木走日記

場末の時事評論

「東京地検VS民主党」全面戦争に勝算はない〜多くの国民は小沢幹事長継続を断じて許していない

 17日から18日にかけて各紙が電子版にて最新世論調査結果を速報しています。

 まず朝日新聞

小沢幹事長辞職を」67%、内閣支持42% 世論調査
http://www.asahi.com/politics/update/0117/TKY201001170273.html

 続いて読売新聞。

小沢幹事長「辞任すべきだ」70%…読売調査
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080116-907457/news/20100118-OYT1T00030.htm

 フジ産経。

【産経・FNN合同世論調査】「幹事長辞任を」70・7%内閣支持率急落44・3%
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100118/plc1001181138008-n1.htm

 最後に共同通信

内閣支持率が急落47% 献金説明、76%納得できず
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122601000285.html

 ちょと閑話休題な話ですが、経済紙である日経は関心がない(?)のかこのタイミングで調査をしていないようですが、全国紙としてただ1紙、毎日が出遅れていること、これメディアヲッチャー木走としては見逃せませんです。

 参考エントリー。

2009-11-27 全国紙毎日新聞の終わりの始まり
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20091127

 まあ数日のうちに毎日も調査結果を発表するのかもですが、毎日のこの世論調査出遅れが否が応でも毎日の厳しい財務状況を連想してしまい、メディアとしての「モノの哀れ」を感じてしまうのは私だけではありますまい・・・(涙

 ・・・

 それはさておき、どの調査結果でも7割前後の人が、「小沢幹事長辞任すべき」と意思表示しております。

 当然でしょうね、そして今回の逮捕劇は鳩山政権支持率にモロに影響を与えたようです。

 まず各紙の鳩山政権支持率・(前回調査との差分)・不支持率・(前回調査との差分)の4項目をまとめてみました。

朝日42%(▼05.0)41%(△07.0)
読売45%(▼11.0)42%(△08.0)
産経44%(▼06.7)40%(記載無し)
共同47%(▼16.5)38%(△13.0)

 うむ、見事に支持率・不支持率が拮抗してきましたな。

 さらに一方、民主党政党支持率も急降下であります、各紙の政党支持率民主党・(前回調査との差分)・自民党・(前回調査との差分)の4項目にまとめてみました。

朝日36%(▼06.0)16%(▼02.0)
読売34%(▼05.0)20%(△04.0)
産経32%(▼04.8)19%(記載無し)
共同36%(▼08.9)24%(△07.5)

 きれいに一律に民主党支持率が落ち込みましたね、32から36%といったところですが、興味深いのは、民主支持率のダウンポイントに比較すると、自民党支持率のアップポイントが小さいのですよね、朝日調査では自民支持率もわずかながら下がっているようですし、国民としては与党不支持の受け皿として野党自民党を評価するにはいまだ至ってないということでしょうか。

 ・・・

 昨年9月の政権発足からわずか4ヶ月にして、民主党政権は遂に安定政権にとって必須である支持率4割のボーダーライン付近にまで落ち込んでしまいました。

 政権支持率40%というこの数字を「もうそんなに減ったのか」と捉えるか「まだそんなに支持者がいるのか」と捉えるのかは各論ありましょうが、この各紙世論調査からひとつはっきりしていることは、国民の圧倒的多数が「小沢幹事長辞任すべき」と強く意思表明していることです。

 つまり現在、鳩山政権はここで小沢一郎幹事長と心中するのか、彼を切り捨てるのか、究極の決断を世論から迫られてしまった状態なわけです。

 戦略的には当然小沢さんを切り捨てるべきです、世論調査を見る限り「東京地検VS民主党」の全面戦争は愚策の愚策です、「東京地検VS小沢事務所」の局所的戦いに留めて、鳩山さんは「どうか検察と闘ってください」などと小沢さんを支持するするような発言は撤回して、「どうか小沢さんは勝手に検察と戦ってください」と「勝手に」を付けて小沢さんを切り捨てるべきです。

 今が分水嶺です。

 このままではほうっておいても政権支持率は不支持率と逆転することでしょう。

 そして夏の参議院選挙への影響も不可避となりましょう。

 各紙世論調査結果を民主党幹部は重視しなければいけません。

 多くの国民は小沢幹事長継続を断じて許していないのです。



(木走まさみず)