外国人の地方参政権を論じるなら日本人の地方参政権の行使の惨状も議論すべきでしょ
今日は暴論気味のコラムであります。
●民主小沢代表「我々がまとめれば、公明党を追い込んでいける。そうしたら自民党はどうしようもない」〜永住外国人地方参政権問題も小沢氏に掛かると「政局優先」の道具
今日の朝日新聞電子版記事から。
永住外国人の選挙権案、与党揺るがす火種 民主提出方針
2008年01月24日08時08分永住外国人に地方自治体の選挙権を認める法案が、与党の結束を揺さぶる波乱要因となる可能性が出てきた。在日韓国人を中心に待望論があり、公明党などが繰り返し提出してきたが、そのつど自民党内から反発が出て成立していない。ところが、民主党の小沢代表が成立に向けて踏み出し、公明党がその動きに期待を表明した。民主党案が提出されれば、与野党で賛否が入り乱れる構図となりそうだ。
「ぜひ党内をまとめ、提出してもらいたい。私としては歓迎だ」
公明党の北側一雄幹事長は23日の記者会見で、民主党の動きをこう評した。さらに、自民党内の保守色の強い議員らの反発を念頭に「自民党内でも理解いただけるようお願いしたい」とも語り、今国会での成立に向け、自民党の協力に期待を表明した。
この法案は、公明党にとって自民党と連立を組んだ当初からの悲願だった。連立参画を翌年に控えた98年に当時の新党平和として提出したのを皮切りに、これまでに衆院だけで計5回提出。しかし、自民党の賛否がまとまらずに廃案を繰り返し、5回目の法案は継続審議となっている。
ところが、ここにきて最近にない「追い風」が吹いてきた。参院第1党の民主党が小沢代表主導で独自に法案提出に動き出した。そして何より、福田政権になって、こうした法案に理解を示す議員らの発言力が強まってきているのだ。23日には、参院の代表質問で自民党の鶴保庸介氏(二階派)が人権擁護法案の成立を促し、福田首相も「人権擁護は重要な課題だ。政府も真摯(しんし)な検討を図る」と応じた。
ただ、道は平坦(へいたん)ではない。22日にあった中川昭一氏が会長を務める「真・保守政策研究会」の会合で、最高顧問の平沼赳夫氏がこうのろしを上げた。「2年余り前に幕を下ろした人権擁護法案のほか、外国人の地方参政権問題も動きが出てきた。我々は、いわゆる保守の旗をしっかりと掲げていかねばならない」
民主党は週明けにも、法案とりまとめに向け議員連盟を発足させる。小沢代表自らが旗をふり、約50人が参加する見通しだ。
「我々がまとめれば、公明党を追い込んでいける。そうしたら自民党はどうしようもない」。小沢氏は18日の韓国特使との会談で、今国会に法案提出する狙いをこう説明した。民主党が動けば公明党も同調し、慎重論が強い自民党との間を分断できる、という読みだ。
もちろん、民主党内にも異論はくすぶる。00年7月を最後に提出していないのも、議員連盟で法案作成を進める手法をとるのも反対意見に配慮するためだ。だが、政局優先で小沢代表が主導していることから、最終的にはまとまるものとみられている。
〈永住外国人地方選挙権付与法案〉 日本に永住が認められた20歳以上の外国人による申請をもとに、地方自治体の首長や議員の投票権を認める法案。最高裁が95年に「(選挙権付与は)憲法上禁止されていない」との判断を示し、在日本大韓民国民団を中心に地方選挙権を求める運動が広がった。98年以降、公明、共産両党などが法案提出を繰り返している。
http://www.asahi.com/politics/update/0124/TKY200801230409.html
うーん、民主党の小沢代表の狙いは「我々がまとめれば、公明党を追い込んでいける。そうしたら自民党はどうしようもない」のだそうでありまして、永住外国人地方参政権問題も小沢氏に掛かると「政局優先」の道具と化しているようでなんだかなあ、なのではあります。
この問題ですが、不肖・木走には健全な民意中心主義と多価値多文化共生思想がありますので、地域住民の総意をくみつつ慎重に議論をつくし日本に住む人々にとって良かれの方向で決まっていただければと思います。(←なんのこっちゃ(苦笑))
・・・
●自身がろくに権利を行使していない人間に外国人地方参政権問題を語る資格などない
だいたいこの外国人地方参政権問題ですが、本質的な議論は他のまじめなブログにお任せするとして、例によって当ブログは脱線気味に暴論を吐かせてもらいますと、今日この日本国民の権利である地方参政権の行使をしない国民が多すぎるのは大問題なのであります。
主な地方選挙ですが投票率50%を割り込むなんて当たり前、選挙によっては投票率が20%を割り込むなんてこともあるわけで、どう平均しても最近では国民の過半数が地方参政権の行使なんかしていないと思われるのであります。
いかん、いかん、いかんのであります。
・・・
ちゃんと地方選挙に参加されている方はよいです。
そうではない人達、自身がろくに権利を行使していない人間に外国人地方参政権問題を語る資格などないと私は言いたいのですが、言い過ぎでしょうか。
外国人地方参政権問題に反対であれ賛成であれ、熱心に主張されることはけっこうですが、肝心のご本人が地方参政権を行使していないとしたら、これはこれで滑稽な話であり説得力がないでしょ、というものです。
私に言わせれば、外国人の地方参政権を論じる前に日本人の地方参政権の行使実態の惨状を議論すべきであります。
まったく嘆かわしい。
・・・
●おお、選挙の棄権は罰金とはスバラシイ〜小国とはいえルクセンブルグを見習いたい
ヨーロッパ諸国でも最近外国人地方参政権が認められつつあるようですが、興味深いのは人口40万人の小国ルクセンブルグであります。
ルクセンブルグ在住のこちらのブログ主様にその選挙事情がくわしいのであります。
欧州のへそのごま
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Forest/8101/bngonbe26.html
失礼して抜粋。
(前略)
総議席数1,136で、候補者は
3,165人、うち女性は906人、外国人は188人、うち選出されたのは14人。
国籍は、多い順にドイツ(4)フランス(3)オランダ(2)ポルトガル(2)ベルギー
(1)イタリア(1)スペイン(1)。外国人の投票登録者は23,957人。これは、
全投票者の1割を占めます。よその国では、ちょっと考えられない状況です。(後略)
ううむ、全投票者の1割が外国人とはすごいです。
さらにどうやら外国人議員も誕生しているようですので、外国人籍の被選挙権も認められているのですね、スバラシイ。
で、さらに興味深いのは以下の記述。
こうして、めでたく義務を果たしてきました。ルクセンブルグの選挙は、文
字通り義務でして、理由もなく棄権すると罰金(251〜2千ユーロ。3万円強
〜27万円)か8〜14日間の拘留を科せられます。
ううむ、そうでしたかルクセンブルグの選挙は棄権すると3万円〜27万円の罰金ですか。
棄権するのも権利だなどと戯言がはびこるやわな日本とは決定的にちがいますな。
これならば100%に近い北朝鮮並(?)の投票率が期待できるというものです。
・・・
選挙の棄権が罰金とは小国とはいえルクセンブルグを見習いたいものです。
民主党よ、ガソリン税値下げで足らなくなる地方税収の担保がここにありましたですよ(苦笑
日本も地方参政権を行使しない選挙民に罰金を施し、それを厳しい地方行政の貴重な財源とするのはどうでしょうか。
棄権が今より減ればそれもよし、今同様大量の棄権者が出れば地方自治体の財源が潤いそれもまたけっこうなことじゃないでしょうか。
・・・
(木走まさみず)