木走日記

場末の時事評論

完全なる選挙戦術ミスで悲壮感すら漂う橋下維新〜「従軍慰安婦問題」で「正義の袋小路」にはまってしまった

 悲壮感すら漂い始めた橋下維新なのであります。

 16日付けスポーツ報知記事から。

橋下維新“支持率”3% 巻き返しへ必死の街頭演説

 参院選の前哨戦として注目される東京都議選(23日投開票、定数127)について、共同通信社は15、16の両日、都内の1027人を対象に電話世論調査を実施した。政党別の投票先では自民党が26%を占め、2位の民主党の8%を大きく引き離した。公明党5%、共産党4%と続き、都議選初挑戦の日本維新の会みんなの党はいずれも3%にとどまった。43%が誰に投票するか決めておらず、情勢は流動的だ。

 “支持率”が伸び悩む日本維新の会の共同代表・橋下徹大阪市長は16日、都内7か所で街頭演説。東京都議選の告示後、初の東京入りで、7か所を精力的に回った。

 板橋区など各所で多くの聴衆が集まった。それぞれ約30分ほどで、橋下氏が従軍慰安婦問題などで持論を展開。都議選自体には、ほとんど触れなかったものの、「政治には、緊張感が必要。自民党抵抗勢力を作ることもみなさんの責任です」と熱弁していた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20130616-OHT1T00258.htm

 うーむ、電話世論調査自民党26%、民主党8%、公明党5%、共産党4%と続き、都議選初挑戦の日本維新の会みんなの党とともに3%と、“支持率”が伸び悩む中で、「橋下徹大阪市長は16日、都内7か所で街頭演説」、「従軍慰安婦問題などで持論を展開」したそうです。

 橋下さん、残念ながら「従軍慰安婦問題などで持論を展開」は完全なる選挙戦術ミスです。

 「従軍慰安婦問題」ではおそらく都民から票は起こせません、逆に女性票を中心に反発を買う恐れのほうが大なのであります。

 私から言わせていただくと、どうも橋下さんは「正義の袋小路」にはまってしまったように思えてなりません。

 持ち前の突破力を駆使し政治家として「従軍慰安婦問題」で主にネットなどで真っ向から論を展開するのですが、「従軍慰安婦問題」を繰り返し取り上げるほど実は支持率が下がってしまうジレンマ。

 真っ向から論を展開するのは良し、しかしながらその結果支持を失っては元も子もありません。

 思想家なら正論のための孤高もよろしいでしょうが、橋下氏は思想家ではない、政治家なのです。

 戦術の転換を計るべきではないでしょうか。

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(木走まさみず)