木走日記

場末の時事評論

「5分で読める報告書だ!!」〜嘘つけ!!国会で麻生氏を無理筋で批判する蓮舫氏

さて麻生氏の報告書拒否が大炎上中であります。

13日付け朝日新聞社説は冒頭から「議論から逃げる。あけすけな小心さと幼稚な傲慢(ごうまん)さが同居する政府与党の姿には、あきれるしかない」と、安倍政権の姿勢を痛罵します。

(朝日社説)

 1週間前に自慢げに紹介した有識者の報告書を、選挙の逆風になるとみるや一転してこき下ろし、受け取りを拒む。相次ぐ批判も報告書ごと「なかったこと」にして、議論から逃げる。あけすけな小心さと幼稚な傲慢(ごうまん)さが同居する政府与党の姿には、あきれるしかない。

毎日新聞社説も「『2000万円』報告書を拒否 将来不安から逃げる政府」、日経新聞社説も「『資産形成のすすめ』から政府は逃げるな」、いずれも政府の姿勢を批判します。

産経新聞社説も「老後『2千万円』 厳しい現実に目背けるな」と本件を取り上げていますが、その批判の対象は政府の姿勢ではなく野党の姿勢です。

(産経社説)

 野党は報告書について「『100年安心』は嘘だったのか」と揚げ足取りに終始している。だが公的年金は元来、老後資金の全てを賄う設計とはなっていない。この大原則は民主党政権時も同様で、知らないはずはない。

 老後に必要な資金額を紹介し、自助努力を促すことは本来、当然のことである。

読売新聞以外が社説にて取り上げています。

(各紙社説)

朝日新聞社説】報告書「拒否」 議論避ける小心と傲慢
https://www.asahi.com/articles/DA3S14053556.html?iref=editorial_backnumber

毎日新聞社説】「2000万円」報告書を拒否 将来不安から逃げる政府
https://mainichi.jp/articles/20190613/ddm/005/070/032000c

産経新聞社説】老後「2千万円」 厳しい現実に目背けるな
https://www.sankei.com/column/news/190612/clm1906120002-n1.html

日経新聞社説】「資産形成のすすめ」から政府は逃げるな
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46006000S9A610C1SHF000/

本件で沈黙を守っている読売新聞ですがそれもそのはずの事情がありそうです。

該当の報告書は金融庁より、ネットでPDFファイルとして公開されています。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書
「高齢社会における資産形成・管理」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

で、「市場ワーキング・グループ」メンバー名簿を見てみれば、メディアから唯一、林田晃雄読売新聞東京本社論説副委員長が参加していることが確認できます。

f:id:kibashiri:20190613125254p:plain
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

本件で読売は当事者だったのですね、よくあることですがこのようなとき読売新聞は静かに沈黙を守るのでありました(苦笑)。

さてこの36ページの小レポートですが、専門用語も多く出現し、またグラフや図表も多数掲載されています、36ページのボリュームですが1頁当たりの密度が濃いです。

私も過日読み終ましたが、用語を調べながらですが休日の午前中をつぶしてしまいました、2〜3時間要したと思います。

さて立憲民主党蓮舫副代表です。

報告書を読んでいなかった麻生大臣をこう批判しています。

「一番驚いたのは、5分で読める報告書です。それを担当の麻生大臣が読んでいなかったというのに驚きました。」(蓮舫氏)

ほほう。

(関連記事)

蓮舫氏「めちゃめちゃなこと言ってる」麻生氏を批判
2019年6月10日 19時14分 テレ朝news
https://news.livedoor.com/article/detail/16598193/

この36ページの報告書を、恥ずかしながら不肖・木走が読み解くのに数時間を要した報告書を、蓮舫氏は「5分で読める報告書」と言い切ったのであります。

国家の最高機関である国会で、金融庁の36ページの報告書を「5分で読める」と言い切る蓮舫氏なのであります。

お時間のある読者のみなさん、今一度リンク先の報告書を見て下さいませ。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書
「高齢社会における資産形成・管理」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

これを5分で読むだと・・・

嘘つけ!!(怒

・・・

失礼しました。

しかしどんなに優秀な蓮舫氏にしたところで、36ページの報告書を5分で読み解く、分速7ページ強の速読であります、1ページに掛けれる時間は9秒弱であります。
絶対に無理です。
一歩譲って優秀な蓮舫氏がそのスピードを実現していたとしてです、麻生大臣や他人に対しても「5分で読める報告書です」と言い切ってしまっては、駄目駄目でしょ。

しかしなあ、彼女はどうしてこう言ういやな物言いしかできないのでしょうか。

「5分で読める報告書だ!!」、国会で麻生氏を無理筋で批判する蓮舫氏なのでした。

やれやれです。



(木走まさみず)