同じ過ちを繰り返すならば日韓議員連盟はすみやかに解散すべき
さて、ここ一ヶ月日韓議連の動きがおかしいのです。
日韓議員連盟の河村建夫幹事長(自民党)は10月末に、テレビ番組で、徴用工問題で日韓協力基金の創設可能であると言い出します。
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日韓協力基金の創設可能 自民・河村氏
2019.10.31 23:41政治政局超党派の日韓議員連盟の河村建夫幹事長(自民党)は31日のBSフジテレビ番組で、いわゆる徴用工問題をめぐり悪化した日韓関係の改善に向けて、エネルギー分野など経済協力名目の基金創設は可能だとの認識を示した。
日韓の企業が自発的意思で資金を拠出する方式を前提としている。
https://www.sankei.com/politics/news/191031/plt1910310068-n1.html
20日、河村建夫氏は今度は安倍首相と約40分間意見を交わした後、わざわざ記者会見をして、徴用問題の解決のために文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が提案した「韓日両国企業と国民の自発的な寄付で作った基金を通した賠償案」に対して安倍首相は「きちんと日韓の間の約束を守ったものなら進めばいい」と話したと説明します。
河村幹事長が「文喜相案」について説明したのに対して安倍首相がこのような「肯定的」反応を見せたというのです。
この件は早速韓国メディアで大きく取り上げられます。
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中央日報
「安倍首相、文喜相氏の案は考慮できる…GSOMIA、諦めるという段階ではない」
https://japanese.joins.com/JArticle/259791
河村氏の発言はエスカレートしていきます。
「韓国観光公社日本支社設立50周年」の記念行事で述べた挨拶で、彼は徴用問題の解決のために文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が提案した「韓日両国の企業と国民の自発的寄付で作った基金を通した賠償案」に対して「解決策はこれしかないと考える」と話します。
この発言も早速韓国メディアが取り上げています。
(関連記事)
中央日報
安倍首相と会談した河村氏「徴用解決策は『文喜相氏の案』しかない」
https://japanese.joins.com/JArticle/259850
そうこの発言が飛び出した22日は、「日韓軍事情報保護包括協定(GSOMIA)破棄通告の効力をいつでも終了できる前提のもとに停止する」、土壇場で韓国大統領府が発表したその日です。
同日、額賀日韓議員連盟会長は韓国の発表を受け間髪入れず、韓国の対応を称える声明を発表します。
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額賀 日韓議員連盟会長「韓国の建設的対応よかった」
2019年11月22日 18時26分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191122/k10012187631000.html
日韓議員連盟の一連の動きは看過できません。
基金創設案は、「完全かつ最終的に解決」とした1965年の日韓請求権協定に反することになり、日本は政府も企業も一円も出さないという安倍政権の基本方針と乖離しています。
河村幹事長がさらにたちが悪いのは、安倍首相も文喜相氏の案を肯定的に受け止めたようにメディアを誤誘導している点です。
特に韓国メディアは、日韓議連の誤ったメッセージを大きく報道しています。
日韓議連がこのタイミングで何をなそうとしているのか、もし日本政府の意向を無視して韓国に親しいシグナルを送っているとすれば大問題です。
賠償請求問題は1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決された」と明記されました、それが国家同士の約束事であります。
日本が供与した無償3億ドルには徴用の未払い賃金や被害補償問題の解決金も含まれているのです。
個人で請求したいなら、相手はあくまで韓国政府なはずです。
うわべだけの言葉で逆に、相手に誤ったメッセージを与えることを厳しく認識すべきです。
日韓議員連盟よ、あなた方が過去韓国をさんざん甘やかしてきた主犯なのをおわすれではないでしょうな。
まだ同じ過ちを繰り返すのであれば、我が国にとりその存在価値はありません。
すみやかに解散すべきです。
(木走まさみず)