ますます巨大化・自己増殖する「みなさまの公共放送」NHK~13年前から破綻しているNHK受信料制度
さてNHKです。
今年3月には、テレビを視聴できるワンセグ機能付き携帯電話の所有を理由に、NHKと受信契約を結ぶ義務があるかどうかが争われた訴訟で、「契約の義務がある」との判断が最高裁で確定しています。
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「ワンセグ携帯も義務」確定=NHK受信契約、上告退ける-最高裁
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この15日には、自宅にテレビを持たない女性=栃木県=が、自家用車に設置しているワンセグ機能付きのカーナビについて受信料契約を結ぶ義務がないことの確認をNHKに求めた訴訟の判決で、東京地裁、女性の訴えを退けました。
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カーナビでNHK、受信料は義務 東京地裁が初判断
https://www.sankei.com/affairs/news/190515/afr1905150027-n1.html
飛ぶ鳥を落とす勢いで司法で勝訴を繰り返すNHKなのでありますが、この「見せしめ裁判大作戦」はズバリ功を奏しております。
NHKが14日発表した2018年度単体決算(速報値)によると、受信料収入は前年度比3.0%増の7122億円となり、5年連続で過去最高を更新しいえおります。
最高裁が17年に「合憲」と判断して以降、受信契約の申し込みが順調に増えており、初めて7000億円を突破したのであります。
この結果、民間企業の売上高に相当する事業収入は、1.8%増の7332億円。純利益に相当する事業収支差金は18.3%増の271億円と増収増益だったのであります。
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NHK受信料収入、7000億円突破=5年連続で最高更新-18年度決算
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こんなおり、NHKにテレビ番組のインターネット常時同時配信を認める改正放送法が29日の参院本会議で、与党などの賛成多数により可決、成立しました。
NHKは本年度中にネット向けの新サービスを始める計画で、受信料契約を結ぶ人は、追加負担なしに、ネットでリアルタイムに番組を見られるようになります。
有り余る予算をもとに、NHKは同時配信は遅くとも、東京五輪の聖火リレーが始まる来年3月に間に合わせる考えです。
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NHKネット同時配信、年度内に
改正放送法が成立
https://this.kiji.is/506301167432942689?c=493473239399466081
NHK悲願のネット進出実現であります、メディアとしてユーザー数減少に歯止めが掛からない斜陽のテレビから、爆発的にユーザーを増やしてきたインターネットに、メディア媒体の拡張なのであります。
だいたいですね、肥大化の極みであるNHKのチャンネル数はテレビとラジオを合わせて現在9つです。
ラジオ第一 ラジオ第二 NHK-FM
BS1 BSプレミアム BS4K BS8K
地上波総合 地上波Eテレ
NHKでは昨年12月、衛星で超高精細映像の4K・8K放送が始まり、チャンネル数は7から9つと、パツンパツンの飽和状態にいたります。
そこで経営計画ではインターネットを活用した「“公共メディア”への進化」を掲げており、明らかに将来的にはテレビと同じ番組をネットで流す「常時同時配信」で受信料新設による新たな財源確保を狙っているのです。
カーナビやスマフォにまで受信料を広げんと着々と手を打っているNHKなのです。
そもそも、携帯電話でテレビ放送受信できるワンセグサービスが開始した13年前、当ブログとしてすでに「ワンセグ開始で破綻するNHK受信料制度」を予言していました。
このエントリーは当時ネットで少なからずの話題をいただきました、お時間のある読者はご一読あれ。
マスメディアでは取り上げられていないのが不思議なNHKの大問題〜ワンセグ開始で破綻するNHK受信料制度
https://kibashiri.hatenablog.com/entry/20060328/1143479693
技術的にワンセグ機による受信者をNHKは特定できないと指摘しました。
つまり、NHKはえらそうに「新たにワンセグの受信機を購入されたとしても、改めて受信契約をしていただく必要はありません。」と、説明していますが、「改めて受信契約をいただく必要はありません。」ではなくて、本当は「改めて受信契約をいただく方法はありません。」なのです。
・・・
つまり「ワンセグ」が普及したらNHKの受信料制度は崩壊なのであります。
カーナビにしろワンセグ機能付き携帯・スマフォにしろ、正確にその受信者個人を特定することなど技術的に不可能なのです。
NHKはせいぜい「常時同時配信」サービスを提供するとき住所氏名等の個人情報をユーザーから新たに提供させ、それを既存契約情報と付き合わせるという、かなり精度の悪そうなことを考えているらしいです。
あほらしい。
ついにネットにまで受信料新設の足がかりを得て、ますます巨大化・自己増殖する「みなさまの公共放送」NHKなのであります。
公共放送っていったい誰のために存在するのでしょうか。
(木走まさみず)