木走日記

場末の時事評論

 「山本」VS「松田」の「どっちが嘘つきだ」争いがおもしろい〜だがこの論争は完全なるハンディキャップ戦である

 今回のテーマは「どっちが嘘つきだ」であります。

 さて「嘘」つながりで、枕話は4月1日なのでちょっと4月バカの話題から。

 ストーリーはこんな感じ。

 日産自動車日清食品は4月1日、最先端技術を用いて共同で飛行物体「USO(未確認虚偽物体)」を開発したと発表した。

 USOは、東京都新宿区にある日清食品の本社から、神奈川県横浜市にある日産自動車の本社を目指し飛び立ったが、途中進路を変更し、福井県のニッセン物流センターに不時着した。

 関係者によると、操縦士が目的地を設定する際にオーストラリア英語で「ニッサン」と発音したことが原因と見られている。ニッセンでは、USOが食欲をそそるため、商材として取り扱う検討を開始したとしている。

 なんだかなあ、公式サイトはここです。


http://www.nissin-ufo.jp/nissan_nissen_nissin/

 もうURLからして"nissan_nissen_nissin"てどうでしょう。

 で、公式動画はこちら(職場の読者は再生時に音量気を付けてくださいね(苦笑)。

 クオリティ高いですな。

 ちゃんと日清食品本社(東京)、日産自動車の本社(神奈川)、ニッセン物流センター(福井)で撮影しているし、1分間でまとめていますが、良く出来ています。

 で、エンディングに並ぶ三社のロゴがよくみると全部インチキなのです。

 いやあよくできていますね。

 最先端技術を用いて共同開発したとされる飛行物体「USO(未確認虚偽物体)」の操縦士が自動操縦を指示する場面ですが、どう見ても飛行物体のコックピットは日産の自動車だしカーナビに音声指示しているだけとしか見えない(苦笑)のでありますし、ニッセン物流センターにて社員たちがおいしそうに焼きそば食べているシーンまで、しゃれが効いていますね。

 たった一日のためにこれだけの労力を掛けてエイプリルフール動画を作成・配信する三社なのでありますが、そのPR効果はどうなんでしょうね。

 よくわかりませんが、この企画、音頭をとったのは洒落っ気大好きな日清食品なのでありますが、よくお堅い日産やニッセンが乗りましたよね。

 ・・・

 さてこっちの「嘘」は笑えない嘘であります。

 まず、yahooニュースにて山本一郎氏が乙武さんの不倫を週刊誌にリークしたのは、「元気」の松田公太議員であると吠えるわけです。

政治資金ごまかした松田公太さん、逆恨みで乙武洋匡さんの不倫旅行を暴露
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160328-00055955/

 山本氏の本件に関する見立てはこうです、失礼して、記事より抜粋ご紹介。

結局のところ、5人議員がいないと政党としての要件が達成できないにもかかわらず、ギリギリ5人の議員しかいなかった元気会から昨年末に議員が一人脱退してしまい、4人になった元気会は政党ではなくなって政党交付金が無くなった、その失地挽回で確実に比例で1議席確保できるであろう乙武さんを抱き込もうとしたものの、政党でなくなった元気会はノーフューチャーだと悟った乙武さんに袖にされた逆恨みで、シンパが随行した不倫旅行の写真をダシに松田さんが乙武さんを刺しにいったら爆発大炎上した、という話です。

 なるほどね、「日本を元気にする会」の松田公太議員、乙武氏擁立のためご本人と党の間で誓約書まで作ったのに、乙武氏が自民党になびいて自民候補として出馬するという一部報道に逆恨み、週刊誌にこのネタをリークしちゃったという筋書きです。

 でBLOGOSにて松田公太議員が反論します。

松田公太
2016年03月30日 12:04
「Yahoo!ニュース 個人」に掲載された記事について
http://blogos.com/article/169667/

 おお、全面反論です、「私が「逆恨み」で乙武洋匡さんの不倫旅行を暴露したという内容」は「全くの事実無根だということをまず申し上げたいと思います」と、お怒りです。

 「事実無根の今回のような記事は、違法なものとして対処させて頂きます」と法的処置することを示しております、こちらも失礼してエントリーの一部を抜粋ご紹介。

以前もお伝えしましたが、私は後日写真を見せられるまで乙武さんがだれと、どこに、いつ行くのか知りませんでしたし、Sさんが同行したのもその時に初めて知ったことです。

これ以上の言及は控えさせていただき、あとは皆さんにご判断して頂ければと思います。

最後になりますが、私は国会議員ですから、いろいろと詮索やご批判をいただくのはやむを得ないと思っています(事実無根の今回のような記事は、違法なものとして対処させて頂きますが)。また、出馬が取りざたされる著名人の過去の行動が、ご批判の対象になるという考え方はあるでしょう。

しかし、Sさんは、まったくの私人です。また、女性が同伴することは直前まで教えてもらえなかったと聞いています。そのSさんの個人情報を不当に晒すのは如何なものかと思ってしまいます。

 うーん、なにやら物騒な話に発展しそうな予感ですが、さすが山本氏は仕事が早い、松田氏の反論がネットで掲載された同日、反論に対する再反論がyahooニュースに掲げられるのであります。

松田公太さん、乙武洋匡さんの不倫旅行暴露に関し謎の釈明記事をブログにアップする(修正あり)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160330-00056009/

 松田氏が法的処置するなら受けて立つぞと鼻息荒いです。

 エントリーより抜粋引用してご紹介。

松田さんサイドが法的措置がとられるとのことであれば、それはそれで粛々と対応いたしますし、必要に応じて続報も打っていきたいと思います。
なお、先日松田さんに出させていただいた公開質問状については、いまなお具体的な返答が松田さんサイドからは頂戴できていません。
こちらにつきましても、然るべき回答をいただけるよう、改めて要望する次第です。

 ・・・

 うーん、この争い、いずれかが事実誤認というか勘違いというか、もしかしたら「嘘」を付いている可能性があるのですが、どうなんでしょうか。

 山本一郎氏と言えば、「切り込み隊長」としてネット言論の創生期から大活躍されてきた論客であります。

 最近はTVにも出演され少し丸くなられた感はありますが、まあその論説の持つ「攻撃力」は凄まじいモノがありましたことは知る人ぞ知るお方なのでありますが、今回は久しぶりにその容赦の無い「攻撃力」を発揮されていますですね。

 誰が嘘付きなのか、当事者でない当ブログは知る由もないのですが、ひとつ言えることは、松田氏は政治家なのですからリスク管理はしっかりされたほうがよいと思われます。

 法的処置をするとすれば、本件に関する詳細が公に晒されることになります。

 松田氏にとって得るものより失うものの方が結果として多い予感がします。

 ケンカ慣れしていてネットで数々のいざこざを軽く(?)こなしてきた山本氏は、本件に関してはいかなる展開になっても失うものはほとんどないでしょう。

 対して松田氏は政治生命に関わる可能性があります。

 この「どっちが嘘つきだ」論争は完全なるハンディキャップ戦であります。

 当ブログは、第三者として、読者と共に事の成り行きを生暖かく見守りたいと思います。

 ふう。



(木走まさみず)