木走日記

場末の時事評論

「四面楚歌」な代表とか「唯我独尊」な代表とか〜党ひとつまとめられないで国を治めることなどできはしない

 最近めっきりメディアで取り上げられる事も少なくなった民主党なのでありますが、久しぶりに23日付け読売新聞が民主党を取り上げています。

漢詩通の海江田氏「四面楚歌」書き込みの真意は

 民主党の海江田代表が、自身の会員制交流サイト「フェイスブック」のコラムに「四面楚歌(しめんそか)」と書き込んだ。

 漢詩に詳しい海江田氏の真意を巡り、党内外で臆測を呼んでいる。

 コラムは21日付で、「四面楚歌」の正しい意味は、四方を敵に囲まれることではなく、「味方がすべて敵に回ってしまったこと」と指摘する内容だった。読者などから「代表は誰かに裏切られたのか」と心配するメールも相次いだという。海江田氏は22日、「他意は全くない。民主党にぴったりの四文字熟語は『一致結束』だから、ご心配なく」とのコメントを載せた。

 海江田氏の求心力低下が指摘されているだけに、「誤解を招きかねないメッセージは控えた方がいい」(党関係者)との声も出ている。

(2013年10月23日07時47分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131022-OYT1T01128.htm?from=ylist

 うーん、漢詩に詳しい民主党の海江田代表が、自身の「フェイスブック」に「四面楚歌(しめんそか)」と書き込み、その正しい意味は、四方を敵に囲まれることではなく、「味方がすべて敵に回ってしまったこと」だと説明しているのだそうです。

 なんだかなあ、落ち目の民主党の代表がネットで「四面楚歌」と書き込む、ため息が出そうです、モノノアワレを感じてしまいます。

 海江田さんはかりにも公党の代表です、リーダーがこんな弱気でどうするんでしょう。

 以前、国会で答弁中に泣き出すという醜態(失礼?)を晒した時から、個人的にはこの方は指導者には向いていない、性格が優しすぎる、と感じていました。

 リーダーというものは善し悪しは別にして、「唯我独尊」でワンマンのような強いキャラクターがときに必要であり、そうでないと組織をたくましく引張ていく行動力を発揮することはできないと思うわけです。

 どういう意図か存じませんが、ネットで「四面楚歌」と書き込んで解説しているようでは、失礼ながらリーダーとしては頼りなさすぎです。

 ・・・

 さて、リーダーたるもの「唯我独尊」でワンマンのような強いキャラクターがときに必要と述べたばかりですが、それも組織員からのリスペクト・人望があればこそなのですが、BLOGOSのエントリーより。

ドタバタ劇がお家芸? ― みんなの党
http://blogos.com/article/72205/

 失礼してエントリーより抜粋。

 10月15日、第185臨時国会が始まったまさに初日。みんなの党の倫理委員長であり参院国対委員長代理を務める小野次郎参院議員が、渡辺喜美同党代表の会館事務所に呼び出された。しばらくして出てきた小野氏の顔は真っ青。携帯電話を取り出し、数名の親しい仲間に電話をかけたが、その中には8月23日に渡辺氏に離党を強制された柿沢未途氏も含まれていた。無情にも「この場で離党届を書け」と渡辺氏に強要された柿沢氏と、相通ずるものがあったのだろう。

 実は小野氏、国会初日という最悪のタイミングで参院国対委員長代理をいきなり解任されたのだ。しかも、事前に解任について知らされておらず、突然の言い渡しだったたという。小野氏を良く知る人物が語る。「小野さんはとても悔しそうだった。渡辺代表には何かにつけ進言をしていたけど、逆らっているわけではなかった。更迭された前幹事長の江田憲司さんに近いわけでもない。こんな形で解任される理由などないんだ。しかも自分の後任はあの松田公太(参院議員)。無念だろうし、はらわたが煮えくり返る思いだろう」。

 うーん、渡辺代表の「唯我独尊」でワンマン人事が止まりません。

 江田憲司氏の幹事長解任、柿沢未途衆院議員の強制離党とつづいたあとは、国会初日という最悪のタイミングで小野次郎参院国対委員長代理をいきなり解任でございます。

 しかも後任が渡辺氏の妻であるまゆみ夫人の大のお気に入り、周囲からは「ティー坊主」と呼ばれている松田氏だというのですから、渡辺代表の「唯我独尊」ワンマン人事も極まれりであります。

松田氏といえば渡辺氏の妻であるまゆみ夫人の大のお気に入り、周囲からは「ティー坊主」と呼ばれている。本来なら「茶坊主」と言うところだが、「タリーズコーヒージャパン」創業者だから「ティー」というわけだ。だが「ティー坊主」に与野党が熾烈な駆け引きを行う国対が務まるのだろうか。みんなの党の関係者が、声をひそめて話す。「小野さんには29年間の警察キャリア官僚、そして小泉純一郎首相の秘書官を務めたという経験がある。国会運営を熟知している人だ。だが松田は国対の経験も浅く、未知数と言ってよい。大切な時になぜこんな人事なのか・・・・・」。

 うーん、これでは暴君というか独裁恐怖政治なのであります。

 海江田さん、渡辺さん、タイプは違いますが公党の代表としては失礼ながら両者とも失格でありましょう。

 お二人の共通項は所属する組織員から信頼されていないことです、人望のなさが致命的なのであります。
 党ひとつまとめられないで国を治めることなどできはしないことだけは自明なのであります。
 ふう。



(木走まさみず)