最近の日本国民の投票動向と童謡「やぎさんゆうびん」に関する一考察
ここに来てマスメディア各社の10万人規模の世論調査結果が並びました。
朝日新聞調査。
自民、単独過半数の勢い 衆院選序盤、朝日新聞情勢調査
http://www.asahi.com/politics/update/1205/TKY201212050935.html
読売新聞調査。
自民、過半数超す勢い…衆院選情勢10万人調査
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news2/20121205-OYT1T01268.htm
衆院選:自民単独過半数の勢い、民主は激減 序盤情勢調査
http://mainichi.jp/select/news/20121206k0000m010114000c.html
日経新聞調査。
自民が単独過半数の勢い、民主は半分以下 序盤情勢
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS05034_V01C12A2000000/
うーん、各社の結果ですがまとめると、いずれも自民圧勝の勢いで自公合わせて300議席越えも有り得ると、そして民主は70議席台に落ちる大敗北も有り得るほどで、維新は50前後、みんな、未来はそれぞれ15前後と伸び悩み、共産は現状維持が苦しく、社民・大地は1〜2議席がやっと、あとは議席確保が難しいといった感じでしょうか。
日経の調査結果(グラフ)から、480議席を数字化してみます(※元グラフは幅がありますが目視で中央値付近でかつ5で丸めた大雑把なものですので数字は参考程度のものです)。
政党 議席数 自民 280 民主 75 維新 50 公明 30 みんな 15 未来 15 共産 10 社民 1 無所属 4 計 480
いずれの調査でも投票先を決めていない人が5割以上ありますので、結果はまだ流動的な訳ですが、大胆に私見を言わせてもらえば、過去二回の総選挙におけるメディアの選挙直前の大規模世論調査結果が、前々回は小泉自民の300越えの圧勝を、前回は政権交代を唱える民主党の300越えの圧勝を予測して、選挙結果がそのとおりになった実績があります、今回の自民党圧勝予測は予想されていたとはいえ、私的には「またかよ感」満載であります。
2005年郵政民営化で「自民党をぶっ壊す」と高らかにのたまった小泉自民党のワンイシューの叫びにドドドドっと300議席越えの圧勝を与え、今度は3年前、やっぱ自民党はダメだと、「政権交代」の御旗を降りまわした民主党にドドドドっと300議席越えの圧勝を与え、そして今回、やっぱ民主党はダメだと、「日本を取り戻す」と叫ぶ安倍自民に今度こそとドドドドっと圧勝させる勢いのこの国の有権者なのであります。
うーん、この間、国民の所得は下がり続け、国の借金は増え続け、破綻しつつある社会保障の問題には手付かずという有様です。
これでは童謡「やぎさんゆうびん」そのものです。
「山羊(やぎ)さんゆうびん」
白やぎさんから お手紙(てがみ) ついた
黒やぎさんたら 読(よ)まずに 食べた
しかたがないので お手紙かいた
さっきの 手紙の ご用事(ようじ) なぁに黒やぎさんから お手紙 ついた
白やぎさんたら 読まずに 食べた
しかたがないので お手紙かいた
さっきの 手紙の ご用事 なぁに(以下、永遠に繰り返し)
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/yagisanyubin.html
このうたは本当に多くの問題がありますが、白やぎさんも黒やぎさんも空腹で相手からのお手紙は読まずに食べてしまうのですが、その後自分で手紙を書いているんですよね、なぜか自分の便箋は食べないわけです。
この深く考えず「読まずに食べる」愚かな行為が、まさに自民と民主を交互に圧勝させる投票行為であり、その後「お手紙を書く」行為が、その後で支持された政権が支持率を落とし簡単に総辞職、そして総選挙として「国民に信を問う」行為と、私には見事にシンクロするわけです。
うむ、永遠に続く「やぎさんゆうびん」の恐ろしいポイントは行為は繰り返されますが、決して問題は解決しない点です。
黒やぎさんも白やぎさんも永遠に相手の手紙の内容を知ることはできないわけです。
恐ろしい歌です。
食べる前に読めばいいだけなのにネエ。
自省を込めてですが、今度こそ良く考えて投票したいですメエ。
メエメエ(あれ?)。
(木走まさみず)