木走日記

場末の時事評論

ブログ論:よいブログを作成しようとする努力は就活と人生に役立つぞ!

●面接官からのアドバイス:就職活動時の面接においての心得

 不肖・木走は自分の会社だけでも今まで何百人もの就職希望者の面接をさせていただいてまいりました。

 で、これから就活する必要のある学生諸君やニート諸君、いろんな事情で失業中もしくは転職希望のオジン・オバンのみなさま(苦笑)に、ちょっと面接する側からアドバイスなどさせていただきましょう。

 まあ15分〜30分ぐらいの面接で、その人の全人柄を見抜くのはもちろん不可能でありますが、私の場合チェックポイントは5つに絞っています。

 それはですね、その人をコンピュータに見立てて5大機能をチェックさせていただくのであります。

 読者のみなさまは「コンピュータの五大機能」をご存じでしょうか。

★コンピュータの五大機能★

(1)中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)(制御装置・演算装置)
制御装置:主記憶装置にあるプログラムの命令を1つずつ順番に取り出して、その命令を解読し、各装置をコントロールしている装置
演算装置:データに対して各種の演算を行う装置

(2)主記憶装置

制御装置や演算装置がデータのやり取りをするのは、主記憶装置とである。
そのために処理されるプログラムやデータの書き込みや読み出しが行える装置

(3)入力装置

主記憶装置にプログラムやデータを取り込む装置
代表的な入力装置として、キーボードやマウス、その他にイメージスキャナやデジタルカメラなど色々な種類があります。

(4)出力装置

コンピュータが管理しているプログラムやデータを、人間が認識できる形式に変換して取り出す装置
代表的な出力装置として、ディスプレイやプリンタがあります。

(※)補助記憶装置
主記憶装置には、
RAM(Random Access Memory):自由に読み書きできるが、電源を切るとすべての内容が失われるROM(Read Only Memory):書き込みができない読み取り専用がある。よって同じデータを何度も使う場合などは、データを別に記録しておく必要があり、そのときに使うのが補助記憶装置
補助記憶装置として、ハードディスク、フロッピーディスク、CD−ROMなどがあります。
コンピュータの機能と構成 より
http://luther-web.hp.infoseek.co.jp/godai.html

 一台のコンピュータはいろいろな装置(ユニット)から構成されていますが、各ユニットは制御装置・演算装置・主記憶装置・入力装置・出力装置の5つの機能・ユニットに分類できるのであります。

 まずもっとも大事な制御装置・演算装置でありますが、CPU(中央処理装置)ですね、これは人間で言えば脳味噌でありましてここの回転が速いかどうか、正しいロジックで動作するかどうか、これとっても重要なんですね。いわゆる論理能力、判断能力、思考能力であります。

 次に主記憶装置ですが、いわゆるメモリでありますが、これも人間で言えば脳味噌でありまして、どのくらいの量をどこまで正確に記憶されているか、いわゆる記憶力であります。

 で入力装置・出力装置でありますが、入力装置としてはマウスやキーボードなど、出力装置としてはディスプレイやプリンタになるわけです。興味深いのは人間の入力装置・出力装置なんですが実に多様でかつ個体差が大きいのでありますよ。

 入力装置・出力装置で問われるのはいわゆる情報収集能力・情報発信能力ですね、あと人間の場合ここで重要なのは、円滑に他者と会話ができるか、いわゆるコミュニケーションスキルが問われるのですね。

 たとえば面接官が質問をあなたにしているとき、あなたの入力装置は、面接官の言葉を聞いている「耳」、面接官の話す様子を伺っている「目」が中心になると思いますが、それ以外にも臭いをかぎ分ける「鼻」、味を判断する「舌」、暑さや寒さや痛さをとらえる「皮膚」、触感を確認する「手のひら」などなど、人間は実に多彩な「入力装置」を持っているのであります。

 そしてどの「入力装置」をどのように制御しながら情報収集しているか、これが個人の癖があり興味深いのであります。

 さらに出力装置となるともう百人百様でおもしろいですね。たとえば面接官の質問にあなたが答えるときは、主に返答を日本語で伝える「口」が中心になりますが、「口」以外にも、目や表情で気持ちを伝える「顔面」、時にボディランゲージとしての手足、もし絵や文紙に書くならば「きき手」、頭に来てパンチを食らわすなら「げんこつ」、やばいからこの場からずらかるなら「足」、ね、ほぼ五体全てが「出力装置」なのであります、人間の場合。

 どうでしょう、コンピュータの5大機能を人間に当てはめてみましたが、なかなか興味深いでしょう。



●自分をコンピュータに喩えて各機能のチェックすればきっと面接に役立つ

 で、自分をコンピュータに喩えて各機能のチェックを十分しておけば、きっと面接に役立つことでしょう。

(入力機能のチェック)

 面接官が質問しているときは、正しい姿勢で相手の口元に視線を集中し、一言一句聞き漏らさないようにいたします。

 目をつむっていたりうつむいていては視覚情報を自ら遮断しているという点でアウトですし、集中しすぎで睨みすぎたり意味もない薄笑いも誤った印象を相手に与えると言う点でアウトですね。

 中には面接官がしゃべり終わらないうちに返答をはじめちゃうあわて者もいますが、これはもう情報収集能力に問題有りというジャッジが下り完全にアウトであります。

(制御機能・演算機能のチェック)

 面接官の質問の内容をよく頭の中で整理します。質問の内容にもよりますが、あわてて返答するよりもじっくり考えてから返事をするほうが好感を得ることが多いですが、ここでは制御機能も問われますから注意が必要ですね。

 面接官の質問には「住所は」とか「家族構成は」とか、脳味噌の判断の必要のない確認質問と呼ばれるモノがありますが、このような質問にじっくり考えてはマイナスの印象しか与えません。

 また「自分の長所と欠点は」とか「20年後のあなたの将来像は」とか、当然少し考えてから考えを整理して返答すべき質問にはそれなりの考える時間が必要なのは当たり前のことです。中にはこのような考えさせる質問に対してまで即答してしまう人がいますがこれは駄目ですね。

 あと判断能力ですが、技術職の人は私のような意地悪い面接官の意地悪い質問には十分に注意が必要です。

 私の場合、あえて一問は必ずその人がおそらく正確には答えられないだろう技術的難問をぶつけます。

 その人が正直に「わかりません」とか「勉強していません」とか正しい回答をするのか、いいかげんなあてずっぽうの知識をつなぎ合わせて無理矢理誤った回答をしてしまうのか、その点を観察したいからです。

 技術職だけではありませんが、知らないことは正直に「わかりません」と判断し回答することは決して悪い印象を面接官に与えることはないでしょう。

 もっとも出される質問出される質問「わかりません」を連発してしまうのは論外なのは言うまでもありません(苦笑

(主記憶機能のチェック)

 記憶力をチェックする専門の質問はほとんどないでしょうが、例えば「今日の新聞で気になった記事は」とか「最近感銘を受けた本は」という質問への回答で、あなたの記憶力の優秀さを示すことはできます。

 「最近感銘を受けた本は」の場合、本タイトル、著者、出版社等の基本情報から、その本を読んだ動機、本の内容の概要、読後の感想まで、正確に語ることができればとても良い印象を面接官に与えることでしょう。

 「えーっと、誰の本か忘れましたが『我が輩は猫である』みたいな本がおもしろかったかも」なんてのは完全アウトですね(爆

(出力機能のチェック)

 面接の場合、相手に与える印象というのはすべてこの出力機能次第なのでありますから、最重要のチェックポイントでありますね。

 普段から自分の「出力装置」の癖をよく観察・理解しておき、欠点のある人は十分に対策を講じておくべきです。

 おとなしくて声の小さい人ははっきりと聞き取りやすい発声を心掛けるとか、早口でおしゃべりな人は間をおいてゆっくり話すとか、話すときには相手の目元に視線を置き必要なら手振りを交えてわかりやすく語ることが重要でありましょう。

 ここでも話しているときにうつむいたり天井を仰いだり目をつむったりしてはアウトですね。

 あなたの話している内容が相手が理解して聞いてくれているかどうか、相手の状態を絶えず観察しながら情報発信をする、これはコミュニケーションスキルの中で最も重要なかつ基本的な能力だからです。

 一方的に話し続ければいいわけではないのです。

 ・・・



●考えてみればブログだって同じだよね

 で、こっからが当ブログ名物の「論点の跳躍」(苦笑)が始まるのですが、就活時の面接を例に、人間の5大機能について論じてきましたが、考えてみればこれってブログだって同じなんですよね。

 よいブログを作成するには管理人の人間としての5大機能をとぎすます正に格好の練習の場なんだと思うのであります。

 人気のあるブログを眺めていると5大機能のそれぞれの特長を生かして最も自分が得意とする能力を発揮しているところがおもしろいのであります。

(入力機能が優秀なブログ)

 人気のある情報収集サイトなんかこれにあたりますよね。

 そこに行けばいろいろな情報が入手できる、ある特定の分野の正確な情報を得ることができる、こうしたサイトは、その管理人の情報収集能力が優れているのですよね。

 情報氾濫気味のネットの中で有益な情報のみピックアップして提供してくれるこれらのサイトやブログは貴重な存在でしょう。

(制御機能・演算機能が優秀なブログ)

 これは毎回のエントリーテーマをひとつに絞って、その管理人さんがもつ優秀な制御能力や演算能力をフルに発揮して、ユニークなかつ秀逸な論説を繰り広げてくれるブログであります。

 正確な情報も大切ですがこの系統のブログでは、情報よりも管理人の考え方や論理のほうが売りなわけで、そのエントリーそのものが貴重な情報になるわけであります。

(主記憶機能が優秀なブログ)

 ブログの持つ過去履歴能力やグーグルなどのネットの検索エンジン等をフルに活用して特定のテーマに関して膨大な情報量を有しているサイトなどがこれにあたります。

 特定分野に特化しているサイトが多いので他の人気サイトに比べて地味な存在が多いようですが、特定分野で正確な情報発信をしてくれる貴重な存在でありますよね。

(出力機能が優秀なブログ)

 これはね、上記の4つの優秀ブログ全てにも当てはまるのだと思うのですが、人気のあるサイトやブログというのは、当然ですが、みなさん、理解しやすい文章構成、わかりやすい文体を心掛けてらっしゃいますよね。

 まあ人気のあるブログの場合、コメント欄が書き込み禁止のところも多いですが、コメント欄での意見や会話が売りのブログ(まだまだ発展途上の当ブログもそれを目指しております)もありますですね。

 ・・・

 一生懸命情報収集能力を高め、情報の取捨選択の精度を高める、そしてテーマを絞って論理的に考える癖を身につける、また、自分の考えを第三者にわかりやすく伝える情報発信能力を身につける・・・

 どうですか、みなさん。

 つまりですね、

 よいブログを作成するには管理人の人間としての5大機能をとぎすます正に格好の練習の場なんだと思うのであります。

 で、人間としての5大機能が向上すれば就職活動に役立つのであります。

 就職活動に役立つということはその人の人生に役立つということですね。

 諸君!

 つまり、よいブログを作成するように努力するということはその人の就活と人生にきっと役立つということなのでありますぞ。
(↑なんのこっちゃ(苦笑))

 ・・・

 え? お前はどうなんだって?

 ・・・(大汗

 会社倒産して失業しないように、今夜もデスマーチしなきゃ(爆)

 ジャンジャン。



(木走まさみず)