木走日記

場末の時事評論

オレをなめるな、ジュンイチロー! 硬くてかめないんだよ〜森前首相怒りの報道リーク!

kibashiri2005-08-07


 なにやら俄然『解散風』が風力を強め始めたようですな。
 当ブログでは、郵政民営化法案関連はほとんど取り上げてこなかったですが、なにやら国民不在で、政策論争と言うよりただの政局に成り下がってしまっていて、取り上げる気持ちになれないのですよね。
 不肖・木走が取り上げるとしたらこんな感じのとんでもリテラシーして、「与太話」にしちゃいますが、いかがでしょう。



●解散翻意迫る森氏、首相は耳貸さず 「おれの信念だ」

 朝日新聞から・・・

解散翻意迫る森氏、首相は耳貸さず 「おれの信念だ」

 「殺されてもいい。おれは総理大臣だ」。小泉首相は6日、衆院解散の翻意を迫る森前首相にそう、決意を語った。郵政民営化法案の参院本会議採決が8日に迫る。自民党内では、参院議員の造反の動きが6日も止まらず、喫水線を超える勢いだ。執行部は焦りを深め、公明党民主党は選挙準備に突き進む。法案否決―衆院解散で未曽有の総選挙に発展するのか。

 首相は、解散回避を頼み込む森前首相に言い放った。

 「可決させてくれ。好んで解散するわけではない」

 6日夜、首相公邸。森氏にすれば、最後の談判だった。すしでも取ってくれるだろうし、2人でゆっくり話しあおう。そう思って足を運んだ森氏だが、首相が差し出したのは缶ビール10本。さかなは「これしかないんだよ」というひからびたチーズとサーモンだった。

 「外交だって山積みだ。予算もある、経済もある」。森氏は約1時間半にわたって解散を思いとどまるよう説得した。だが、首相は一切耳を貸そうとしない。

 森氏 解散回避に努力している人たちを苦しめて、何の意味があるんだ。

 首相 おれの信念だ。殺されてもいいんだ。

 10本のビールも尽きていく。「変人以上だよ」とあきれる森氏に、首相は「そうだ。それでいい」。おれは非情なんだ、とも首相は言った。別れ際、「可決したらごちそうします」という首相に、今度は森氏が「食べたくもない。メシくらい自分で食う」。

 森氏は4日、福田康夫官房長官らを首相官邸に差し向け、継続審議を打診させている。賛否両陣営を問わず党内に高まった解散回避論を受け、何とか首相を翻意させようとしたのだ。しかし、自ら出向いての説得の失敗で、党内では一気に「打つ手なし」の空気が広がりかねない。

 「おれに対して、こんな対応ですよ。さじ投げたな。私に何をしろって言うの。解散阻止なんかできないでしょ」。会談後、森氏は記者団にチーズのかけらやビールの缶を見せながら、「かむんだけど、硬くてかめないんだよ」。手にした缶はつぶれていた。

 首相は6日、広島市で記者団に「8日の結果をみて総合的に政治判断していきたい」と語った。解散回避の可能性を示唆したと一部で伝えられると、首相秘書官が記者団に「首相がきちんと説明したいと言っている。もう一度郵政の質問をしてほしい」。結局、首相は「総合的に判断して、否決・廃案は私に対する不信任だ」といつもの言い回しに戻った。

 首相の戦闘姿勢は変わらない。最近、会食した相手には、自民党の非主流派が解散権行使を阻んだ「三木おろし」の例を挙げ、「今の反対派の動きは、政策論争じゃなく政局だ。三木さんは解散できなかったけど、私は必ず解散する」。

    ◇      ◇

 だが、反対派の説得の先頭に立つ自民党執行部も有効な手立ては見いだせない。衆参幹事長は6日、地元へ戻った。

 武部勤幹事長は北海道稚内市で「立党50年になるのに、解党元年、分裂元年になったらジョークにもならない」。片山虎之助参院幹事長も岡山県真庭市で「連日連夜、むしゃくしゃするようなことばかり、東京で起こって」。愚痴とも焦りともつかない言葉が続いた。

 採決を5日から8日に延ばして最後の追い込みに入ろうとした矢先、参院亀井派中曽根弘文会長はじめ反対を明言する議員が相次いだ。あわてて参院国対は5日、「週末中に何としてでも反対派から3票を賛成にひっくり返せ」と命令を出したが、最後の焦点とみた参院堀内派も固められない。

 6日には、同派の田浦直参院議員が記者会見して「継続審議もできなくなった」ことを理由に反対の意思を表明。河野グループ浅野勝人参院議員もテレビ番組で「首相に冷静になってもらって政治休戦を」と呼びかけつつ、「棄権」を宣言した。執行部が「動きはピークを過ぎた」とみた全国特定郵便局長会も幹部は「ここで緩める手はない」。反対派を引き締めるよう指示を出した。

 可決の見通しがさらに厳しくなるなか、各党の視線は「採決」から「選挙」へと移る。公明党は6日、党本部で開いた幹部会で11人の小選挙区候補者を内定。「1年でやる準備を20日間でやらないといけない」と同党幹部は漏らす。民主党岡田代表は6日、神戸市での演説で「自民党が手をこまぬいて待っているとはとても思えない」としつつも、「解散があればいつでも受けて立つ」と言い切った。

2005年08月06日21時56分 朝日新聞(写真もこの記事から)
http://book.asahi.com/amazon/index.html
http://www.asahi.com/politics/update/0806/004.html

 やれやれ、「おれの信念だ。殺されてもいいんだ」とは、さすが信念の人小泉さんであります。小泉さんの後見人を自認して来た森前首相をもってしても、「さじを投げた」わけであります。

 ああ、もはや郵政民営化法案の可否は、完全に政局となり、国民不在の自民党ショーは明日いよいよ千秋楽を向かえるのでありまして、はたしてその行方はいかなる展開を向かえるのでしょう。

 まあ、存在感を示せず首相になめられた形となった森首相が激怒されるのも、わからずでもないですが、しかし茶番だなあ。

 ・・・

 ん?

 首相公邸玄関で報道陣の質問に答える森前首相の写真でありますが、空いたビール缶を手にしてますね。わざとらしく。

 ・・・

 そ、そうかあ、真相はそういうことだったのかあ。



●その時歴史は動いた〜オレをなめるな、ジュンイチロー

 朝日の記事からことの真相をメディアリテラシーしちゃいましょう。
 つまりこういうことですね。

 6日夜、首相公邸。森氏にすれば、最後の談判だったわけです。で、「すしでも取ってくれるだろうし、2人でゆっくり話しあおう」と、そう思って足を運んだ森さんでしたが、驚いたことに、首相が差し出したのは缶ビール10本。さかなは「これしかないんだよ」というひからびたチーズとサーモンだったわけです。

 これは怒りますよね。(爆笑

 現職首相時、連日連夜の料亭通いで庶民からひんしゅくを買いまくっても厚い面の皮でお構いなく、現在も家で夕食を食することなどほとんどない、口の肥えているグルメな森前総理に対し、「缶ビール10本」と、さかなは「ひからびたチーズとサーモン」だけですよ。

 料亭にも行かずメシ抜いてきたんだぞ!

 オレをなめるな、ジュンイチロー

 森さんのお怒りもごもっともです。

 で、森さんは約1時間半にわたって解散を思いとどまるよう説得しますが、首相は一切耳を貸そうとしないばかりか、すしもとってくれないのです。(苦笑)

 やがて10本のビールも尽きていくのです。

 、「(なぜすしをとらない、缶ビールももうなくなるのに、)変人以上だよ」とあきれる森さんに、なんと、首相は「そうだ。それでいい。おれは非情なんだ(だれがお前にすしなど出すものか)」と言い放ったのです。

 とどめはこれです。

 別れ際、すしも出ず大好きな日本酒も出ず不満たらたらの森さんに、首相は「可決したらごちそうします」と言い放つのです。

 森さんが、売り言葉に買い言葉、怒り心頭に、「食べたくもない。メシくらい自分で食う」と、三行半を突きつけたわけですね。

 怒りのおさまらない森さんは、自分の受けたこの信じられない(すしも出さない、日本酒も出さない)仕打ちを報道陣にリークすべく、証拠資料(空いた缶ビールと、ひからびたサーモンのかけら)を手に、怒りの記者会見をします。

 朝日新聞、月刊現代も真っ青の、怒りの証拠資料リークであります(爆笑

 「おれに対して、こんな(寿司も出さないで日本酒も出さない)対応ですよ。」

 わかります、わかります。

 そして、森さんは記者団に重大なリークをおこないます。

 ひからびたサーモンのかけらを見せながら、

 「かむんだけど、硬くてかめないんだよ」。

 ・・・

 うーん、動かぬ証拠です。

 ひどい、ひどすぎる。(爆笑

 一国の総理大臣が振る舞うには、「かむんだけど、硬くてかめない」かわきものなど出していいわけありません。

 ・・・

 ああ、報道陣の会見時、森さんの手にした缶はつぶれていたそうです。(涙

 ・・・

 ふう。

 こうして政府自民党内の意見調整は、小泉さんの無粋な「かむんだけど、硬くてかめない」さかなと「缶ビール10本」のせいで、完全に不調に終わったのでした。

 もしこれで明日の参院郵政民営化法案が否決されたとすれば、小泉さんが失礼にも森さんに出した「かむんだけど、硬くてかめない」サーモンが、日本の郵便局長を救ったわけですね。やったあ、これで日本も安心ですねえ、全国の郵便局長さん。

 うーん、感動ですなあ・・・じーん。

 まさに、その時歴史は動いたなのです。

 ・・・

 ・・・

 バカラシ(苦笑)



●ドリンクバトン

 缶ビールネタの与太話ついでに鮎川さんからご指名いただきました「ドリンクバトン」のお応えしておきましょう。

1、物心ついてから現在まで、一番良く飲んだと思う飲み物

 えーと、水以外ではたぶんビールでしょうか。

2,今飲んでいるもの 

 サントリーの緑茶ペットボトル「京都福寿園伊右衛門」500mlを飲みながら、キーボードを叩いております。

3、完飲せず、途中で投げ出した飲み物

 IT関連の同業者の友人宅に呼ばれて飲まされた、友人が作った自家製ビール。まじにまずくて下のほうになにやら得体の知れない物体が沈殿していてエライ気持ち悪かったのでした。あれは、発酵とは呼ばない、腐食腐敗と言うのです。

4、マフィアのおっさんに「死ぬ前に5つ選びな」となぜか日本語で言われて最後に選ぶ飲み物5つ

 死ぬ前でも、たぶん日常で私が好んで飲む飲み物になると思いますねえ。まずは、コーヒーでできればいつも飲み慣れているモカかな。これは、毎日2〜3杯は飲んでいますね。
 で、次にやっぱ、ビールかな。飲むときは必ずビールからと決めておりますので。不肖・木走は缶ビールも大好きですよ、森さん。(爆
 3番目は牛乳です。今お気に入りは明治の「おいしい牛乳」ですね。休日の朝とか、二日酔いの朝の必需品です。
 4番目は緑茶です。これはたぶん毎日1リットル以上飲んでるかもしれません。まさに水代わりに飲んでいますね。
 5番目はブランデーかなあ、ヘネシーあたりがいいですねえ。時々ブランデー飲みながらコンピューターシュミレーションゲームを夜中に講じるのがあたしの唯一の息抜きであります。(さみしい人生だなあ(苦笑))

 紹介する人は、今回はちょっと遠慮しておきましょう。

 本日も与太話でした。



(木走まさみず)