佐田玄一郎行革担当相は即刻議員辞職せよ!〜それにしてもいったい安倍さんはどっちを向いて政治をしているのか
ここへ来て我らが安倍政権の不祥事が止まりません。
佐田行革相は、公務員宿舎入居問題で政府税制調査会長を辞任した本間正明大阪大大学院教授について、「自分で出処進退を考え、きちっと襟を正していただきたい」とえらそうに批判していたのはつい先日のことでしたが(苦笑。
本間正明前政府税調会長の辞任に続き、佐田氏辞任という事態になれば、安倍政権が大きなダメージを受けることは避けられそうもありません。
●約10分間に「調べている」を22回連発〜佐田玄一郎行革担当相の見苦しい記者会見
昨日の毎日新聞記事から・・・
安倍政権:佐田行革担当相疑惑が新たな火種に
安倍政権発足から3カ月の26日、佐田玄一郎行革担当相の関連政治団体(今年10月解散)の不正経理疑惑が浮上した。佐田担当相は「調査中」を繰り返し、現段階で事実関係は不明確だが、野党各党は一斉に批判し、政権を揺るがす新たな火種となる可能性もある。支持率急落にあえぐ安倍晋三首相側は、マイナス要因を年内にすべて清算しようと、政府税制調査会長の後任人事は決着にこぎつけたが、一難去ってまた一難のようだ。
「私もよく分からない」。佐田担当相は26日の記者会見で疑惑を追及されたが、約10分間に「調べている」を22回連発。問題の政治団体がどのような団体かも答えられず、事実関係を一切明らかにしなかった。首相は調査結果の報告を担当相に求めている。
官報などによると、関連政治団体「佐田玄一郎政治研究会」が90〜00年、事実上存在しない事務所に約7000万円の経費を支出したとする虚偽の政治資金収支報告書を国に提出した疑惑がもたれている。
これに対し、野党各党は首相の任命責任追及で攻勢をかける構えだ。民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日、東京都内で記者団に「大変な問題だ。事実ならばお辞めになるしかない」と語り、国会の閉会中審査を求める考えを表明。共産党の市田忠義書記局長も「規範意識に欠ける内閣だ」と批判した。連立政権を組む公明党の太田昭宏代表も「国民にきちんと説明する必要がある」と懸念を示す。
安倍政権は郵政造反組の復党で世論の批判を招き、タウンミーティングの「やらせ質問」問題、政府税調会長の辞任劇に発展した公務員官舎問題などマイナス要因が止まらない。新たな疑惑の浮上に、ある政府高官は「何で昔の問題ばかりが出てくるんだろうか。問題に対処した経験のある人が政権内に少ないんでしょう」とぼやいた。
毎日新聞 2006年12月26日 20時58分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20061227k0000m010104000c.html
総額7840万円もの使途不明金を含む不正経理疑惑が浮上した佐田玄一郎行革担当相の政治団体「佐田玄一郎政治研究会」なのであります。
政治資金収支報告書では、発足した90年から00年までの10年間、事務所費や光熱費などの名目で約7840万円の経費を支出したと記載されていましたが、団体の所在地であるビル管理事務所などは「政治団体と入居の契約はしていない」と事実関係を完全否定、その東京都豊島区のビルには、佐田大臣の父親の会社「佐田建設」の東京事務所があるだけなのであります。
手口が悪質だと思われるのは、政治資金収支報告書に記載する際、政治活動費は領収書の添付が必要ですが、光熱費などは義務づけがないことを悪用し、総額約7840万円分の公開できない経費支出を処理した疑いがあることです。
これが事実だとすれば2001年までの話なので時効成立なのは承知していますが、これはれっきとした犯罪行為なのであり、大臣辞任どころか議員辞職すべき大罪なのであります。
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●要職者としてまったく不適任者・失格者である佐田玄一郎行革担当相は即刻議員辞職せよ!
しかし情けないのは昨日の佐田大臣の記者会見の受け答えであります。
上記毎日記事にも「「私もよく分からない」。佐田担当相は26日の記者会見で疑惑を追及されたが、約10分間に「調べている」を22回連発。問題の政治団体がどのような団体かも答えられず、事実関係を一切明らかにしなかった。」と記されていますが、TVで見ていて腹が立ってきました。
総額7840万円もの巨額のお金を佐田担当相が「よく分からない」はずないでしょう。
その開き直りにも腹が立ちましたが、「私もよく分からない」から「調べている」を22回連発して逃げているその態度がまったくいただけません。
これでは恥の上塗りなのです。
自身の事務所で発生している総額7840万円もの巨額の使途不明金に関して「私もよく分からない」のが仮に本当であるとしたら、これは要職者としてまったく不適任者・失格者であることを自ら全国民に知らしめていることに、なぜ気づかないのか。
「私もよく分からない」から「調べている」は何の免罪符にもならないどころか、「私は要職者として不能であります」と宣言しているに等しいじゃないですか。
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話になりません。
このような人間に行革担当相という要職を預けるわけにはまいりません。
佐田玄一郎行革担当相は、国民に対する説明責任をはたし事実関係を明らかにした上で、不正行為が事実ならば、即刻大臣辞職の上、議員も辞職していただかなければなりません。
●いったい安倍さんはどっちを向いて政治をしているのか
それにしてもどうにもこうにも安倍政権の不祥事が止まりません。
政権発足時には、外交面で小泉政権時代に完全に冷え切っていた対中対韓外交関係を中韓電撃訪問で一気に打開し、河野議長声明の継承を宣言するなど現実主義的外交戦術を展開、国民の評価も支持率70%超という上々の滑り出しだったのですが、よかったのは当初の外国政策どまり、その後の内政では、郵政造反組の復党で世論の批判を招き、タウンミーティングの「やらせ質問」問題、政府税調会長の辞任劇に発展した公務員官舎問題などマイナス要因が止まらないのであります。
この佐田玄一郎行革担当相も安倍政権発足時に、「安倍政権を誕生させる会」会長として総裁選を支援、その論功労賞人事で大臣抜擢されたわけで、安倍さんの任命責任者としての責任は重大であるわけです。
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「美しい国日本」、「再チャレンジ可能の日本」、フレーズはけっこうですが、国民の目からすれば起こっていることはちっとも「美しくない醜態」の連続であり、国民より優先して身内の野田聖子などの大儀なき政治屋・「魑魅魍魎どもの再チャレンジ」(復党)を安易に認めては、いったい安倍さんはどっちを向いて政治をしているのか、国民が疑問を抱いてしまうのも無理からぬことなのであります。
安倍さんは党内勢力に対し気配りがしすぎて国民の目からは国民のための政策と映らず、党利党略優先の古い自民党政治に先祖がえりしつつあると映ってしまい始めたことに、もっともっと神経を使うべきです。
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小泉前首相は「劇場型政治」として、良くも悪くも国民に直接呼びかける政治手法で人気をはくしました。
政治問題を「ワンフレーズ」で決め付けるその手法は必ずしも不肖・木走は評価していませんが、それでも彼の直接国民に訴えるそのやり方は、多くの国民の支持を得てきたことも事実です。
良きにつけ悪きにつけ、日本国民は小泉流ワイドショー政治に慣らされ、政治家には小泉さんと同様のはっきりとした説明を求める癖がついてしまっているのです。
内向きの普通の政治家では小泉首相の派手なパフォーマンスに慣れた国民としては、退屈で欲求不満に陥ってしまうのでしょう。
ただでさえ国民が小泉政治の後遺症を引きずっているのに、郵政造反組の復党で世論の批判を招き、タウンミーティングの「やらせ質問」問題、政府税調会長の辞任劇に発展した公務員官舎問題、そして今回の行革大臣不正経理疑惑問題であります。
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今からでも遅くはありません。
安倍首相ははっきりとした口調で国民に説明責任を果たすべきです。
そして特に人事では決断を早く世論の先手を打っていただきたいです。
もはや国民世論を無視してはこの国の政権は持たないのだという事実を深く自覚していただきたいです。
今問われているのは、安倍さんはどっちを向いて政治をしているのか、政権の存続そのものに関わる大事、安倍さん自身の政治スタンスなのであります。
(木走まさみず)