木走日記

場末の時事評論

まったく韓国の非論理性にはうんざりだ~自国による明確な国際公約違反を棚に上げ「謝罪精神に逆行」と日本の要請に逆切れ

さてベルリンの「慰安婦」像をめぐり、ドイツ・ベルリンの自治体が正式に韓国系団体に像の撤去命令を発令しました

本件を時系列でまとめておきましょう。

旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」がドイツの首都ベルリンの中心部に設置、除幕式が行なわれたのは9月28日のことでした。

同国では3体目で、ベルリンでは初めてでこれまでの2体は私有地に設置されているが、今回はドイツの公共の場に設置された初の「少女像」となります。

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ドイツに3体目の「平和の少女像」 28日に除幕式
記事一覧 2020.09.27 10:24
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200927000200882

少女像は「あいちトリエンナーレ2019」に出展された少女像を製作したキム・ウンソン氏、キム・ソギョン氏の作品。

で、設置を主導したのは、ベルリンの韓国関連市民団体のコリア協議会を中心とする日本軍慰安婦問題対策協議会と、韓国の慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」。

そうそうたる登場人物です。

さっそく日本政府は反発、加藤勝信官房長官は29日の記者会見で、ドイツの首都ベルリンの公有地に初設置された、元従軍慰安婦の被害を象徴する少女像の撤去を求める考えを示します。

「極めて残念だ。撤去に向けてさまざまな関係者にアプローチし、わが国の立場を説明するなど働き掛けていきたい」と述べます。

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ベルリン少女像「撤去を」加藤氏 元従軍慰安婦の被害を象徴
2020年9月29日 13時29分 (共同通信
https://www.tokyo-np.co.jp/article/58495

さて10月7日、ドイツのベルリン市当局が「平和の少女像」(少女像)に対し、電撃的に撤去を命令します。

ベルリンのミッテ区は7日(現地時間)、少女像の設置を主管する韓国関連市民団体のコリア協議会に、14日までに少女像を撤去するよう求める内容の公文書を送ります。

ミッテ区は自主的に撤去しない場合、強制執行を行い、コリア協議会に費用を請求すると付け加えています。

撤去命令の背景として、事前通知もなく碑文を設置し、ドイツと日本の関係に緊張が造成されたことを挙げています。

「ミッテ区が韓国と日本の間に対立を起こし、日本に反対する印象を与える」とし、「一方的な公共場所の道具化を拒否する」と説明します。

碑文には第二次世界大戦当時、日本軍がアジア太平洋全域で女性を性的奴隷として強制的に連れて行ったなどの説明が一方的に書かれていました。

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ベルリン市、日本との関係を理由に「平和の少女像の撤去」 命令
http://japan.hani.co.kr/arti/international/37958.html

当然のことながら、日本政府はドイツの撤去命令を評価いたします。

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少女像撤去指示を評価 加藤官房長官
2020年10月09日12時29分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100900589&g=pol

加藤勝信官房長官は9日午前の記者会見で、ベルリンに設置された慰安婦を象徴する少女像の撤去を地元自治体が指示したことについて、「前向きな動きとして受け止めている」と評価します。

さらに「韓国政府に対し、最終的かつ不可逆的な解決を確認した2015年の日韓合意があるわけだから、その着実な実施を引き続き求めていきたい」と語りました。

対して韓国外交部の金インチョル報道官は8日の定例会見で、日本政府がドイツの首都ベルリンに設置された旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の撤去を要請したことについて、「民間の自発的な動きに政府が外交的に関与することは望ましくない」と述べました。

また、「歴史的な事実に関連した追悼教育のため、民間が設置した造形物」だとして、「政府が関与することは問題解決に決して役に立たず、日本自らが表明した責任の痛感と謝罪、反省の精神にも逆行する」と批判しました。

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日本のベルリン少女像撤去要請を批判 「謝罪精神に逆行」=韓国外交部
記事一覧 2020.10.08 16:16
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20201008004200882

・・・

何が「民間の自発的な動きに政府が外交的に関与することは望ましくない」なんでしょうか、意味が不明です、約束が違うでしょう、明確な国際公約違反です。

今回、日本政府は2015年の「日韓慰安婦合意」という国際公約(現在韓国政府が一方的に公約破棄状態)の内容を堂々とドイツ政府に説明しています。

日韓合意では、韓国政府は海外での像の設置を支援しない、性奴隷という表現も使わない、韓国の支援団体を説得し、駐日本大使館前にある少女像の問題の解決に努力することなどが謳われていました。

今回の像設置は、その出鱈目の碑文内容も含めて韓国側の一方的な国際公約違反であり、公有地には全くふさわしくないのは当然のことです。

ドイツによるベルリンの慰安婦像の1週間以内の撤去命令に、「謝罪精神に逆行」とドイツにではなく、要請した日本政府に逆切れする韓国政府なのであります。

まったく韓国の非論理性にはうんざりです。



(木走まさみず)