木走日記

場末の時事評論

枝野氏が自称する「リベラル保守」は本物なのか?〜新党はプチリベラルのナショナリストを目指してほしい!!

 立憲民主党であります。

 18日付け朝日新聞世論調査では、ついに希望の党を上回る支持を得た模様です。

比例投票先、立憲伸び13% 希望11% 朝日世論調査
2017年10月18日22時29分

 朝日新聞社は17、18日、衆院選に向けた世論調査(電話)を実施した。比例区投票先を政党名を挙げて聞くと、自民党が34%(3、4日実施の前回調査は35%)と堅調。立憲民主党が13%(同7%)に伸び、希望の党11%(同12%)を上回った。公明党7%、共産党5%、日本維新の会4%などが続いた。

http://www.asahi.com/articles/ASKBL3V1XKBLUZPS001.html

 当ブログとして、正直に申して、ここまで立憲民主の支持が伸びるとは予想していませんでした。

 興味深いのは、立憲民主党枝野幸男代表は自らを「保守」と位置付けていることです。

 枝野氏は自分自身を「保守」なかでも「リベラル保守」であると主張しています。

 「リベラル」の持つ本来の意味では「保守」との対立概念ではないですから、「リベラル保守」という政治的立ち位置はよく理解できます。

 実は当ブログ『木走日記』もブログ設立の2005年2月以来12年間、自らの政治的立ち位置を「プチリベラルのナショナリスト」と自称してまいりました。

 「プチリベラルのナショナリスト」の意味を解説させてください。

 まず「ナショナリスト」ですが、日本の領土を脅かしたり過去の歴史を捏造したりする中国や韓国ならびに日本の一部勢力・メディアに対しては、ナショナリストとして日本の国益を守るために厳しく対峙する、ということです。

 反日的な策動には断固対峙してそれを批判する、ということです。

 そして積極的憲法改正賛成派であります。

 一方「プチリベラル」ですが、政治とは究極的に「税による弱者救済」にあるとの心情であります、強者の論理だけでまつりごとを司ってはならない、ということです。

 政治家は弱者救済の視点を持ち続けなければならない、「弱いモノはみんなで助けなくてはいけないんだ」という視点を失ってはいけないのであります。

 このような立場から、私はプチリベラルのナショナリストと自称してまいりましたが、それが最近では一部からすっかり「ネトウヨ」、「安倍信者」呼ばわりでございます(苦笑)、時代の流れは恐ろしいです、はい。

 さて枝野氏が「リベラル保守」と自称するなら2つ意見したいのです。

 ひとつは憲法改正に対する姿勢をはっきりさせてください。

 共産党とは一線を画すというのならば、「保守」らしくしてください、「安保法制は憲法違反なので阿倍政権のもとでの憲法改正は絶対反対」などと、わかりにくい御託を並べないでほしいです。

 もうひとつは、日本の国益を守るために、毅然とした意思を表明してください。

 中国や韓国の反日的行動を強く批判してください。

 これらナショナリストとしての政治家ならば当たり前の、日本を愛する政策・行動は、本来「リベラル」という概念と矛盾することはないはずです。

 ・・・

 まとめます。

 本来「リベラル」的な政治心情は実は多くの日本人の共有するところであります。

 でなければあの民主党政権は生まれていなかったことでしょう。

 今回、立憲民主の支持が予想外に伸びているのも、国民の中で健全な「リベラル」的政党が育ってほしいという願望があるからなのでしょう。

 であるならばです。

 そのような保守新党は、リベラルなしかしナショナリスト保守新党を目指すべきです。

 繰り返しますが温厚なリベラリズムと温厚なナショナリズムは対立しないはずです。 
 リベラルなしかしナショナリスト保守新党が誕生したならば、多くの国民の支持を集めることでしょう。
 だがしかし、残念ながらそれはまだ先のことかもしれません。
 立憲民主の主張には、阿倍政権による改憲絶対反対など、ところどころ「ガラパゴス左翼」の香りが強く漂うからです。


(木走まさみず)