木走日記

場末の時事評論

一色氏が甘利事務所を実名告発した理由を推測してみる


 さて、ここに自由民主党神奈川県第十三選挙支部の平成26年分の収支報告書が公開されています。


http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/9400/H271126/0104jiyuuminsyutou/105_4834.pdf

 代表は甘利明氏であり、会計責任者は甘利氏の第一秘書、現在失踪中の清島健一氏であります。

 ちよっと拡大。

 で、少し調べれば、千葉県白井市清戸272所在の文春記事でいう一色武氏が役員をしていたという『S社』こと、薩摩興業株式会社が総額169万円の寄付をしていることが確認できます。

 ちよっと拡大。

 今週号の週刊新潮の記事でも『S社』こと薩摩興業は実名報道されていますが、企業情報はこんな感じ。

会社名:薩摩興業株式会社
設立: 1973年9月
資本金:1000万円
従業員:5名
住所:
〒270-1415
千葉県白井市清戸272 
代表者:寺床博好 

 資本金1000万で従業員5名ですか。

 さて文春の記事や新潮の記事を元に、ちょっとネットの情報などを調べたうえで、今回の事件を当ブログなりにまとめてみます。

 まず薩摩興業が今回の土地トラブルでURから損害賠償や立ち退き料をぶんどろうと画策するのが今から9年前のことです。

 まあ、クレーマー企業の典型ですわな。

 で、当時、薩摩の寺床博好社長は、東京八王子にあるAと神奈川県のBという二つの右翼団体に300万払って協力を依頼します。

 でもこの交渉はうまくいかず、寺床博好社長は右翼団体に「1000万払え」と激怒します。

 この寺床博好社長、右翼団体を脅すほどの怪人物であります、地元ではたちの悪さで相当有名だったような。

 右翼団体側は当時構成員であった一色武氏を担当として交渉を続けることと経過報告をすることを約束、寺床社長も納得します。

 これを機に一色氏は薩摩興業の名刺を持つようになります。

 さてその後の動きは既に報道されているとおりであります。

 では、一色氏はなぜこのタイミングで甘利事務所を告発したのでしょうか。

 ここからは当ブログの個人的推測です。

 まあ本件はネットなどではTPPつぶしの陰謀論もありますが、おそらく立ちの悪いクレーマー会社と発言を録音しては県議などを脅す癖があった元右翼構成員により、脇の甘い甘利事務所が利用されていたという構図であります。

 で、最大の謎は、もう少しでURから新たな補償金が入る予測もあったのに、なぜこのタイミングで甘利事務所を告発したのでしょうか?

 これはずばり一色氏の薩摩興業の寺床博好社長に対する嫌がらせであると推測いたします。

 新潮記事によれば、今回の告発は薩摩興業側には一切知らせていない、一色氏の独断によるものであり、薩摩興業側は激怒しているとのことです。

 現在、薩摩の社長と一色氏の中は完全に決裂しています。

 であるならば一色氏は本件をつぶしに回ったのではないでしょうか。

 一色氏は自分が努力してきた本件で、薩摩興業に膨大な金が入っても、何の益もなくなった、ならば週刊誌に告発して話しそのものをつぶしてしまおう、当ブログは一色氏がそう判断したのではないか、と推測します。

 こう推測すれば一色氏が危険を冒してまでなぜ実名告発したのか、理由が納得できます。

 で、甘利事務所は薩摩興業と一色氏の仲違いの結果に、完全に巻き込まれてしまったのではないでしょうか。

 まあ、甘利事務所の脇の甘さはどうしようもないのでまったく同情はできませんですがね。

 ふう。



(木走まさみず)