木走日記

場末の時事評論

デタラメな韓国徴用工裁判で河野太郎外相が仕掛けた大規模かつ強硬な対韓国外交戦を強く支持する

 日本政府が、元徴用工をめぐる韓国最高裁判決の国際法上の不当性について対外発信を本格化させたことを、8日付け産経新聞が報じています。

徴用工裁判の不当性、対外発信を本格化
2018.11.8 20:11
https://www.sankei.com/politics/news/181108/plt1811080023-n1.html

 記事によれば、「一部の日本大使館がホームページ(HP)などで周知を始めた」ほか、「各国駐在大使らが現地の有力紙に寄稿するなど海外メディアを通じた活動も展開」する予定だそうです。

 判決が「国際秩序への挑戦だ」(河野太郎外相)との理解を広め、判決後も対応が鈍い韓国政府に国際的圧力をかけていくのが狙いです。

 米英両国やフランスなど一部の日本大使館は、判決が国際法違反だと説明する10月30日付の河野外相談話の英語版をHPや大使のSNS(会員制交流サイト)を通じて掲載しています。

 産経の見立てでは、韓国の文(ムン)在寅(ジェイン)大統領が10月、欧州歴訪の際に北朝鮮への国連制裁の緩和を説いたことに対し欧州首脳は同調せず、逆に欧州を中心に韓国政府への「警戒感」や「違和感」が広まったことから、韓国の対応の不当性を主張しやすい環境にあるとの読みであります。

 おそらくこの迅速な対外発信は、河野太郎外相のリーダーシップによるところが大きいのでしょう。

 連日の河野外相による対韓国強烈批判発言は、韓国政府に十分に心理的ダメージを与えています、韓国政府のレスポンスを報じる中央日報記事。

韓国外交部「日本の指導者、国民感情を刺激するような発言は遺憾…法判断の尊重を」
https://japanese.joins.com/article/853/246853.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jp|article|related

 記事より。

「日本の責任ある指導者が問題の根源は度外視したまま、我々国民感情を刺激する発言をしていることに対して非常に懸念している」

 「日本の責任ある指導者」が河野太郎外相を指す事は明らかですが、さて、その河野太郎外相が今度は各国日本大使館などを動員して大規模な対外発信を本格化させたわけです。

 この過去にない日本政府の強硬姿勢に、韓国メディアも敏感に報じます。

 上記産経新聞報道を報じる韓国中央日報記事。

日本、強制徴用判決の不当性を主張…海外メディアに寄稿

日本政府が韓国最高裁の強制徴用賠償判決に関連し、在外公館の自国大使に現地有力メディアへの寄稿などで日本の主張を知らせるよう指示したと、産経新聞が9日報じた。

同紙は河野太郎外相が領事館を含む在外公館に対し、現地メディアに(判決関連)情報を知らせるよう指示したとし、大使の寄稿がこうした活動の中心だと説明した。同紙は「判決が『国際秩序に対する挑戦』(河野外相の発言)との理解を広め、韓国政府に国際的圧力をかけていく狙い」と伝えた。

河野外相は5日、米ブルームバーグ通信のインタビューで「国際法に基づき韓国政府と締結した協定を韓国最高裁が望み通りにいつでも覆すことができるのなら、どの国も韓国政府とはやりづらくなることを韓国も理解すべきだ」と韓国政府を批判した。

一方、韓国外交部は「最近、日本の責任のある指導者が最高裁の判決に関連し、問題の根源を度外視したまま、我々の国民感情を刺激する発言を続けていることについて深く懸念している」と対抗した。

https://japanese.joins.com/article/957/246957.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jp|main|top_news

 ・・・

 韓国のすることとは関わらない、無視が一番との意見もあります。

 残念ながら、韓国に対して安易に妥協したり無視したりすると、多くの事態は日本にとって最悪の展開を見てきました。 

 日本はこの異常で非常識な韓国最高裁判決に対し、安直に妥協したり無視したりすべきではありません。

 強く抗議し必要な対抗措置を速やかに準備・実施すべきです。

 その意味で河野太郎外相が今回仕掛けた(あるいはこれから仕掛ける)大規模な対外発信は、今までの日本政府の安直な妥協や対応と対比して、韓国側も厳しいと感じているほどのものです。

 これは日韓外交戦の様相を成し始めていますが、当ブログとして強く支持します。

 ここで韓国側と妥協するなど「大人の対応」を決してしてはなりません。

 我々は、従軍慰安婦における対韓国外交無策が招いた惨憺たる展開を忘れてはなりません。

 デタラメな韓国徴用工裁判に関して、河野太郎外相が今回仕掛けた大規模かつ強硬な対韓国外交戦を、強く支持いたします。

 日本政府よ。

 よもや、今後またしてもの尻切れとんぼのなし崩し対応でごまかすのは勘弁してくださいませね。

 日本政府は「覚悟」を示すべきです。

 悪いことは悪いのです。

 ふう。



(木走まさみず)