木走日記

場末の時事評論

これからは「Web相」の時代だ〜手相や人相はもう古いのだ

kibashiri2006-01-31


 「Web相」という造語を思い付きました。



●その人の人柄が透けて見えるWebページの不思議

 不肖・木走の本職はIT業でありまして、今までに数多くのホームページやWebシステムの開発・運用を手がけてきました。

 クライアントは多岐にわたり、個人としては国会議員の先生のサイトから、法人としては中小企業の会社HPから学校法人のサイトまでいろいろでございまして、まあ100を下らぬ数のWebサイトの構築のお手伝いをしてまいりました。

 で、かねてより感じていたのですが最近ますますその想いが強くなり、これは確信に近いたぶん学問の一分野として研究に値すること間違いなしと考えるに至ったのが、Webサイトとその管理人というか所有者の人格との強い相関であります。

 古くより東洋の占いのジャンルに、手相学や人相学があるのは有名な話でありますが、まあ手相などは「当たるも八卦当たらぬも八卦」の世界ですが、「相」という言葉を借りれば、この「Web相」(別に「ホームページ相」でも「ブログ相」でもなんでもいいんですが(苦笑))は、少なくとも人相学に負けない研究の価値がある分野であります。

 ホームページのデザインからそこに掲げられるコンテンツ構成、あるいはコメントや画像の組み合わせによって、みごとに所有者の人格、法人ならば社格(?)が透けて見えてくるから不思議であります。

 ・・・

 少し具体的に検証してみましょう。



●「Web相」が如何に正しいか検証する個人編〜男女共同参画担当相・猪口邦子のケース

 昨年10月31日に小泉内閣の改造人事の時の当ブログは以下のエントリーをして、一部の人々から大いなるひんしゅくと、一部の人々から熱狂的な喝采を浴びたのでした。

■保存版!新閣僚名簿から選ぶ政治家サイトださい度ランキング
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20051031

 まあ、企画そのものは新閣僚になられた政治家達のWebサイトを見た目だけでランキングしちゃえという、無責任極まりないダメ企画なのでしたが、どうどうの最もダサイワーストワンに、私は猪口邦子男女共同参画担当相のサイトを選ばせてもらったのであります。

 以下引用。

●第 1位:

男女共同参画担当相・猪口邦子

http://pweb.cc.sophia.ac.jp/~k-inoguc/

【木走寸評】

 これはすごい!! さすがソフィアだ、大学のプロフェッサーだ!!

 英語が先に書かれているのは国際派の猪口氏らしいとして、目をこらさないとどこに何があるのか全然わからないのもすばらしい(爆笑

 目立ちたがり屋の猪口氏にしては、顔写真もないじゃないですか???

 ・・・

 うーん、イタスギル、ださすぎる。

 え?

 元々学者さんなんだから仕方ないって?

 ・・・(汗

 ご理解いただいてないようですね。

 ご案内しましょう、畏るべき猪口邦子ワールドへ。

 『略歴ボタン』を押すと以下のページにいけます。

略 歴・ 写 真
http://pweb.cc.sophia.ac.jp/~k-inoguc/2004jpn5.html

 ここで『 1 基本写真1』をクリックしてみて下さい。

 ・・・

 見よ、この巨大なる顔写真を!!!!(爆笑)

 私はいまだかつてこのような国会議員のサイトを見たことがありません。


 私はいまだかつてこのような巨大顔写真をネットで見たことがありません。

 ・・・

 もちろん、ダウンロードは諦めましたです。(苦笑

 ・・・

 以上『保存版!新閣僚名簿から選ぶ政治家サイトださい度ランキング』をお送りしました。

 お楽しみいただけたでしょうか?

 しかし、あの大きな顔写真は何を意味するのだろう???

■保存版!新閣僚名簿から選ぶ政治家サイトださい度ランキング より抜粋
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20051031

 あいたた、今観てもでかいです(苦笑

 当時私は、サイトから猪口氏の俗人からは計り知れない超越した「美意識」を見事に見抜いていたのであります。えっへん!(←何、くだらんことでえばってんだ

 そうして、半日後、恒例の新閣僚写真撮影において見事に、猪口氏は、その俗人からは計り知れない超越した「美意識」を証明してくれることになります。

 みなさまもご記憶でしょうが、子供のピアノ発表会お姫様ドレスばりの「華麗なる真っ青なドレス」を着こなし、完全に一人独演撮影会状態としてしまったのでございます。(苦笑)

 ・・・

 このように「Web相」は、ときに見事にその人の人格を語っているのであります。



●「Web相」が如何に正しいか検証する法人編〜株式会社東横インのケース

 偽装改造問題で袋叩き状態になっている「東横イン」でありますが、よほどクレームが殺到しているのでしょうか、本日(31日)確認すれば、なんとトップページが謝罪文だけになっております。

お詫び

 この度の法令違反につきましては誠に申し訳なく、深くお詫び申し上げます。
 また、その後に新たな法令違反の事実が判明し、ますますお騒がせしていることを、重ねてお詫び申し上げます。
 弊社では、早急にすべて適法な状態に戻すべく、現在行政当局のご指導に従い全力を挙げて対処させていただいております。
 早急にすべてを改善し、一刻も早く社会に対する信用を取り戻すよう努力をいたしてまいります。もとより今後は法令の遵守を徹底する所存でございます。
 また記者会見のさいの発言内容、態度について、多くの方からご叱責をいただきました。今般の件は、公共的な役割を担うホテルの運営企業として、全ての人にやさしい日常生活の実現を目指す法令への理解に欠けるものであったと言わざるを得ず、ことに、お体に不自由のある皆さまに対し、不適当と思われる言動がありましたことは、深く反省する次第です。
 この点につきましても衷心よりお詫び申しあげます。
平成18年1月29日

株式会社 東横イン
代表取締役 西田憲正

http://www.toyoko-inn.com/

 いや、これはおもしろいWebページであります。

 読者のみなさまよくご覧ください、見事に「東横イン」という会社の社格というか経営者である西田憲正社長の人格・経営哲学が反映されているではありませんか。

 ・・・

 一目瞭然なのですが、謝罪文の右隣に、この期に及んで「空室検索&予約」入力フォームが鎮座しているのであります。

 つまり、全面的に社会から批判を浴びているために真摯に反省していることを表明することが目的でトップページ自体を「お詫び文」だけに修正したのでありましょうが、そこは「東横イン」の社格が見事に顔を出してしまい、「お詫び文」の横にちゃっかし営業用コンテンツが鎮座しているのであります(苦笑

 さすが「東横イン」、ていうか少々呆れました(苦笑

 ・・・

 どうです、このように「Web相」は、ときに見事にその会社の社格を語っているのであります。



●ブログだって「人相」みたいな「Web相」を持ってるから諸君注意しよう

 今日(31日)のMSNニュースの興味深い記事から・・・

インテリジェンスの業界レポート

ネット求職のオキテ!2006年賢いネット利用

就職・転職で、ネットは次第に大きな役割を果たすようになっている。米国のオンライン求職情報アドバイスサイト「job-hunt.org」は、2006年の「ネットで求職する上での新しい掟」を紹介している。米国の話ながら、日本でも参考になりそうだ。

(以下略)
http://tenshoku.inte.co.jp/msn/news/0409.html

 まあ、米国のオンライン求職情報アドバイスサイトの話題なのですが、私が興味深く思ったのは記事の以下のくだりであります。

ブログも採用の判断基準に

このサイト、もともとスタンフォード大学の学生が立ち上げたサイトだった。ウェブ製作・コンサルティングのNETabilityという会社が1998年に買収して、現在も運営している。会社を設立したSusan Joyce氏は、1994年に旧ディジタル・イクイップメント(DEC、1998年にコンパックが買収)に解雇され、翌1995年にNETabilityを設立した。Joyce氏の経験から、job-hunt.orgでは、職を失った人や転職希望者に、わかりやすく、役立つ情報をリストすることを目的としているという。

また、job-hunt.orgでは言及はしていないが、最近の米企業の採用では、ブログを重視するケースも増えているという。履歴書や表書きだけではない、その人の人柄や考え方、スキルなどまで、ブログや個人ホームページで判断できるためだ。ブログを開設している人には、志望時に、そのアドレスなどを書かせる企業も出ている。逆に、企業に申告しなくても、検索してチェックされて、不採用と判断されることもあるのだという。

ネットは使い方次第で、武器にもなれば、弱点にもなるのだ。

 しかしアメリカは進んでいますね。就職面接時にブログまでチェックする時代なのかあ・・・

 記事によればブログをチェックするのは「その人の人柄や考え方、スキルなどまで、ブログや個人ホームページで判断できるため」だそうですが、うーむ、なるほど、やはりブログも「人相」みたいな「Web相」を持ってる証でありますね。

 ブログの場合デザインなどは定型が多いのであまり個性は出ませんが、やはりそのエントリーテキストの内容に見事にその人の人柄とか考え方とか知能指数(?)とか生活習慣とかが透けて見えてしまうわけですね。

 ・・・

 しかし、そんなこといったら当「木走日記」の「Web相」ってどうなのよ(汗

 やっばいなあ、振り返ると批判と与太話しか書いていない気がする・・・

 政治で言えば自民党から共産党まで、メディアでは朝日から産経まで、節操無く何でも茶化してきたもんなあ・・・(大汗

 ・・・

 ブログだって「人相」みたいな「Web相」を持ってるから、ブロガー諸君、エントリー内容にはくれぐれも注意しましょうネ(←今更もう遅いって(爆))



(木走まさみず)