木走日記

場末の時事評論

パチンコホールで「復興チャリティ」営業で稼ぐような人は政治家であってはならないと思う

 当ブログでは3ヶ月前パチンコ業界のダークな側面をエントリーしましたが、ネットで少なからずの反響を頂きました。

2012-05-27 政治家やマスメディアが絶対触れない深刻でダークなパチンコ業界問題
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20120527

 このようなダークな業界をなぜ警察は取り締まらないのか、それはパチンコ業界そのものが巨大なる警察利権となっているからです。

 パチンコメーカーにもパチンコホール大手にもたくさんの警察OBが天下っております。

 警察庁はパチンコ業界の監督官庁として、その外郭団体である保安通信協会で遊技機の仕様が適正であるかどうかを調べる試験を行ったり、さらに、試験に通過した機種を実際に営業に供して良いかどうかの検定を各都道府県の公安委員会で行ったり、あるいは店舗営業の許可を与えたりするなど、業界の生殺与奪の権を握る立場にあるため、癒着が発生しやすい関係にあります。

 例えば、遊技機の型式試験を行う保安電子通信技術協会の前会長は前警察庁長官であった山本鎮彦であり、職員の1/3を警察出身者が占めることや、パチンコメーカー・アルゼでは前警視総監である前田健治を常勤顧問として迎え入れています。

 また、パチンコ業者の団体である東京商業流通協同組合、東京ユニオンサーキュレーションなどに、多くの警察官が天下りしています。

 日本全国でパチンコの三店方式なる誰が考えても民営博打(バクチ)でしょという、違法状態が放置されている理由は、他でもない警察が換金業務を牛耳っているからである、といっても過言ではわけです。

 このパチンコ業界の問題は、パチンコホールオーナーの9割近くが在日韓国・朝鮮人であることからより複雑な問題を内包しています(『AERA』(2006年2月13日号)では「全国のパチンコ店オーナーの出自の内訳は、韓国籍が50%、朝鮮籍が30〜40%、日本国籍、華僑が各5%」としています)。

 ホール業界トップのマルハンの会長である韓国系日本人である韓昌祐は「パチンコ経営をしている北朝鮮に忠誠を誓う在日韓国・朝鮮人は、その収益を北朝鮮へ送金していることは確実である」と述べています。

 そもそもが法律上極めてダークな存在であるパチンコ業界が、警察利権もあり問題視せずに膨張してきた背景には、日本のマスメディアのチキン(臆病)な沈黙にあります。

 日本のマスメディアではパチンコ業界の問題は完全にタブー視されています。

 例えばこの国のギャンブル市場においてパチンコ業界だけが突出して膨張してきた事実を、マスメディアは決して報道しません。

 そもそもパチンコ業界はマスコミの一大スポンサーであり扱いづらい上に、在日韓国・朝鮮人団体からの圧力もあり、火中の栗を拾うマスメディアはないのです。

 メディアだけでなく政界でも警察利権もありある種のタブー扱いになっています。

 ・・・

 さて、パチンコホールの営業活動の一環として芸能人とか有名人を来店させ、客集めをする手法があります。

 一日に時間をシフトして何店舗も回るのが一般的ですが、来店日の前に、店側は新聞チラシとか電車の中刷りでバンバン広告していますので、ご存知の読者も少なくないことでしょう。

 最近のパチンコ機種は「北斗の拳」などのアニメや「必殺仕事人」などのTVドラマを題材にした機種が多いですから、それに絡んだ声優さんとか俳優さんなどもよく営業されていますし、機種とは関係のないお笑い芸人とか、ボブサップのような格闘家なども呼ばれることがあります。

 失礼ながら売れっ子芸能人はパチンコの社会的悪いイメージもありましょう、まず来店しないのですが、このパチンコホール回り、意外とギャランティがいいそうです、回る店舗数や有名人の格にもよるそうですが、一日当り100万から200万とかの実入りになるそうです。

 私はパチンコ業界に批判的ですが、芸人などがパチンコホールの営業することは、あまり褒められたことではないとは思っていますがそれをもって彼らを批判することはしません。

 彼らにも生活がありますことは理解しますし、限りなくダークとはいえ一応パチンコホールは警察に許可された「合法的」な「遊技場」(私から言わせればただのバクチ場ですが)という建前があるわけですから。

 芸人ならばパチンコホール回り営業も目をつむりますが、もし政治家がそれをしたとすれば私はその政治家を糾弾します。

 しかも1日200万とかのギャランティをもらいながら、震災復興チャリティの募金箱を持って「チャリティ活動」と称することで、パチンコホールを何店も回るという偽善行為を行ったとしたら、そのような政治家を許すことは到底できません。

 ここに昨年6月26日、埼玉県浦和のパチンコホールで握手会とトークの営業をしている政治家の動画が有ります。

東国原前宮崎県知事HAP'1来店
http://www.youtube.com/watch?v=vZvwVdoxqfs

 こちらのサイトではこの政治家が回った各地のパチンコホールの新聞のチラシ広告がまとめられています。

パチンコ屋の広告塔 東国原英夫 画像集:イザ!
http://kotoh.iza.ne.jp/blog/entry/2848370/

 なんとも気分が悪いのは、動画を見ればただの「営業活動」なのは一目瞭然なのに、広告ではすべて「東日本大震災復興チャリティイベント」とチャリティ活動ということにカモフラージュしていることです。

 博徒(ばくち)場で「復興チャリティ」という、たとえ芸人であってもなかなか手を出しにくい筋の悪さはどうでしょう。

 ただ当時の彼は東京都知事選に落選した後、収入源を確保しなければ事務所やスタッフも維持できなかったのでしょう、動画では自称「政治家」と語っていますが、元芸人ですし、非常に不快ではありましたが私はブログで批判することは避けてきました。

 営業そのものは「合法」ですしね。

 しかし、報道によれば近い将来、日本維新の会の、しかも看板をせおって国政に進出するというではないですか。

 ならば、ここで私は読者に訴えなくてはなりません。

 バクチ場で「震災復興チャリティ」をかたり営業する人物が政治家であってよいのでしょうか。

 このような振舞いをする人間を国会に送り出してよいのでしょうか。

 東国原氏はお笑い芸人に戻ったほうがよいと思います。



(木走まさみず)