過去これほど主催国により「政治利用」されてしまったオリンピックを知らない〜スポーツの根幹をおとしめる文在寅大統領の暴走
さて平昌冬季五輪が9日開幕いたします。
私はしかし過去これほど主催国により「政治利用」されてしまったオリンピックを知りません。
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あまりにも韓国によるオリンピックの政治利用が度を過ぎるとして、当ブログとして「平昌冬季五輪、東京五輪、相互不参加を提案」したのは1年前のことでありました。
2017-01-20 オリンピック憲章の精神を「一顧の価値もない」と切り捨てる韓国〜いっそ、平昌冬季五輪、東京五輪、相互不参加を提案したい
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20170120/1484895031
大事なことですから、もう一度確認しておきます。
オリンピック憲章は、国際オリンピック委員会(IOC)によって採択されたオリンピズムの根本原則、規則、付属細則を成文化したものであります。
すなわち、オリンピック憲章はオリンピック・ムーブメントの組織、活動、運用の基準であり、かつオリンピック競技大会の開催の条件を定めるものであります。
最新のオリンピック憲章はオリンピック委員会によって、ネットでPDFファイルで公開されています。
Olympic Charter In force as from 2 August 2015
http://www.joc.or.jp/olympism/charter/pdf/olympiccharter2015.pdf
その憲章の尊い精神のひとつは、有名な「第五十条 広告、デモンストレーション、プロパガンダ」の禁止に明文化されています。
50 Advertising, demonstrations, propaganda*
2. No kind of demonstration or political, religious or racial propaganda is permitted in any Olympic sites, venues or other areas.
50 広告、デモンストレーション、プロパガンダ*
2. オリンピック区域、競技会場、またはその他の区域では、いかなる種類のデモンストレーションも、あるいは政治的、宗教的、人種的プロパガンダも許可されない。
すなわち、オリンピックに関わる場所では、「いかなる種類のデモンストレーションも、あるいは政治的、宗教的、人種的プロパガンダも許可されない」と明文化されているわけです。
いかなる「政治的プロパガンダもいっさいオリンピックには持ち込んではならない」という単純明快な禁止事項であります。
過去愚かにもこの憲章の精神に触れてしまった行為がいくつかありました。
2012年のロンドン夏季五輪において、韓国選手がサッカー男子3位決定戦で日本に勝った後、竹島の領有を主張するメッセージを掲げ場内でデモンストレーションをしたことも、そのひとつでした。
これに対し国際オリンピック委員会(IOC)は、同選手のみならず韓国オリンピック委員会に対しても「オリンピックを政治的プロパガンダに利用するな」と強い警告を与えました。
このIOCの判断に韓国は国を挙げて大騒ぎしていました、当時の当ブログのエントリーを参考までにご紹介。
(参考エントリー)
2012-08-14 IOC審査に国を挙げて火病る韓国
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20120814
さて、一年前、平昌五輪HPにおいて、韓国が派手に「独島」を「宣伝」していました、現在は日本の抗議で削除されましたがこんな感じでした。
https://www.pyeongchang2018.com/horizon/eng/culture/korea_view.asp?hb_Mode=readArticle&hb_BoardItem_ID=61181&hb_BoardManager_ID=BDENAA17&hb_PageNum=1&sb_SearchItem=&tb_SearchWord=&hb_category=
さらに、マップでは日本海を「東海」と表記していました。
https://www.pyeongchang2018.com/horizon/eng/Olympic_Games/Alpensia_Biathlon_Centre.asp?pgdiv=A#Alpensia_Biathlon_Centre
さて、1年後の今現在です。
韓国・平昌五輪に出場するアイスホッケー女子の韓国と北朝鮮の合同チームが4日に韓国・仁川で行った強化試合の際に、竹島(島根県隠岐の島町)が描かれた朝鮮半島の「統一旗」が使用されます。
(関連記事)
竹島入り統一旗で韓国に抗議 菅義偉長官「極めて遺憾」
http://www.sankei.com/politics/news/180205/plt1802050031-n1.html
また、大韓スケート競技連盟関係者によれば、平昌冬季五輪でフィギュアスケート・アイスダンスに出場する韓国ペアチームのミン・ユラ(韓国人)らのチームがフリーダンスで使用する曲に歌詞に「独島」が含まれている「アリラン」が使用予定であることが判明しました。
(関連記事)
政治的問題に?平昌五輪アイスダンス韓国代表のフリー曲が物議=「なぜ日本の目を気にする?」「黙ってればいいものを…」―韓国ネット
https://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20180207/Recordchina_20180207029.html
統一旗に関しては、ソウルの日本大使館前で「竹島表記のない統一旗」反対デモまで繰り広げています、あきれてしまいます。
(関連記事)
「竹島のない統一旗は意味がない」ソウル日本大使館前で反対デモ=韓国ネット「なぜそこでやる?」「日本の顔色をうかがわないで」
http://www.recordchina.co.jp/b565118-s0-c10.html
しかし、そもそもです。
竹島をちゃっかり記載した姑息な統一旗の問題もさることながら、それよりもなによりも露骨なオリンピックの政治利用は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領により堂々と行われています。
平昌五輪を南北融和を演出する格好の場として、徹底的に「政治利用」しているわけです。
女子アイスホッケー合同チームの編成は典型的です。
しかも、登録選手数を他国チームより多くするという横紙破りまでやってしまっています。
これ以上ないほどの政治利用であり、五輪の本来のあるべき姿を開催国の元首が堂々とゆがめてしまっているのであります。
(参考記事)
南北合同チーム結成に見る文大統領の身勝手
平昌オリンピックで度を越した政治利用
薬師寺 克行 : 東洋大学教授
http://toyokeizai.net/articles/-/205604
ルールも何もあったものではありません。
各国登録選手23人枠の中、五輪初の南北合同チームは韓国選手23人、北朝鮮選手12人で合わせて35人も登録している大所帯の新生チームです。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、国際オリンピック委員会(IOC)に強力に圧力を掛け、大会直前になって選手の登録人数というルールをねじ曲げたのです。
スポーツの根幹をおとしめる歴史的決定です。
これをオリンピックの政治利用と呼ばずなら、何が「政治利用」と呼べるでしょう。
ひどいものです。
ルールをねじ曲げた合同チーム強行編成に見る平昌オリンピック政治利用なのでした。
過去これほど主催国により「政治利用」されてしまったオリンピックを知りません。
(木走まさみず)