木走日記

場末の時事評論

4日間で11倍超の感染爆発、韓国で今何が起こっているのか検証

昨日21日のエントリーの続報です。

昨日一気に156名にまで急増した韓国の感染者数を取り上げました。

韓国では18日に30人だった感染者数が、19日に51人、20日に104人、21日に156名と、この三日間で30人から156名と実に5倍に増えています。

韓国で感染者数が3日間で5倍増と尋常じゃない件 より
https://kibashiri.hatenablog.com/entry/2020/02/21/170643

ところが21日のうちにさらに48人増え204人になります。

新型ウイルス、韓国でさらに48人の感染確認 計204人に
https://www.afpbb.com/articles/-/3269529

さらに22日、速報で朝鮮日報が「新たに142人の感染確認=計346人」と報じます。

新型肺炎 韓国で新たに142人の感染確認=計346人
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/02/22/2020022280018.html

驚くべきスピードです、わずか一日で156人から346人と倍増以上のペースで感染者数がふえています。
まずは昨日のグラフです。

■日本と韓国の感染者推移(2月21日現在)
f:id:kibashiri:20200221164126p:plain
※『木走日記』作成

次が最新のグラフです。
グラフも縦軸を20人刻み160人MAXから、50人刻み400人MAXに更新しました。

■日本と韓国の感染者推移(2月22日現在)
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※『木走日記』作成

さすがにNHKなど日本のメディアも報じ始めました。

新型ウイルス 韓国の感染者346人に 死者は2人
2020年2月22日 10時30分

韓国の保健福祉省は22日、新型コロナウイルスの感染者が新たに142人増えたと発表しました。142人のうち126人が、韓国南部テグ(大邱)にある教会と、その周辺にある病院の関係者だということです。
これで韓国で感染が確認されたのは合わせて346人となり、このうち2人の死亡が確認されています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200222/k10012297111000.html

それにしてもです、18日に30人だった感染者数が22日に346人と、わずか4日間で11倍超の急増です。

気になるのは一日当りの感染者増加数で、21人、53人、100人、142人と勢いを増しています。

韓国で何が起こっているのか、検証いたします。

上記グラフでも確認できるとおり2月20日までは感染者数30人と抑えられており、2月13日には、文大統領は「新型コロナは遠からず終息する」と断言し、韓国国民に向かって正常な日常に戻らなければならないと呼びかけていました。

文政権の経済副総理である洪楠基(ホン・ナムキ)企画財政部長官も、過度な恐怖心と不安が消費者心理を萎縮させているとし、「(自営業者を助ける気持ちで)行事や集まり、昼休みには最大限外部の食堂を利用してほしい」と促します。

さらに19日には、出入国管理の主務部処長官の秋美愛(チュ・ミエ)法務長官が、米国が政治的な理由で中国人たちの入国を遮断したとし、「我が国(韓国)は静かながらもとても合理的かつ客観的な方法で実効的な遮断をした。科学的に対処している」と自画自賛します。

与党の共に民主党は、中国人入国を制限すべきだという医師協会の主張に対し、「政治的な判断」と非難しています。共に民主党からは「わが政府の対応が世界的な模範ケースとして認められている」という出張も出ます。

韓国メディアも、日本や米国などの海外マスコミが韓国の新型コロナ対応態勢を絶賛しているとし、文在寅政権を大いに称えていました。

特に日本の対応に対しては、「日本、感染病後進国で恥さらし」(中央日報)と嘲笑していました。

関連エントリー
「日本、感染病後進国で恥さらし」(中央日報)だと?〜これだけ事実を捻じ曲げた反日記事は珍しい、 反日なら何でも許されるのか?
https://kibashiri.hatenablog.com/entry/2020/02/08/125127

そんな韓国内の感染が急速に拡大し始めたのは19日、韓国の南東部にある大邱(テグ)地域で国内31番目の感染者が確認されて以降です。

この感染者が新興宗教「新天地イエス教会」の信者で、大邱市の大邱教会で行われた礼拝に参加し、集会の参加者たちを対象に検査を実施したところ、19日当日だけでおよそ14人の感染者が確認されるなど、この感染者が訪れた場所を中心に大邱市内のいたるところで新型コロナの感染者が続出する事態となります。

さらに事態を悪化させているのは、新天地の信徒らは全国の教会を巡りながら礼拝を行っているため、大邱教会を訪れた全国の信徒の間で感染者が続出していることです。

最初の死亡者が発生した慶尚北道・清道(キョンプッド・チョンド)地域の某病院では、新天地幹部の葬式が行われたことが確認されています。

(参考記事)
日本超えた韓国の感染者、背景に新興宗教信者の暴挙
日本を冷笑していた韓国、あっという間に中国に次ぐ感染大国へ
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59456

まとめます。

日本の感染者増加のペースも上記グラフでご覧のとおり日々悪化しており決して油断することができない事態なわけです。

感染ピークをいかに遅らせてその山を低くなだらかなものにするか、それとも対策に後手を踏みピークが早まり高くなってしまうか、今が重大な局面なのです。

専門家はここ半月が勝負どころといいます。

19日までは、「わが政府の対応が世界的な模範ケースとして認められている」(共に民主党)と自画自賛し、その政策に自信を示し「行事や集まり、昼休みには最大限外部の食堂を利用してほしい」(韓国政府高官)と国民に外食を促し、さらには「日本、感染病後進国で恥さらし」(中央日報)と対策に失敗したと日本を嘲笑。

そこに慢心はなかったか。

今回の韓国の感染爆発が、韓国の「油断」のようなものが招いたとすれば、日本にとってもこれを「他山の石」として、気を引き締めてまいりたいです。



(木走まさみず)