木走日記

場末の時事評論

まったく納得がいかない民進党の蓮舫代表のメディアに対する対応〜自らの「戸籍」は伏せ「家族」はバラエティに晒す矛盾

 国民をバカにしていませんか?

 こういうレベルで政治家の悪口は言いたくはないのですが、民進党蓮舫代表のメディアに対する対応が「意味不明」に思えてなりません。

 納得がいかないのです。

 24日付け産経新聞記事から。

民進蓮舫代表 戸籍謄本は公開しない考えを再度表明

 民進党蓮舫代表は24日の記者会見で、日本国籍と台湾籍のいわゆる「二重国籍」問題に関して、自身の戸籍謄本は公開しない考えを改めて示した。蓮舫氏は日本維新の会などから「戸籍謄本を公開すべきだ」と求められていた。

 蓮舫氏は会見で、記者から「先日のテレビ番組では寝室まで公開していたが、戸籍の公開は考えているのか」と問われ、「考えは変わっていない」と述べた。

 蓮舫氏は10月6日の記者会見で、自らの戸籍について「極めて私の個人的な戸籍の件に関しては、みなさまの前で話をしようとは思っていない」と発言していた。

http://www.sankei.com/politics/news/161124/plt1611240041-n1.html

 うーん、「先日のテレビ番組では寝室まで公開していたが、戸籍の公開は考えているのか」と問われ、「極めて私の個人的な戸籍の件に関しては、みなさまの前で話をしようとは思っていない」との考えは「変わっていない」と述べた蓮舫氏なのであります。

 「先日のテレビ番組」とは、2016年11月18日放送のTBS系バラエティー番組「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」であります。

 この番組で20分にわたり、自宅を公開、家族(双子の娘と息子、実母、そして夫)もインタビュー有りの顔隠し無しでテレビカメラの前に赤裸々にオープンにしたのであります。

 ネットでは旦那さんのことを「ムラタ」とか「ムラタサン」とか呼び捨てたり「ペット以下の存在」とかなり邪けんに扱っており、そのへんがひんしゅくを買ってしまっているようではあります。

(関連記事)

蓮舫代表の夫の扱いに批判殺到 「ペット以下の存在」「そのうち居なくなる」
2016年11月21日 17時33分
J-CASTニュース
http://www.j-cast.com/2016/11/21284021.html

 これはどういうことでしょう。

 別に蓮舫氏がバラエティー番組でどのようにプライベートなことを公開しようがご本人が納得しているのならば勝手ではありますが、蓮舫氏は九月12日に朝日新聞社系のハフポストで、次のような悲痛なインタビューをしていたではないですか。

 当時の当ブログのエントリーより当該部分を引用。

(前略)

 本件を受けて、朝日新聞社系のハフポストで蓮舫氏のインタビュー記事が掲載されています。

「ネットの怖さを痛感した」蓮舫氏「二重国籍」騒動を語る 【UPDATE】
http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/12/renho-interview_n_11971430.html

 このインタビューで氏は、「ネットの怖さを直接的に痛感して、正直、すごく悲しかった」と述べています。

 インタビューの当該箇所を抜粋。

——「二重国籍」騒動をどう受け止めていますか

うーん。私個人に責めるべき点があるとしたら、自分で防戦をしないといけないし、対応すべきであると思います。ですが、今回の場合は愛する父の否定であったり、あるいは私の双子の息子・娘に直接的な攻撃的な言葉がネットの書き込みにあったものですから。ネットの怖さを直接的に痛感して、正直、すごく悲しかったですね。

——今回批判が寄せられたのは、主にネット上でですか?

そうです。Twitterとか、匿名性の高いSNSです。

 確かに本件はそもそも池田信夫氏主宰のネット言論サイト「アゴラ」の記事がきっかけでありましたし、その後の彼女の過去の発言もネット上で例によって徹底的に検証されてきた経緯があります。

 もちろん、「今回の場合は愛する父の否定であったり、あるいは私の双子の息子・娘に直接的な攻撃的な言葉がネットの書き込みにあった」(蓮舫氏)とありますが、ネット上で一部の行き過ぎた人権を無視したような過激な発言は言語道断、許されることではありません。

(後略)

2016-09-14 蓮舫二重国籍問題に見る甘すぎる擁護派の論説 より抜粋
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20160914

 二重国籍問題において、愛する家族への攻撃的な言葉に「ネットの怖さを直接的に痛感して、正直、すごく悲しかった」と当時お話しされていましたよね。

 そしてその延長線上に「極めて私の個人的な戸籍の件に関しては、みなさまの前で話をしようとは思っていない」と、戸籍は公開しないとの主張がなされていると、当ブログは解釈していました。

 それがTVのバラエティー番組でご自宅やご家族を全国放送にて映像も氏名も公開するとは、どのようなご判断でされたのかわかりませんが、私にはまったく「意味不明」なのであります。

 なぜならば、戸籍を公開するにしてもご本人に関わる箇所以外はそれこそ「のり弁当」状態、黒塗りをほどこしておけば、ご家族のプライバシーに極力害を与えないような公開方法はあるはずですし、少なくともバラエティ番組でおもしろおかしく公開することが問題ないならば、ご本人に関わる箇所だけの「戸籍公開」のどこに問題があるのか、まったく不可解だからです。

 これはまったく納得がいきません。

 こういうレベルで政治家の悪口は言いたくはないのですが、「戸籍」は一部だとしても絶対公開しない、一方バラエティ番組では「家族」は実名、ぼかし無しの映像公開をする、これはどう解釈すればよろしいのでしょうか?

 メディアが求めても自らの「戸籍」は伏せるのに、誰も求めてもいないのに「家族」はバラエティに晒す、大いなる「矛盾」であります。

 とても矛盾した民進党蓮舫代表のメディアに対する対応だと思います。

 「意味不明」に思えてなりません。

 国民をバカにしていませんか?

 

(木走まさみず)