選挙結果に怒り狂うクオリティペーパー朝日新聞の“不幸体質”の異常
22日選挙から2日が過ぎた24日付け朝日新聞紙面が「異常」です。
宿敵安倍自民党政権の大勝利がよほど腹に据えかねているのか、一面から最終面までイライラが止まりません。
別に個々の事象をどう批判しようが朝日新聞の勝手ではありますが、一応公正で中立を自認している「社会の木鐸」たるメディアなのですから、それぞれの批判には一貫性がありかつ公正な視点で論理的であることが最低限求められるのですが、それがもう滅茶苦茶なのです。
公正中立を完全に放棄しています。
すべての記事は「宿敵安倍自民党政権の大勝利」への怒りが前提となっています。
まず与党がいけない。
そして安倍晋三がいけない。
こんな悪政政権が選挙に勝つなんて許せない。
論説主幹の根本清樹氏が一面で安倍解散総選挙を痛烈批判、「奇襲作戦は図に当たった」と喝破します。
(座標軸)「法の支配」立て直せるか 論説主幹・根本清樹
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194634.html?rm=150
記事冒頭からお怒りモード全開です。
安倍晋三首相による奇襲作戦は図に当たった。
4年前、安倍氏に原発「即ゼロ」を迫った小泉純一郎元首相の言葉を思い出す。「首相の権力は強い。ピンチをチャンスに変える権力を首相は持っている」
安倍氏は今回、政治上の師の教えにつまみ食い的に従った。大義の怪しい強引な解散劇だったが、結果的にピンチをチャログイン前の続きンスに変えたことは確かだ。
総じて首相の手にする権力が大きくなりすぎた。これが、自民大勝という結果を受け、いま考えるべき問題の一つである。
それにしてもすごい理屈です。
「自民大勝という結果を受け、いま考えるべき問題」は、「総じて首相の手にする権力が大きくなりすぎた」ことですってよ、読者のみなさん。
この記事の結びがすごいです。
「トップダウンの傲慢(ごうまん)な政治」に対する指弾が有権者の支持を集めたことは、現状への危機感の一定の広がりをあらわす。
首相が改憲を論じたいのなら、まずは解散権の乱用を防ぐ方策に着目するのも一法ではないか。立憲主義の基本に立ち返った重心の低い議論を望む。
「立憲主義の基本に立ち返」り、首相の「解散権の乱用を防ぐ方策」を改憲議論に加えよとの主張です。
自民が勝ってばかりだからこの際首相が解散する権利を憲法から取り上げろ、実にわかりやすい無謀な主張です。
で、さんざん与党自民党の悪口を言ったかと思ったら、今度は野党批判です。
野党がいけない。
3面では田嶋慶彦記者が野党共闘が実現していたら、こんな大差はつかなかったはずだと、朝日の総力を挙げたシミュレーション記事を長文で掲載しています。
野党一本化なら63選挙区で勝敗逆転 得票合算の試算
http://www.asahi.com/articles/ASKBR54WCKBRUTFK014.html?ref=nmail
記事は、野党共闘が実現していたら、「63選挙区で勝敗が逆転する結果となり、野党の分散が与党側に有利に働いた」と嘆きます。
野党への怒りは「社説」にも及んでいます。
社説は冒頭から「乱立した野党は衆院選で、負けるべくして負けた」とお怒りです。
野党が分裂した選挙区では、与党の勝率が8割を超えた。乱立した野党は衆院選で、負けるべくして負けた。
野党第1党に躍進した立憲民主党も、議席数は与党の6分の1ほど。このまま野党各党がバラバラに行動しては、緊張感のある政治は望むべくもない。
「野党各党がバラバラに行動しては、緊張感のある政治は望むべくもない」、朝日新聞の野党へのお怒りは激しいのであります。
(社説)自公3分の2 野党の役割 まず臨時国会を求めよ
http://www.asahi.com/articles/DA3S13194460.html?ref=editorial_backnumber
さて、与党、野党と朝日新聞の怒りの矛先は留まるところを知りません。
宿敵安倍自民党政権の大勝利がよほど腹に据えかねているのです。
一面から最終面までイライラが止まりません。
今度は、安倍自民大勝は「そもそも選挙のルールがおかしいのだ」と言い出します。
紙面5面で、「朝日新聞が23日午後9時40分現在で集計した結果、自民党は289選挙区で2672万票を獲得し、得票率は48%だったが、議席では75%を占める218議席を獲得した」と、選挙制度がおかしいと言い出します。
「1議席を争う小選挙区制度」では、「第1党が得票率に比べて獲得議席数の比率が大きくなる傾向がある」、「今回も自民党の大勝を後押しした」と、朝日は今度は選挙制度そのものに噛み付きます。
南日慶子記者が担当しています。
自民の大勝、小選挙区制が後押し 得票率は48%
http://www.asahi.com/articles/ASKBR5DWZKBRUTFK01N.html
記事の結びがすごいのです。
投票しなかった人を含む全有権者に占める自民の絶対得票率は、小選挙区で25%、比例区で17%。自民に票を投じた人は選挙区で4人に1人、比例区で6人に1人だったが、結果として全465議席の6割を占めたことになる。
「選挙区で4人に1人、比例区で6人に1人だった」自民支持なのに「結果として全465議席の6割を占めた」のですって、読者のみなさん。
・・・
まとめます。
22日選挙から2日が過ぎた24日付け朝日新聞紙面が「異常」です。
宿敵安倍自民党政権の大勝利がよほど腹に据えかねているのか、一面から最終面までイライラが止まりません。
別に個々の事象をどう批判しようが朝日新聞の勝手ではありますが、一応公正で中立を自認している「社会の木鐸」たるメディアなのですから、それぞれの批判には一貫性がありかつ公正な視点で論理的であることが最低限求められるのですが、それがもう滅茶苦茶なのです。
公正中立を完全に放棄しています。
すべての記事は「宿敵安倍自民党政権の大勝利」への怒りが前提となっています。
こんな悪政政権が選挙に勝つなんて許せない。
まず与党がいけない。
なにがなんでもいけない。
そして野党もいけない。
あとルールもいけない。
もはや、さわるものみな傷つけるナイフのような不良ボウズ状態です。
なんたる“不幸体質”のメディアなのでしょう。
この朝日新聞だけを読んでいると、この国が嫌いになりそうで、朝日から"不幸体質"が伝播してきます。
なにもかもが腹が立ってきます。
選挙結果に愚痴ばかり!与党にも野党にもルールにも苛立ち隠さない朝日新聞なのでした。
よいこのみなさん。
自分の望んだ結果が得られないと、だだっこのように責任転嫁して他者を批判をしまくる、こういう大人にだけはなってはいけません。
この醜態が、「この国の公正中立なクオリティペーパー」(朝日自称)の実像でございます。
朝日新聞、まじにその“不幸体質”の異常さが怖いです。
ふう。
(木走まさみず)