木走日記

場末の時事評論

正月早々お目出度い民主党岡田代表

 本年もよろしくお願いいたします。

 北朝鮮の水爆(?)実験、中東情勢の緊迫化、原油価格の下落などと相まって、中国の株式市場の混乱が世界同時株安を引き起こしており、2016年は世界的規模の波乱の幕開けとなりました。

 さて、新年早々、失笑を買ったのは民主党岡田代表です。

 国会にて、あらためて安全保障関連法に反対し、その成立後に臨時国会を開かなかったことを安倍首相は「国民への説明から逃げ回ってきた」と追及しています。

 彼の国会での発言の直後、北朝鮮が「水爆実験」に成功したと発表、また、中東ではサウジアラビアとイランの対立が一気に先鋭化、国交断絶、サウジ空軍によるイラン大使館空爆誤爆?)にまで発展しました。

 ホルムズ海峡を挟んでの両国の緊張は、石油を中東に頼る日本にとって、まさにエネルギー安全保障の一大事になりかねません。

 民主党岡田代表の主張とは裏腹に、安倍政権が昨年成立させた安全保障関連法のその重要性・先見性こそが、結果として国民に再認識されたかたちになっています。

 北朝鮮の暴走にしろ、中東情勢の緊迫化にしろ、それらに通底している要因は、米国の「力の衰退」にあります。

 アフガン・イラク戦争で疲弊し軍事予算を大幅にカットせざるを得ない中で、「世界の警察」としての役割を放棄したかのようなオバマ軍事消極外交が、世界中でアメリカの「力の衰退」を強く印象づけています。

 中国の軍事的膨張や北朝鮮の核の暴走など、東アジアにおいても、アメリカの軍事力は相対的に弱化していることは明らかです。

 一部左翼の論客は、現実を無視するように、これらの脅威を軽視し続けています。

 中国の異常なペースの軍拡や北朝鮮の繰り返されるミサイル実験や核実験を、軍事的脅威と正しく認識すれば、彼らが唱える一国平和主義が破綻してしまうからです。

 現実を直視すべきです。

 安全保障関連法は日本を戦争に巻き込む法案ではありません、むしろ戦争の発生を抑止するためのものです。

 日本にとって日米同盟を基軸にした集団的自衛権の行使は、まさに今、戦争を抑止する唯一ともいえる戦略であります。

 「集団的自衛権憲法違反」などと念仏のように一国平和主義を唱えていても、戦争を抑止することはできません。

 ・・・

 民主党岡田代表は安保法制反対一点で共産党などと野党共闘していく意向です。

 緊迫する世界情勢の中、正月早々お目出度い民主党岡田代表なのであります。

 これがこの国の野党第一党なのであります。

 やれやれです。

 ふう。



(木走まさみず)