木走日記

場末の時事評論

ここまでネタが重なると双方これはこれでちょっと照れますですよネ(クスクス〜世にもまれな産経コラムと読売コラムのシンクロぶり

 今日は久しぶりのマルチエントリーでございます。

 だめだ、先ほど気づいたんですが、こらえてもこらえても笑いが止まらんです。

 まじめなエントリーが続いたんで笑っていただくコネタでございます。



 長らくメディアヲッチャーをしております不肖・木走でありますが、かって同じ日に同じ内容のこれだけのシンクロコラムを見た記憶がございません。

 まずは今日(29日)の読売名物コラム【編集手帳】から。

2月29日付 編集手帳

 赤塚不二夫さんは小学館週刊少年サンデー」の連載「おそ松くん」で花ひらいた。サンデー育ちのその人を講談社週刊少年マガジン」が2年がかりで口説き落とし、始めた連載が「天才バカボン」である◆サンデー側の衝撃は深く、当時赤塚番の編集者、武居俊樹さんは自著のなかで映画の題名になぞらえ、「死刑台のエレベーター」に乗った心境だったと回想している(文芸春秋赤塚不二夫のことを書いたのだ!!」)◆2年後、サンデーはマガジンから「天才バカボン」を丸ごと引き抜く荒業でしっぺ返しをする。1959年(昭和34年)3月17日――と、創刊日も一緒の両誌が幾度となく散らせた火花のひとこまである◆長くライバル関係にあったその両誌が創刊50年を記念し、合同で社の枠を超えた新雑誌を発行するという。月2回、半年間限定の試みである◆ゲームやインターネットなどで子供の娯楽が多様化し、両誌ともに部数は最盛期の半分以下に減っている。合同の新雑誌には、手を携えて読者の関心を引きつける狙いもあるとみられる◆「しっかりしないと、テキ(他誌)にコテンパンにやられるよ」。育てた人気漫画家を引き抜かれたとき、武居さんはある人にそう忠告されたという。いつしか時は移り、いまは「漫画離れ」という他誌よりも厄介なテキがいる。

(2008年2月29日01時35分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20080228-OYT1T00699.htm

 うむ、例の「週刊少年サンデー」と「週刊少年マガジン」が合同で社の枠を超えた新雑誌を発行するという話題を取り上げて、「天才バカボン」でおなじみの赤塚不二夫先生の争奪戦の昔話を取り上げています。

 ふーん、赤塚不二夫先生は最初小学館週刊少年サンデー」の連載「おそ松くん」で花ひらいたそうでありますが、講談社週刊少年マガジン」が2年がかりで口説き落とし、始めた連載が「天才バカボン」であるそうであります。

 で、サンデー側の衝撃は深く、当時赤塚番の編集者、武居俊樹さんは、2年後、サンデーはマガジンから「天才バカボン」を丸ごと引き抜く荒業でしっぺ返しをするのであります。

 なるほどね、現在では「ゲームやインターネットなどで子供の娯楽が多様化し、両誌ともに部数は最盛期の半分以下に減っている」のだそうです。

 興味深いコラムであります。

 で、同じく今日(29日)の産経名物コラム【産経抄】から。

産経抄】2月29日
2008.2.29 03:10

 赤塚不二夫さんの「天才バカボン」の連載は昭和42年、『少年マガジン』(講談社)で始まった。あまりの面白さに『少年サンデー』(小学館)の赤塚番編集者だった武居俊樹さんはショックを受ける。

 ▼すでに『サンデー』で「おそ松くん」を連載している赤塚さんを、『マガジン』の編集長が2年前から口説き続けていたとは夢にも思わなかった。武居さんも負けていない。数年後、今度は「天才バカボン」そのものを引き抜いてしまう。

 ▼『マガジン』の編集者は恨みがましいことは言わない。武居さんも弁解はしない。酔っぱらって、ふざけて靴でなぐりあうとき、「以前よりちょっと力を込めるか、ちょっと力を抜くかの違いが生じただけだ」(『赤塚不二夫のことを書いたのだ!!』文春文庫)。

 ▼昭和34年3月17日、同じ日に創刊した『サンデー』と『マガジン』は、熾烈(しれつ)な争いを繰り広げながら、少年漫画の名作を次々と世に送り出してきた。赤塚作品のほか『サンデー』では、「伊賀の影丸」「オバケのQ太郎」、『マガジン』では、「巨人の星」「あしたのジョー」など、挙げたらきりがない。

 ▼そんな両誌が、来年創刊50周年を迎えるのを記念して、共同で新雑誌を発行するという。そういえば、講談社小学館は昨年、因縁の「天才バカボン」40周年で、同じ書名、体裁もそっくりの「天才バカボン THE BEST」を発売したばかりだ。

 ▼創刊当時の読者は、一斉に定年退職を迎えている団塊の世代と重なる。今の子供たちの周りには、携帯電話やゲームなど漫画以外の娯楽があふれている。競争より共存の道を探るのは自然の流れだろう。病の床にある赤塚さんも「これでいいのだ!」と、いってくれるはずだ。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/game/080229/gam0802290311000-n1.htm

 ふーん、そうですか、うむ、例の「週刊少年サンデー」と「週刊少年マガジン」が合同で来年創刊50周年を迎えるのを記念して、共同で新雑誌を発行するという話題を取り上げて、「天才バカボン」でおなじみの赤塚不二夫先生の争奪戦の昔話を取り上げています。

 ふーん、赤塚不二夫先生はすでに『サンデー』で「おそ松くん」を連載していたところ、講談社『マガジン』の編集長が2年前から口説き続けていて、結果始めた連載が「天才バカボン」であるそうであります。

 で、武居さんも負けていません。数年後、今度は「天才バカボン」そのものを引き抜いてしまうのでありました。

 なるほどね、現在では「携帯電話やゲームなど漫画以外の娯楽があふれている」のですか。

 ・・・

 ・・・(大汗

 ・・・(ゴシゴシ

 なんというシンクロなんでしょ(爆

 うーん、ネタ本までブッキングしちゃったのかああ(苦笑

 なんかコラムの切り口も落とし方も陳腐なほどシンクロしてますですねえ。

 ・・・

 読売、産経、編集部よ、「これでいいのか?」(爆)

 まさか、昨晩一緒に酒でも飲んだんじゃないでしょうね(クスクス

 マガジン、サンデー「ネタ」じゃ味気ないので、双方ともちょっとひねって『赤塚不二夫のことを書いたのだ!!』(文春文庫)の「天才バカボン」争奪戦エピソードを持ってきたんしょう、まさかネタ本までバッティングするとは考えてもみなかったんでしょうねえ。

 ここまでネタとタイミングが重なると双方これはこれでちょっと照れますですよネ(クスクス



(木走まさみず)