テレビも新聞も謝罪しまくるフジ産経グループの醜態〜あっちで「ねつぞう」こっちで「さくら」ですか
なんだかなあ。
●読売系列のスポーツ紙にコケにされるフジ・関西テレビ〜「あるある」調査の結果は「ないない」
本日(30日)のスポーツ報知社会面紙面記事から・・・
「あるある」調査の結果は「ないない」
フジテレビ系列の情報番組「発掘!あるある大事典2」で、捏造(ねつぞう)が発覚した関西テレビ放送は29日、外部の調査委員会のメンバーを発表し、社内調査班中間報告として「納豆ダイエット」を取り上げた1月7日の番組制作過程などを説明。千草宗一郎社長(62)は出席せず、山本紘専務(63)ら役員3人が説明した調査の中身は「ないない」だった。
納豆ダイエットの捏造が発覚して以降、新たな捏造疑惑がでているが、調査は納豆編だけしか行っていないという。「納豆」についても20日の緊急会見から9日を経ながら、取材にかかわった制作会社「アジト」の7人のうち、調査班が聞き取りしたのは2人のみ。番組を7回もチェックしながら捏造を見抜けなかったことを明らかに。捏造のポイントとなる動機について、聞いているとしながら「発表できない」と繰り返した。
新たに捏造が指摘されたレタス編は日本テレワーク、みそ汁編はアジトが制作を請け負ったが「過去の捏造に関する証言? ありません」(同)と断言。計98回の「あるある」放送に「アジト」がかかわっているが「納豆編に番組の問題点が凝縮されていると思っており、集中的に事情を聞いている。(他の捏造は)調査委がテーマにされると思います」(同)と、納豆以外の調査をしていないという。
千草社長の辞任についての質問には、山本専務が「そういう話はございません」と気色ばんだ。30日に都内で開かれる第1回外部調査委の意向を踏まえ、継続的に調査を進め、最終報告は3月中旬ごろを目指すという。
◆みそ汁も捏造か
「発掘!あるある大事典2」で、みそ汁にダイエット効果があるとした昨年2月19日の放送分でも、内容を捏造(ねつぞう)した疑いが29日、出演した米国研究者のメールによる証言で分かった。
「衝撃!味噌汁でヤセる」と題し、みその専門家としてテキサス工科大のキム・サンウー助教授を紹介し、日本語吹き替えと字幕で「朝食にみそ汁をとることはダイエットに非常に効果的」と発言したように放送した。しかし、助教授は、共同通信の取材に対し「みその減量効果については発言していない」と答えた。
またこの日、「小豆を食べると、頭が活性化した」などとした01年3月11日放送の前身番組「発掘!あるある大事典」の実験疑惑を、被験者自らが一部報道で証言。ねつ造が常態化していたと見られても仕方がない状況だ。
◆フジ村上社長捏造問題陳謝
フジテレビの村上光一社長(66)は29日、定例会見の冒頭で捏造(ねつぞう)問題を「フジテレビとして深くおわびを申し上げます」と謝罪。今後「あるある―」の時間帯(日曜・後9時)は、2〜3月は代替番組を放送。4月からの同枠について、村上社長は「ゼロスタートで考えるべき」と、関西テレビからフジテレビ制作に移す可能性を示唆した。番組制作に携わった「日本テレワーク」の社外取締役を務めているが、辞任については「現時点では考えていない」と否定した。
また前民放連会長の日枝久フジテレビ会長は同日夜、東京都内で「(発覚した日に)内容を聞いてあぜんとした。ぞっとしたというのが正直な気持ちだ」と述べ、「フジテレビにもネット局としての放送責任がある。テレビ全体への信頼を失う雰囲気が生まれているのが非常に残念」と話した。
芸能事件簿
(2007年1月30日06時00分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070130-OHT1T00031.htm
もうね、読売系列スポーツ報知に徹底的にバカにされた記事を掲載されてしまった関西テレビ・フジテレビなのであります。
記事タイトルからして「「あるある」調査の結果は「ないない」」です(苦笑
関西テレビ千草社長の辞任についての質問には、山本専務が「そういう話はございません」と気色ばんだそうですが、記事は「みそ汁も捏造か」としたうえで、昨年2月19日の放送分や、「小豆を食べると、頭が活性化した」などとした01年3月11日放送の前身番組「発掘!あるある大事典」の実験疑惑まで明らかになったとし、「ねつ造が常態化していたと見られても仕方がない状況だ。」と言い切るのであります。
で、記事の締めは、フジテレビの村上光一社長(66)の陳謝と前民放連会長の日枝久フジテレビ会長の会見であります。
フジテレビの村上光一社長
「フジテレビとして深くおわびを申し上げます」日枝久フジテレビ会長
「フジテレビにもネット局としての放送責任がある。テレビ全体への信頼を失う雰囲気が生まれているのが非常に残念」
・・・
しかし、みそ汁、レタス、小豆ですか、次から次とよくこれだけ捏造疑惑が明るみになるものですね。
これじゃ、報知に「ねつ造が常態化していたと見られても仕方がない状況だ。」と断罪されても何も言い返せないのでしょうね。
しかしなあ、日枝久フジテレビ会長ですが、相変わらず空気の読めない傲慢チキな人であります、「テレビ全体への信頼を失う雰囲気が生まれているのが非常に残念」って、張本人のキー局の会長が何を他人事のように評論家してるのですか、これだけ捏造が明るみになってるのに。
グループとしての謝罪が先でしょ。
・・・
ふう。
まったくお粗末な話ではあります。
一方、今日(30日)の朝日新聞紙面記事から。
裁判員フォーラムに謝礼で「動員」 共催の産経新聞など
2007年01月30日01時33分最高裁と全国地方新聞社連合会が各地で共催した「裁判員制度全国フォーラム」で、大阪と和歌山では産経新聞社が、千葉では千葉日報社が、謝礼を払って「動員」をかけていたことが29日、わかった。最高裁は同日深夜、記者会見を開き、「新聞社側が裁判所の了解なくやった」と事実関係を認めた。フォーラム後には開催内容の特集記事が掲載され、最高裁の裁判員制度についての広告も掲載されていた。
最高裁によると、動員があったのは(1)大阪(05年10月と今年1月)(2)和歌山(05年11月)(3)千葉(06年1月)の計4回。
大阪では、05年10月に49人を、今年1月は70人を動員。いずれも産経新聞が人材派遣会社を通じて1人当たり約5000円を支払った。和歌山では125人を動員。産経新聞が広告会社を通じて依頼し、系列誌の配達員らに約3000円を支払った。千葉では38人を動員。千葉日報の担当者が知人らに声をかけ、約3000円を払った。費用はいずれも両新聞社が負担していた。産経新聞の担当者は、参加者が思うように集まらなかったため金を払った、と説明しているという。
朝日新聞が今月、情報公開制度に基づいて入手した最高裁と電通の契約書によると、05〜06年に全国50カ所であったフォーラムは約3億4000万円で発注。電通が地元新聞社に会場費などを支払う形で運営された。
電通は企画書で、地方紙と連携することで総発行部数約1900万部の読者に届くとアピール。各社は社告などで事前広報していた。
最高裁は、大阪での「動員」の情報が寄せられたため、企画した電通を通じ全国の新聞社に事実関係を照会。この4件が判明したとしている。
■「参加人数集まらず…」
産経新聞社は30日午前0時半から大阪本社(大阪市浪速区)で記者会見を開いた。報道陣約40人を前に、専務の根岸昭正・大阪代表が「こうした行為は報道機関としての新聞社の社会的責任を忘れた行為であり、深くおわびする」と謝罪した。関係者の処分については「社内基準に基づいて厳しく処分が行われると思う」と話した。
説明によると、不適切な募集行為は、参加人数が思うように集まらないことからフォーラム担当の営業局員が発案した。根岸専務は最高裁の関与を強く否定したうえで、「いずれのケースも、できるだけ多くの参加者を募ることが動機だった。特定の質問を依頼したことはなく、支払いは事業費とは別に産経新聞大阪本社が負担した。不祥事が再び起きないよう、信頼の回復に全力を傾ける」と説明した。
◇
産経新聞社は「国民の不信を招くような事態を起こしたことを深刻に受け止め、責任を痛感しております」とのコメントを出した。
千葉日報社は「まれにみる悪天候を懸念した独自判断とはいえ、一部に不信と誤解を招いたことは報道機関としてあるまじき行為。関係機関に多大なご迷惑をおかけしたことを心から反省し、深くおわびします」とのコメントを出した。
◇
最高裁のコメント 金銭を支払って参加を募るなどということは、裁判員制度の意義や内容に対する国民の理解を深めるというフォーラムの趣旨、目的に沿わない不適切な行為。フォーラムを共催した新聞社によりこのような不適切な募集が行われたことは、主催者としてまことに申し訳なく、今後、同様のことが起こらないよう厳に注意してまいりたい。
http://www.asahi.com/national/update/0130/TKY200701290384.html
「最高裁と全国地方新聞社連合会が各地で共催した「裁判員制度全国フォーラム」で、大阪と和歌山では産経新聞社が、千葉では千葉日報社が、謝礼を払って「動員」をかけていたことが29日、わかった。」そうであります。
いわゆる「さくら」ってやつですね。
産経新聞社の説明によると「不適切な募集行為は、参加人数が思うように集まらないことからフォーラム担当の営業局員が発案した。」そうで、「いずれのケースも、できるだけ多くの参加者を募ることが動機だった。特定の質問を依頼したことはなく、支払いは事業費とは別に産経新聞大阪本社が負担した。」と、担当者独断ではなく会社ぐるみでの「さくら」動員であったことを認めたのであります。
看過できないのは、05年10月に49人を動員したうえで、今年1月に70人を再度動員したそのタイミングであります。
今年一月と言えば、例の教育改革タウンミーティングで「公務員大量動員」の実態が明らかになり、安倍首相自らペナルティーを科して国民に謝罪した昨年12月の騒動の直後なのであります。
当時マスメディアは連日、公務員の「さくら」動員を徹底的に批判していたわけでありますが、その産経新聞が一月後に、会社ぐるみで「裁判員制度全国フォーラム」において70人の「さくら」動員であります。
バカか・・・
●あっちで「ねつぞう」こっちで「さくら」〜まったくお粗末なフジ産経グループの醜態
最後に、今日(30日)の産経新聞紙面お詫びから・・・
不信招きおわび致します 産経新聞社
裁判員制度に関するフォーラムで、不適切な募集活動があり、国民の皆様、最高裁判所ならびに関係各位に多大なご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び致します。言論・報道機関として社会の質の維持・向上という重い役割を担うべき新聞社で、国民の不信を招くような事態を起こしたことを深刻に受け止め、責任を痛感しております。今後、二度とこのような不祥事が発生しないよう、原点に立ち返り、新聞人としての自覚、社会的責務を再確認するとともに、再発防止策を早急に策定し、周知徹底を図ってまいりたいと思います。産経新聞社
(2007/01/30 00:38)
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070130/jkn070130001.htm
「言論・報道機関として社会の質の維持・向上という重い役割を担うべき新聞社で、国民の不信を招くような事態を起こしたことを深刻に受け止め、責任を痛感しております。」
「今後、二度とこのような不祥事が発生しないよう、原点に立ち返り、新聞人としての自覚、社会的責務を再確認するとともに、再発防止策を早急に策定し、周知徹底を図ってまいりたいと思います。」
・・・
まじで格好悪いですよ、産経新聞さん。
だって2ヶ月前の昨年11月には名物コラム【産経抄】で、政府が主催するタウンミーティングで発覚したやらせ問題を「次元が低い」、「役人の姑息(こそく)さにはあきれるばかり」と喝破してたじゃないですか。
【産経抄】
「ドキュメンタリーには、どのくらいやらせがあるのですか?」。NHKのディレクターとして数々の名作ドキュメンタリーを手がけてきた吉田直哉さんが、新聞記者から一番多く受けた質問だという。▼吉田さんの答えは決まっている。「ぜんぶですよ」。記者が「ありのままじゃないんだ」とつぶやくのを逃さず、こう畳みかける。「ありのまま、ってなんです?ありのままを文章に、記事にできますか?写真にできますか?」(『森羅映像』文藝春秋)。
▼吉田さんはここから、テレビドキュメンタリーとニュースの違いを論じていく。それに比べて、政府が主催するタウンミーティングで発覚したやらせ問題のなんと次元の低いことか。教育改革のテーマについて、議論を活発にするために、あらかじめ質問者を決めていたばかりか、一部の人には文科省が質問の文案まで用意していた。
▼大辞林によれば、「やらせ」とは、「事前にしめしあわせて事を行わせること」だから、ぴったりあてはまる。大臣の前で、議論が低調だったり、教育改革に反対する団体のメンバーに質問を独占されることを恐れたのだろう。その場を取り繕うことだけに長けた役人の姑息(こそく)さにはあきれるばかりだ。
▼かといって、「権力が世論を操っていいはずがない」などとこぶしを振り上げるほどのこともあるまい。今ではかえって、戦前の思想統制の記憶まで持ち出されて、アンチ安倍政権への世論誘導に利用されるていたらくだ。
▼やらせ質問の徹底調査もいじめ自殺についての議論も、ふさわしい場でおおいにやってもらいたい。教育基本法改正については、すでに国民の間で議論が煮詰まっている。民主党の立派な対案ともども、粛々と採決したらいい。
(2006/11/15 05:43)
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/sankeisho/061201/sks061201010.htm
政府が主催するタウンミーティングで発覚したやらせ問題のなんと次元の低いことか。
その場を取り繕うことだけに長けた役人の姑息(こそく)さにはあきれるばかりだ。
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うーん。
この批判そのまま今回の産経新聞の「さくら」騒動に、ブーメランしちゃってるんですがどうしましょう(苦笑
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・・・
テレビも新聞も謝罪しまくるフジ産経グループなのであります。
しかしなあ、あっちで「ねつぞう」こっちで「さくら」ですか。
まったくお粗末なフジ産経グループの醜態なのであります。
(木走まさみず)