木走日記

場末の時事評論

大統領閣下、お言葉ですが南北で経済統合した瞬間、韓国側の一人あたり所得は29%減、韓国経済は瞬殺なのですが

小ネタです。

すごい発言が飛び出しました。

韓国メディアの報道によれば、文在寅大統領が「南北平和経済の実現時は一気に日本経済に追いつく」と表明いたしました。
(関連記事)

文在寅大統領「南北平和経済の実現時は一気に日本経済に追いつく」
2019年08月05日15時46分
https://japanese.joins.com/article/289/256289.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jp|main|top_news

記事より大統領発言部分を列挙。

「南北間の経済協力によって平和経済が実現すれば我々は一気に日本経済に優位に追いつくことができる」

「日本経済が我々の経済より優位にあるのは経済規模と内需市場」

「日本政府はこれまで痛い過去を克服して互恵協力的な韓日関係を発展させてきた両国民に大きな傷を与えている」

「過去を記憶しない国・日本という批判も日本政府が自ら作っている」

「日本が自由貿易秩序を乱すことに対する国際社会の批判も非常に大きく、日本は経済力だけで世界の指導的位置に立つことができない点に気づかなくてはならないだろう」

大韓民国は道徳的優位を基に成熟した民主主義の上に平和国家と文化強国の地位をより高め、経済強国として新たな未来を開くだろう」

うーん、これはすごい発言ですね、「南北間の経済協力によって」「我々は一気に日本経済に優位に追いつく」ですと。

本気で発言しているのでしょうか。

ここに公益社団法人日本経済研究センター北朝鮮経済の昨年のリポートがあります。

経済制裁北朝鮮の生産活動にも打撃 マイナス成長
https://www.jcer.or.jp/jcer_download_log.php?post_id=26603&file_post_id=27037

このレポートによれば、2017年における北朝鮮国民総所得(GNI)は、韓国の47分の1(2.1%)であり、一人当たりGNIは23分の1(4.4%)であります。

北朝鮮2550万の経済と韓国5200万の経済を統合するとするならば、韓国の一人あたり所得をNとすれば、

新しい南北の経済協力で誕生する経済連合体の一人あたり所得は、次式

(2550万人 × 0.044N + 5200万人 × N)÷(2550万人 + 5200万人)

で求まりますから、0.71Nとなります。

南北で経済統合した瞬間、韓国側は一人あたり所得は29%減、計算上は3割も減じてしまいます。

「南北間の経済協力によって平和経済が実現すれば我々は一気に日本経済に優位に追いつくことができる」

大統領閣下、お言葉ですが南北で経済統合した瞬間、韓国側の一人あたり所得は29%減なのです。

無防備にそんなことしたら、韓国経済は瞬殺です、破綻必死です。

世界最貧国の北経済を抱え込むとすれば、韓国一国ではとても支えきれるものではないでしょう。

本気で発言しているとしたら、一国のリーダーとして頭悪すぎとしか思えません。

このような経済無知の市民運動家に韓国国民はいつまでふりまわされるのでしょうか。

ふう。



(木走まさみず)