木走日記

場末の時事評論

感染者数減少〜季節性要因よりもGOTOキャンペーンを全国一律に停止した要因が影響してはいないか?

さて、25日全国の新規感染者が2764人で28日ぶりに3000人を下回りました。

(関連記事)
東京618人、全国2764人感染 28日ぶりの少なさ、重症は最多―新型コロナ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021012500606&g=soc

直近一ヶ月の全国の新規陽性者(感染者)数の推移をグラフで確認いたしましょう。

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※NHK公開データより『木走日記』作成
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

全国の感染者数は、ピークの1月8日の7882人から直近の1月25日の2764人にと、この18日間で、アップダウンはありながらですが、グラフに青い補助線で示したとおり急減していることが見て取れます。

さてピークの感染者を記録した1月8日といえば、偶然ですが今回の緊急事態宣言の発出した日でもあります。

当然の疑問が生じます。

ここでグラフに表出する感染者数は、10日〜12日前の値であることを考慮すると、今回の緊急事態宣言の効果が現れるのは、おおよそ1月20日以降であることになります。

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※NHK公開データより『木走日記』作成
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

ご覧のグレーゾーンの期間は1月8日発出の緊急事態宣言の効果が及ばないのにも関わらず、いかなる要因で感染者数が下がり始めているのでしょうか。

明らかに1月8日を変極点にして感染者数発生数は上昇から下降に転じているわけです。

この点から、維新の青山議員はネットにて「緊急事態宣言が抑えたのではなく
季節性要因(冬になれば拡大)により減少したと主張します。

失礼して当該部分を抜粋してご紹介。

②GoToや緊急事態宣言が遅れたのが今の感染拡大招いたと責め付けながら、つい「冬になれば拡大するのわかっていた」とポロリ。そこでしょう!東京も全国もほぼ緊急事態宣言時がピーク。陽性者数はその前の感染状況を表しているのだから、緊急事態宣言が抑えたとは言い難い。

菅さんはやっぱり偉い! より抜粋引用
https://blogos.com/article/512459/

反論というか別の仮説を考えます。

季節性要因ならば平均気温が年間で最も低い現在(1月下旬〜2月上旬)に至るまで、それに10〜12日の時間差を加えて、少なくとも2月下旬までグラフは上昇を続けるとみるべきでしょう。

季節性要因よりも、GOTOキャンペーンを全国一律に停止した12月28日を起点としてグラフを考えると、その効果が出始めたのが12日後の1月8日以降と考えるとどうでしょう。

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※NHK公開データより『木走日記』作成
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

GOTOキャンペーンを全国一律に停止した12月28日から、その効果が現れる12日後の1月9日あたりから感染者数が減少し始めたと推測できます。

ここで提示したのはあくまで仮説でありますが、もちろん当ブログだけが唱えているわけではありません。

季節性要因も現状はあくまで仮説なので、せめて並列で論じていただきたいと考え、取り上げてみました。

本エントリーが、読者が本件の知見を深めるためのささやかな問題提起になれば幸いです。



(木走まさみず)