは睨んでいないだろう、おそらく小沢氏の狙いはズバリ参院選挙自民公明の選挙協力にくさびを打つことなんじゃないか」
木走「うーん、選挙時の自民・公明分断が狙いか」
秘書氏「結果的に民主党からすればだよ。くどいが今回の動きは公明党から仕掛けてきているのを忘れては困る」
木走「なるほど」
秘書氏によれば今回の民主・公明接近の動きは、学会・公明側から仕掛けられたモノで、結果的に小沢氏はその公明党の動きを自民・公明の分断に利用しようとしている、という読みであります。
公明党としてはいつまでも落ち目の自民党と組んでいても選挙に活路は見いだせないという判断から民主党政権への接近を計っているのでしょうか、もしそうならこれは興味深い動きです。
今の支持率凋落のままで参院選突入すれば民主党の苦戦が予想されます。
秘書氏の興味深い読みをふまえてですが、策士小沢氏のことです、選挙後に民主党が過半数を制することに失敗した場合、民主・公明連立も十分にあり得ると私は個人的に予測します。
小沢氏は政権維持、自民党崩壊のためなら連立相手はどこでもいい、おそらく手段は選ばないのではないかと考えます。
(木走まさみず)