木走日記

場末の時事評論

産経記事の見立てに反論してみる〜鳩山氏の存在は菅政権の「難敵」というよりも、国家の恥、「国辱」級でしょう

 15日付け産経新聞紙面記事から。

普天間問題 海兵隊の抑止力「方便だった」 鳩山氏は「政権最大の難敵」
2011.2.14 22:36

 鳩山由紀夫前首相が沖縄県地元紙のインタビューで、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の県外移設を断念する理由として「在沖縄海兵隊の抑止力」を挙げたことを「方便だった」と語った。民主党政権の外交・安全保障政策の信頼性を著しく損ね、政府の沖縄県との移設交渉はさらに難航するのは確実。ただでさえ国会運営に行き詰まり、内閣支持率の低迷で青息(あおいき)吐息(といき)となっている菅直人首相にとって鳩山氏は最大の「難敵」と化している。(阿比留瑠比)

 (後略)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110214/plc11021422380010-n1.htm

 「内閣支持率の低迷で青息(あおいき)吐息(といき)となっている菅直人首相にとって鳩山氏は最大の「難敵」と化し」たとの見立ての阿比留瑠比記者のこの記事ですが、記事の中でも触れていますが、鳩山「方便」発言に最も激怒したのが他ならぬインタビューした沖縄地元紙の一紙、琉球新報でありまして14日付け社説でタイトルから「政治音痴の素人首相」と鳩山氏を痛罵しております。

「抑止力」は方便/政治音痴の素人首相 政治不信と混迷を増幅
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-173465-storytopic-11.html 

 当該社説から鳩山氏個人もしくはその政治手腕に対して描写部分を抜粋してみます。

 政治音痴の素人政治家

 全てが浅はかな思い付きと行き当たりばったりの政権公約、理念と信念なき政策運営

 これほど言葉の軽い政治家を見たことがない

自らの言葉に無責任な人

 政治音痴の素人政治家

 万死に値する大罪

 指導力を欠き、官僚に翻弄され、身内の閣僚からも見放される

 明らかに首相になってはいけない人

 「政治音痴の素人政治家」は2回も出てきます、ほとんど罵倒ですね。

 しかしなあ、かつて一新聞社説にこれほどの罵詈(ばり)とも言える表現で批判を受けた政治家がいたでしょうか。

 ある意味、さすが鳩山氏であるとみょうに感服してしまいました。

 ・・・

 冒頭の菅直人首相にとって鳩山氏は最大の「難敵」と化したとの見立ての阿比留瑠比記者の記事に戻りますが、私はこの見立ては間違いではないけれど少し甘すぎると考えています。

 鳩山氏の普天間「方便」発言は、沖縄をはじめ日本国内にも米国にも誤ったメッセージを送ってしまった点ですでに国益に反しているわけで、その点で鳩山氏は日本国家にとって最大の「難敵」でありましょう。

 ただの「難敵」ではございません、鳩山氏が妄言を吐くたびに、こんな人を日本は首相にしていたのかと国際的にこの国が貶められると言う点では、品が無い造語をさせていただければ人間国宝ならぬ人間「国辱」(こくじょく)でありましょう。

 琉球新報社説の表現を借りれば、これほど「 自らの言葉に無責任な人」、「これほど言葉の軽い政治家を見たことがない」のであり、「万死に値する大罪」を繰り返すその妄言(もうげん)は、「明らかに首相になってはいけない人」というよりも、今即刻政治家を辞職すべきなのであります。

 昨年6月2日、首相の座を辞すときに鳩山氏は、次回選挙には出馬せず政界を引退する、首相経験者が政権に影響力を及ぼすのはよくない、と確かに明言しておりましたが、そういえばその言葉も昨年10月撤回しておりましたね。

「自分の役割を投げ出していいのか」鳩山前首相(10/24)

「議員を続ける方向に気持ちが傾いている。自分の(議員としての)役割を投げ出していいのか」
政界引退を24日撤回した鳩山由紀夫前首相。
http://www.asahi.com/special/playback/kotoba/TKY201010290429.html?ref=reca

 いずれにしても、鳩山氏の存在は菅政権の「難敵」というよりも、国家の恥、「国辱」級であります。

 政界引退撤回を再度撤回して、引退したほうがこの国のためだと思います。

 もはや人間国辱と化した鳩山前首相は政界引退撤回を撤回すべきです。

 なんだか結論がへんな日本語表現になってしまいました。




(木走まさみず)